次のタイガー・ウッズは誰だ?松山英樹が後継候補の1人にアメリカメディアによって選ばれる

すでにこの記事については、多くの日本メディアがとりあげたので、今更という感はあるのですが、自分のブログに記録・資料として残しておきたいので、敢えてとりあげてみました。

インターナショナル・ビジネスタイム(International Business Time)のTim Marcinという記者が”Who Is The Next Tiger Woods? 3 Young Golfers Who Play Like Tiger(次のタイガー・ウッズは誰だ?タイガーのようにプレーする3人の若いゴルファー)”と題した記事の中で、次のタイガー・ウッズになる候補の一人として松山英樹をピックアップしました。

その他の2人は、いずれも松山英樹と優勝争いを繰り広げたことがあるジョーダン・スピース(ダンロップフェニックス)、ブルックス・ケプカ(ウェイストマネジメントフェニックス)です。

この両者はいずれもアメリカ人なのですが、この2人に混じって日本人が、次のタイガー・ウッズになるポテンシャルがあると評価されることは、素晴らしいことだと言わざるをえません。

もちろん、ここでいう「次のタイガー・ウッズは?」という観点は、タイガー・ウッズのような集客力とテレビ視聴率を叩き出せるスーパースターになれるかどうか?ではなく、プレー面でそれに近づくようなパフォーマンスを見せる可能性があるのは誰か?というものです。

というのも、仮に松山英樹がタイガー・ウッズのようにアメリカで勝っても、彼のようにアメリカで支持されることは、可能性はゼロではないものの、かなり難しいと考えられるためです。

あくまでも選手としてのパフォーマンスで近づけるかどうか?そしてタイガー・ウッズの全盛期に見せていたプレーを想起させる3人を選んだという記事です。

2001年当時のタイガー・ウッズはパッティングが弱点だった

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その記事の中で松山英樹を以下のようにTim Marcinは紹介します。

The 22-year-old has been a star in the making for a while, debuting at the Masters in 2010 after winning the Asia-Pacific Amateur title. Matsuyama has been improving ever since, winning for the first time at the Memorial Tournament in 2014. He’s also 14th in the official world golf rankings. The Japanese star got his season off to an auspicious start, his best finish a tie for second at the Waste Management Phoenix Open after some impressive golf.

(管理人訳)『この22歳はここしばらくの間、成長中のスターで、アジアパシフィックアマチュアのタイトルを獲得した後、2010年にマスターズに初出場している。松山英樹はそれ以来進歩し続けていて、2014年にザ・メモリアル・トーナメントを制した。彼は世界ゴルフランキング14位でもある。この日本のスターは、いくつかの印象的なゴルフの後、ウェイストマネジメントフェニックスオープンで今季ベストの2位タイとなるなど、幸先の良いスタートを切っている。』

アジアパシフィックアマチュアを制覇するとマスターズに招待されるのですが、その大会を松山英樹は2連覇したため、アマチュア時代に2度マスターズに出場しています。そして、1度目の出場の時はアマチュアで、その時に27位タイでローアマを獲得しています。

このようなアマ時代のタイトルや動向、そして今シーズンの簡単な状況と世界ランクに触れた後、いよいよ本題の「なぜ次のタイガー・ウッズの候補なのか?」ということに触れています。

His game is slightly reminiscent of Woods in the early 2000’s when everything was clicking. In the beginning of 2001, Woods completed the “Tiger Slam” by winning the Masters and his fourth consecutive major. Now, to be clear, Matsuyama is nowhere near that level—perhaps nobody in history is. But Matsuyama has some similarities in style to Woods in 2001.

『すべてが上手くいっている時、彼のゲームは2000年代前半のタイガー・ウッズを少しだけ思い起こさせる。ウッズは2001年のはじめに、マスターズを制することでメジャー4連勝となり、”タイガースラム”を完成させた。さて、誤解のないように言うと、松山英樹はそのレベルには遠く及ばない-ことによると歴史上において誰しもがそうかもしれない。しかし、松山英樹は2001年のタイガー・ウッズと類似点を持っている。』

記者の人も日本人をネクストタイガーの1人に選んでいるためか、かなり慎重に言葉を選んでいて、タイガー・ウッズに少しだけ(slightly)似ているとし、ウッズのレベルには遠く及ばないことを明確に指摘しています。その上で、松山英樹とタイガー・ウッズには類似点があるのだと述べています。

続いて、その類似点について以下のように説明しています。

Woods was great at just about everything that season, ranking near the top in most important stats. His most obvious flaw was putting. He ranked 102nd in putting average and 134th in putts per round in 2001.Matsuyama ranked 85th in putting average and 65th in putts per round in 2014.Yet everything else about Matsuyama’s game was pretty solid. He drove the ball well and had a scoring average of 70.083.

『ウッズはそのシーズンにおいて、重要なスタッツではトップ近くにランクされていて、概ね全てが素晴らしかった。しかし、彼の明白な弱点はパッティングだった。彼は2001年にパーオン時の平均パット数で102位、1ラウンド平均のパット数で134位となっていた。松山英樹は2014年にパーオン時の平均パット数で85位、1ラウンド平均のパット数で65位となっている。けれども、松山のその他のことについては、とても堅実だ。彼はロングショットも良いし、平均スコアは70.083だった。』

タイガー・ウッズはショットに関しては、重要なスタッツにおいては、ほぼトップクラスにランクされていたが、唯一弱点だったのがパッティングで、その状態と2014年の松山英樹のスタッツが似ていると分析しています。

そして現在と今後の松山英樹について以下のように述べています。

Matsuyama’s other main weakness, aside from putting, was not hitting greens with approach shots frequently enough, but his iron play was by no means terrible. Matsuyama is powerful and competitive, and has very few flaws in his game. He has 10 career top-10 finishes, four of which have come in just eight 2015 starts. Matsuyama could be putting it all together.

『松山英樹のパッティングを除いた、その他の主な弱点はアプローチショットで十分な頻度でグリーンを捉えていないことだが、決して彼のアイアンが悪いということではない。彼はパワフルで競争に勝てる選手であり、彼のゲームには欠点がほとんどない。彼はキャリア通算でトップ10フィニッシュを(PGAツアーで)10回記録しているが、その内の4回は2015年の8試合でのものだ。松山英樹はパッティング次第で全てがうまくいく。』

タイガー・ウッズには程遠いものの着実に力をつけている松山英樹

タイガー・ウッズは1999年に21試合で8勝、2000年に20試合で9勝という圧倒的な成績を残していますので、2001年の19試合で5勝はやや見劣りする感はあります。

それても19試合で予選落ちはなく、優勝5回、トップ10が9回、トップ25が18回という圧倒的な成績で、一番悪かったのが全米プロゴルフ選手権での29位タイとなっています。このような成績を毎年のようにコンスタントに残す選手は、そうそう簡単に現れるはずがありません。

そのため、どのような有望選手を後継候補として選んでも「タイガー・ウッズには及ばない」「タイガー・ウッズの後継者というには早過ぎる」との声があがることは間違いありませんが、それでもその候補の1人として、アメリカメディアで名前があがること自体が素晴らしいことではないでしょうか。

タイガー・ウッズの2001年当時のショットのスタッツは、ファアウェイキープ率が65.48%で145位、パーオン率は71.91%で5位、平均スコアは68.808で1位となっています。

一方、2013-2014シーズンの松山英樹は、ファアウェイキープ率は61.52%で79位、パーオン率は64.03%で116位、平均スコアは70.083で20位となっています。

スコアを伸ばすためには多くパーオンして、バーディチャンスを作り、バーディをとれなくてもパーでそのホールを終えることが重要ですが、その点ではやや弱いところが松山英樹にはあると、上記の記事では分析されていました。

ただ、この新シーズンでは、この記者が指摘しているような課題も克服しつつあります。

ノーザントラストオープン2015を終えた時点での松山英樹の主なスタッツは、以下のとおりとなっています。

  • ファアウェイキープ率:66.16%(48位)
  • パーオン率:73.61%(16位)
  • ストロークゲイン・ショット:+1.587(7位)
  • ストロークゲイン・パット:.+0.760(96位)
  • 平均スコア:70.341(28位)
  • トータルドライビング:87(5位)
  • ボールストライキング:21(2位)
  • オールアラウンド・ランキング:395(9位)
  • パーオン時の平均パット:1.717(23位)
  • 1ラウンド平均パット:1.559(22位)

  • トータルドライビング:ドライビングディスタンスとファアウェイキープ率のそれぞれの順位を足した値の少ないほうが上位に
  • ボールストライキング:トータルドライビングとパーオン率のそれぞれの順位を足した値が少ないほうが上位に
  • オールアラウンドランキング:スコアリング、イーグル数、バーディ数、サンドセーブ率、パーオン率、ドライビングディスタンス、ファアウェイキープ率などのそれぞれの順位を足した値が少ないほうが上位に

ヨーロッパのトップクラスがこれからやってきますので、それを差し引く必要はあるものの、ストロークゲイン・パッティングを除いた、ほとんどの主要スタッツが上位にランクされています。

Tim Marcinが指摘していたパーオン率の低さも、今シーズンは今のところ73.61%という高い数字で全体で16位となっていることからも、徐々に克服しつつあることがわかります。

丸山茂樹がヒュンダイの松山のプレーを見て、「ショートゲームがうまくなっている」「相当練習している」と感想を述べていましたが、そのとおりのスタッツになっています。

パッティングはスコアへの貢献度を示すストロークゲイン・パッティングは+0.760で96位と、ショットのスタッツと比較すれば物足りませんが、昨シーズンの-0.393(156位)より良くなってきています。

また、このストロークゲイン・パッティングのスタッツが今一歩なのは、予選落ちしたファーマーズの2日間で-3.639とひどかったのが原因の1つで、その他にマイナスとなっているトーナメントではわずかにマイナスになる程度(ヒュンダイ:-0.049/ソニー:-0.304)ですし、それ以外は大きくはありませんがプラスになっています。

このように課題を1つずつ克服しつつある松山英樹ですが、だからと言ってゴルフ史上に残る名プレーヤーであるタイガー・ウッズのようになるとまで結論付けるのは適切ではないと思われます。

ですが、PGAツアーで何勝もできるレベルの選手、メジャーを十分に狙える実力になりつつあることは間違いないと言えるのではないでしょうか。

日本人初のメジャー制覇、フェデックスカップ年間王者など、夢と思われていたようなことが実現することを、イメージさせてくれるプレーヤーになりつつある松山英樹から、今後も目が離せません。

そして願わくば、タイガー・ウッズのように勝てるプレーヤーになることを、心の片隅で期待しながら見守りたいと思います。

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2 Responses to “次のタイガー・ウッズは誰だ?松山英樹が後継候補の1人にアメリカメディアによって選ばれる”

  1. きき より:

    こちらの記事も分析や訳などで、詳しく解りやすく解説をして下さって、どうも有難うございますm(_)m
    確かに、これほどの記録を達成し続けてきたタイガー・ウッズさんと並べるのは、時期尚早ですよね。

    一足飛びは危険ですから、着実に実力をつけて、タイガー・ウッズさんを目標にして、怪我なく記録を更新出来るように頑張って欲しいですね。

    • golf より:

      PGAツアー歴代2位の勝利数、メジャー勝利数2位というレジェンド中のレジェンドですので、誰が後継候補に指名されても重荷ですよね。コツコツと磨いていて、まずは少しずつでも近づいていって欲しいです。

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