岩田寛がレギュラーシーズン残り2ヶ月余りでシード権確保のためにクリアすべき壁

PGAツアーの2015-16レギュラーシーズンも8月18日から21日に開催されるウィンダムチャンピオンシップで終了し、フェデックスカップ(FedExCup)ランクで125位以内に入った選手は来季のシード権を確定させると同時に、ザ・バークレイズから4戦にわたり行われるプレーオフシリーズに進出します。

そして125位以内に入れず、なおかつ長期シードをもたない多くの選手は下部ツアーであるウェブドットコムツアーとの入れ替え戦となるウェブドットコムツアーファイナルズに出場することになります。

メモリアル・トーナメントを終えた時点での岩田寛はフェデックスカップ(FedExCup)ランクが122位とシード権ラインの当落線付近ではあるものの、シード圏内につけています。

その岩田寛のシード権確保に向けた今後の展望についてまとめていきます。

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目次

かなり長くなったので、このページの目次を作りました。

1. PGAツアーの出場資格と優先順位について

岩田寛が獲得できる可能性がある来季の出場資格は以下のとおりとなっています。

10. PGAツアーが承認もしくは共催するトーナメントの直近2シーズンと今シーズンの優勝
19. 前シーズンのフェデックスカップポイントランキングのトップ125
20. 前シーズンのウィンダムチャンピオンシップ終了時の賞金ランキングでトップ125
26. ウェブドットコムツアーと入れ替え戦によるシード権獲得プレーヤー
30. 前シーズンのフェデックスカップランキングで126位から150位

19番目のポイントシードが一般的にフルシードと呼ばれるもので、20番目の賞金シードはプレーオフシリーズやプレーヤーズの出場権が与えられないこともあり準シードという扱いになっています。

2015-16シーズンの岩田寛は26番目の出場資格、制限付きのシード権でPGAツアーに出場しています。優先順位が低いためエントリーしても出場でき試合も多く、なおかつこの26番目の資格を有する選手内でリランキングが定期的に行われる非常に厳しい立場です。

ポイントシードであればメジャー、WGC、インビテーショナル形式(メモリアル、アーノルドパーマー、RBCヘリテージ、クイッケンローンズ、ディーン&デルーカ)などの試合以外はエントリーすれば出場ができます。

賞金シードはポイントシードの選手よりも出場の優先順位が低いのですが、プレイヤーズの出場資格をもたない以外はポイントシードの選手と同様の試合に出場することができます。

つまりメジャー、WGC、インビテーショナル形式、プレイヤーズ以外の試合にはエントリーすれば出場できるということです。

またポイントシードはトーナメント開幕日前日のプロ・アマ形式に出場ができ直前のコースの状態を確認できるメリットがあるのですが、準シードでは全部の試合ではありませんが、多くのケースでプロ・アマに出れるため同様のメリットを得ることができます。

そのため準シードといえどフルシードと変わらない試合数に出場出来るだけでなく、試合を選ぶこともでき、なおかつ他の資格の選手よりも試合前の調整がしやすくなります。

今季の26番目の出場資格よりも遥かにメリットが多くスケジュールも調整しやすいため、フルシードを逃した場合の保険としてこの準シードは非常に価値があるものです。

2. 2015-16シーズンのポイントシード、賞金シードの目安

現在の岩田寛はフェデックスカップ(FedExCup)ポイントが318ポイントで122位、獲得賞金が60万4,571ドルでランキングは111位となっています。

岩田寛はフェデックスカップ(FedExCup)ランクは当落線上の122位となっていますが、賞金ランクは111位と少しではありますが当落ラインよりも余裕がある状況です。

このシード権圏内のランクを維持するのが、まずは重要なポイントとなるのですが、やはり気になるのは最終的にどのくらいのポイントや賞金が必要になるのかというところです。

昨シーズンはフェデックスカップ(FedExCup)ランクの125位が458ポイントだったのですが、メモリアル・トーナメントを終えた時点では昨季を上回るペースとなっています。

昨季はメモリアル・トーナメント(28週目)が終えた時点でKJチョイの292ポイントだったのですが、今季はメモリアル・トーナメント(28週目)が終わった時点でブレイン・バーバーの312ポイントとなるなど、20ポイントも上回るペースとなっています。

今季はオリンピック開催による変則日程により岩田寛のような26番目の出場資格の選手にも、インビテーショナル形式(メモリアル、アーノルドパーマー、RBCヘリテージ、クイッケンローンズ、ディーン&デルーカ)や他のトーナメントでも出場資格を下りてくることが多くなっています。

そのため当落線上ライン付近の選手にもチャンスが多くなり、シード権ラインが上がっている状況で、現在の推移を考えるとポイントシードは480ポイントがシード権のラインとなる可能性がありそうです。

この傾向は賞金ランキングでも同様にあり、そのシード権ラインのハードルが上がりそうな推移を見せています。

昨シーズンのメモリアル・トーナメント(28週)終了時点で賞金ランク111位は石川遼だったのですが、その獲得賞金は56万473ドルでした。現在の岩田寛は同じメモリアル・トーナメント(28週)終了時点で賞金ランク111位ですが、獲得賞金は60万4,571ドルと4万ドルほど上回っています。

昨年の賞金ランクの125位はチャド・コリンズの74万7,899ドルだったのですが、現在の推移を考えると80万ドルが目安になるのではないかと予想されます。

これらをまとめると岩田寛が来季のシード権を確保するためにはポイントでは残り162ポイント(480ポイントを目安)、賞金では19万5000ドル(80万ドルを目安)が必要になる可能性があります。

3. PGAツアーの今後のスケジュールと岩田寛の出場の可否

PGAツアーのレギュラーシーズンの残りの日程と岩田寛の出場の可否についてまとめた表は以下のとおりとなっています。

06/09-06/12 フェデックスセントジュードクラシック(61) 出場可
06/16-06/19 全米オープンゴルフ 出場権なし
06/23-06/26 クイッケンローンズナショナル 出場微妙
06/30-07/03 WGC-ブリジストンインビテーショナル 出場権なし
06/30-07/03 バラクーダチャンピオンシップ(63) 出場可
07/07-07/10 ザ・グリーンブライヤークラシック(45) 出場可
07/14-07/17 全英オープンゴルフ 出場権なし
07/14-07/17 バーバソルチャンピオンシップ(78) 出場可
07/21-07/24 RBCカナディアンオープン(36) 出場可
07/28-07/31 全米プロゴルフ選手権 出場権なし
08/04-08/07 トラベラーズチャンピオンシップ(45) 出場可
08/11-08/14 リオオリンピック・ゴルフ競技 出場権なし
08/11-08/14 ジョンディアクラシック(57) 出場可
08/18-08/21 ウィンダムチャンピオンシップ(43) 出場可

現時点で出場ができる見込みなのが500ポイント設定が6試合、メジャーとWGCの裏開催となる300ポイント設定が2試合となっています。

インビテーショナル(招待試合)のクイッケンローンズナショナルについては例年通りであれば出場できないのですが、変則日程により岩田寛が同じインビテーショナルのRBCヘリテージ、ディーン&デルーカ、メモリアルに出場できていますので、出場資格が下りてくる可能性がありそうです。

その場合には500ポイント設定に7試合出場できることになります。

現状で今後予想されるスケジュールですが、岩田寛の今季は出場できる試合は全部出るというスタイルが貫かれていますので、それにもとづいて考えていきます。

6月9日からのフェデックスセントジュードクラシックに出場した後、出場権のない全米オープンがオープンウィーク。

クイッケンローンズに出場できた場合にはクイッケンローンズナショナル、バラクーダチャンピオンシップ、ザ・グリーンブライヤークラシック、バーバソルチャンピオンシップ、RBCカナディアンオープンの5連戦。

全米プロゴルフ選手権で1週オープンウィークを挟んで、トラベラーズチャンピオンシップ、ジョンディアクラシック、ウィンダムチャンピオンシップの3連戦となります。

全米オープンに出場できなかったのは残念ではありますが、フィールドが強く良い成績を残すのが簡単ではありませんし、仮に出ていた場合には10連戦になってしまうところでした。

どこかで休養を入れる必要がありましたので、半強制的に全米オープンの週で休むことになったのは、シード権の観点からは悪く無いのではないかと考えられます。

4. ポイントシードと賞金シードを確保するために必要な成績の目安

岩田寛の今季の成績は21戦でトップ10が1回、トップ25が3回、予選通過が11回となっています。

予選落ちが続いた時期があり、予選通過率が52.38%と低いのですが、最近は3戦連続で予選通過と上り調子になっているためシード権確保のために、まずは予選通過を続けることが重要になります。

続いて、岩田寛が480ポイント、80万ドルに達するために必要な成績の目安は以下のとおりとなっています。

162ポイント(480ポイントを目安)

500ポイント設定と300ポイント設定で異なります。

1試合 500ポイント:同スコアが2人の3位タイ(162.5ポイント)
300ポイント:単独2位(165ポイント)
2試合 500ポイント:単独9位が2回(80ポイント)
300ポイント:単独4位(80ポイント)
3試合 500ポイント:単独13位(60ポイント)
300ポイント:単独6位(60ポイント)
4試合 500ポイント:単独30位(40ポイント)
300ポイント:単独10位(40ポイント)
5試合 500ポイント:単独38位(33ポイント)
300ポイント:単独13位(35ポイント)
6試合 500ポイント:単独44位(27ポイント)
300ポイント:単独22位(27ポイント)
7試合 500ポイント:単独48位(23ポイント)
300ポイント:単独30位(23ポイント)
8試合 500ポイント:単独52位(21ポイント)
300ポイント:単独34位(21ポイント)

ポイントシードの場合は1戦の成績で確定させるのは難しいのですが、予選通過を多くすることでかなりハードルを下げることができます。

19万5000ドル(80万ドルを目安)

続いて賞金シードです。なおトーナメント毎に賞金設定が異なるため平均値(500ポイント:600万ドル/300ポイント:330万ドル)で割り出しています。

1試合 500ポイント:単独7位(20万ドル)
300ポイント:単独3位(22万ドル)
2試合 500ポイント:単独17位(9万6000ドル)
300ポイント:単独9位(9万6000ドル)
3試合 500ポイント:単独22位(6万7000ドル)
300ポイント:単独13位(6万9000ドル)
4試合 500ポイント:単独26位(4万8000ドル)
300ポイント:単独18位(4万9000ドル)
5試合 500ポイント:単独31位(3万8000ドル)
300ポイント:単独21位(3万9000ドル)
6試合 500ポイント:単独35位(3万2000ドル)
300ポイント:単独24位(3万1000ドル)
7試合 500ポイント:単独39位(2万7000ドル)
300ポイント:単独26位(2万6000ドル)
8試合 500ポイント:単独41位(2万4000ドル)
300ポイント:単独28位(2万4000ドル)

賞金シードの場合は上位フィニッシュのメリットが大きく500ポイント設定のトーナメントでトップ10フィニッシュを1回すれば、かなり近づきますが、ポイントシードでは2回する必要があります。

逆に予選通過が多くなり中位でのフィニッシュが多くなった場合にはポイントシードのほうがハードルが下がります。

これは賞金とポイントの配分比率が異なるからなのですが、予選通過率が低い一方で、AT&Tペブルビーチプロアマで4位タイによる賞金額が大きかった岩田寛にとっては、賞金シードのほうがより獲得しやすいと言える状況です。

その賞金シードの確保のためには賞金設定が高いトーナメントが重要です。

【500ポイント設定】

  • フェデックスセントジュードクラシック:620万ドル
  • クイッケンローンズナショナル:690万ドル
  • ザ・グリーンブライヤークラシック:690万ドル
  • RBCカナディアンオープン:590万ドル
  • トラベラーズチャンピオンシップ:660万ドル
  • ジョンディアクラシック:480万ドル 
  • ウィンダムチャンピオンシップ:540万ドル

【300ポイント設定】

  • バラクーダチャンピオンシップ:320万ドル
  • バーバソルチャンピオンシップ:350万ドル

この中でも狙い目はザ・グリーンブライヤークラシックです。

ザ・グリーンブライヤークラシックはWGC-ブリジストン招待と全英オープンの間の週で開催されます。

今年はWGC-ブリジストン招待と欧州のフランス・オープンが重なり、その後に全英オープンが開催されるためマキロイなどのトッププレイヤーがフランス・オープンに出場し、アメリカには戻らず、そのまま全英オープンに乗り込む選択をしています。

また全英オープンに出場する大半の選手がザ・グリーンブライヤークラシックを回避してイギリスに渡るため、フィールドが薄くなることが予想されます。

その上、賞金設定は690万ドルと残り500ポイント設定のトーナメントでは一番の高額になっていますので、このトーナメントは非常に重要になりそうです。

またクイッケンローンズに出場できる場合にも、同じ690万ドルで、全米オープンの翌週、そしてフランス・オープンのため欧州に戻る選手も多くフィールドもやや薄めになるため、こちらも狙い目となりそうです。

優勝するというのが一番早い方法ではありますが、これまでの成績を考えれば現実的ではありません。

まずは予選通過率を高めてポイントを積み重ねながら、どこかでトップ10フィニッシュをして一気に賞金シードを確保し、その上でポイントシードを狙っていくというのが、現時点での効率的なシード権確保の道と言えそうです。

またシード権を逃した場合には入れ替え戦にまわることになるのですが、そのケースに備えて確保しておきたいのが「30. 前シーズンのフェデックスカップランキングで126位から150位」の出場資格です。

昨季は149位のチャーリー・ベルジャンが369ポイント、150位のキャメロン・パーシーが150位で361ポイント、151位のボーン・テイラーが361ポイントとなっていますが、これもハードルが上がる可能性が高いので、380ポイントは最低限確保しておく必要がありそうです。

ファーマーズ、AT&Tペブルビーチのような2試合連続で好成績を残せば一気にシード権が近づきます。3戦連続で予選通過し、プレー全体にも粘り強さが出てきているため、今後に期待したいと思います。

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2 Responses to “岩田寛がレギュラーシーズン残り2ヶ月余りでシード権確保のためにクリアすべき壁”

  1. マーク より:

    golfさん、岩田寛の今後の展望をアップいただきありがとうございます。
    クイッケンローンズは出れるとばかり思ってましたが、確かにインビテーショナル形式なので、保証はなかったですね。これには何としても出て、かつ成績を上げてもらいたいですね。
    まずは今週のセントジュードをしっかり予選通過し、良い流れを継続して欲しいですね。

  2. golf より:

    マークさん、コメントありがとうございます。
    クイッケンローンズのエントリーリストが公開されていないので、まだどうなるのかはわからない状況です。メモリアルも主催者推薦だったので、クイッケンローンズは蓋を開けてみないとわからないです。ただ、フェデックスカップ(FedExCup)ランクが上がれば可能性が高くなるので、セントジュードで頑張ってもらいたいです。

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