石川遼のダイヤモンドカップ2015の52位タイの結果とプレー内容をスタッツで分析

石川遼が2015年の日本国内ツアー(JGTO)の第2戦となるアジアパシフィック・ダイヤモンドカップ2015に出場しました。

結果は最終日に崩れて首位とは14打差の52位タイに沈みました。

そのアジアパシフィック・ダイヤモンドカップ2015の石川遼のプレー内容やスタッツをネットや中継などの情報を元に分析していきます。

なお、前回のANAオープンの分析の時と同様に本人が「PGAツアー優勝」「メジャー制覇」を目標としているため、それを基準とした厳しい内容になります。

そのため厳しい分析が好きではない石川遼ファンの方は読み進めない方が良いかと思います。読み進める場合には、そのことをご了承の上で、お願い致します。

スポンサードリンク

スタッツで見るダイヤモンドカップ2015の石川遼

石川遼のダイヤモンドカップ2015での4日間のホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。

Diamond Cup 2015_Ishikawa

初日は69で1アンダーの15位T、2日目は71の1オーバーでトータルイーブンパーとなり18位Tに後退し、3日目は68と2つスコアを伸ばして8位Tに浮上して最終日を迎えました。

その最終日は1バーディ・2ダブルボギー・4ボギーの77と7つスコアを落とす大乱調で52位タイに後退してのフィニッシュとなりました。

このダイヤモンドカップでの主要なスタッツは以下のとおりとなっています。順位は66名の予選通過の中でのものとなっています。

  • ドライビングディスタンス:288.63 yds(8位)
  • フェアウェイキープ率:57.14%(36位T)
  • パーオン率:58.33%(41位T)
  • 平均パット:1.7619(17位)

ドライビングディスタンスは288.63ヤードで8位となり、フェアウェイキープ率は先週の32%よりは向上したものの、フィールドの中位より下にとどまっています。

PGAツアーの基準から見てレベルが高いとは言えないフィールドで予選通過選手の平均を下回る数字は物足りないものです。

シャフトを90グラム重くし、ドライバーの総重量を350グラムにして飛距離アップを図ったようですが、ドライビングディスタンスは急激に伸びているわけではありません。

雨によりランが出なかった可能性が高いのですが、ドライバーを武器として世界で活躍するプレイヤーたちはキャリーで300ヤードを越えてきますので、武器になるほどの飛距離アップができているとは現状で言いがたいものがあります。

そして何より問題なのはパーオン率に現れているようにアイアンの精度が落ちてしまったことです。

特に番手を下げるほど身体が重いと感じたと本人が話した最終日はフェアウェイキープ率が57.14%だったのですが、パーオン率は44.44%と落ちていることからも、アイアンの精度が著しく低下していたことが伺われます。

またセミラフからの残り110ヤードをOBにするという信じられないようなミスショットもありましたので、重量を重くしたドライバーによる疲労蓄積とアイアンのセッティングとのバランスが悪くなったことで、アイアンの精度が悪くなっていたと言えそうです。

重くしたドライバーを使用した結果は、やや精度は上がったものの平均程度とどまり、飛躍的に飛距離が伸びているわけでもなく、本来の武器であるアイアンの精度も悪くなり、下位でのフィニッシュとなってしまいました。

飛距離にこだわるならキャリーで300ヤードを越えるくらいにならないとPGAツアーでは武器とはなりませんし、精度という面でも日本ツアーで中位から下位に沈むようなフェアウェイキープ率では、PGAツアーにおいては苦しいものがあります。

飛距離を武器にする選手はキャリーで300ヤード超

ドライビングディスタンスがPGAツアーでトップ20になっている選手、石川遼、そして石川遼より飛距離がない選手でフェデックスカップランク上位、PGAツアー優勝した選手のデータ一覧は以下のとおりとなっています。

DD:ドライビングディスタンス(平均飛距離)
DA:フェアウェイキープ率
GIR:パーオン率
SG:Putt:ストロークスゲインド・パッティング
FEDEX:フェデックスカップ年間ランキング
WR:世界ランキング

PGA Tour_Data150930

ドライビングディスタンスのトップ10でかつ優勝しているダスティン・ジョンソン、ババ・ワトソン、ジェイソン・デイ、J.B.ホームズ、ブルックス・ケプカの5人は、いずれもキャリーで300ヤードを記録するような飛距離を持っている選手です。

これらの選手はフェアウェイキープ率が高くありませんが、それを犠牲にする価値があるほどの飛距離があります。

グリーン近くまでボールを運べるため、たとえラフに入ってもウェッジやショートアイアンでグリーンが狙うことができるため、バーディチャンスを作ることができます。

トップ20で優勝している他の選手では、ジャスティン・ローズはドライビングディスタンスで300ヤードをやや超えているのですが、先の5人に比較すれば飛距離で劣るものの、フェアウェイキープ率が63.87%と高いことで補い、パーオン率は70.54%と非常に高い数字でPGAツアー全体で9位となっています。

スティーブン・ボウディッチはドライビングディスタンスは300ヤードを超えるものフェアウェイキープ率、パーオン率ともに高くありません。

しかし、ストロークスゲインド・パッティング(パッティングで稼いだ打数)が+0.149で66位となるなど、そこそこ良いため数字のため、成績の波が大きいものの、ハマった時の強さがあります。

このようにキャリーで300ヤードを超えるような選手は、ある程度精度を落としてもカバーできますし、そもそもそれだけの飛距離を出せるフィジカルとパワーがあるので、ラフからのアプローチショットも安定し、パーオン率がそれなりのレベルを保つことができます。

しかし、そうでない選手は精度、グリーン周り、グリーン上の技術で補うことが必要となっています。

そのため精度を度外視して、飛距離にこだわるならキャリーで300ヤードを超えたいところです。

ただ、石川遼より飛距離が出なくてもフェデックスカップランクでトップ30に入ったり、PGAツアーで優勝したりしている選手はいます。

マット・クーチャー、ブラント・スネデカー、ザック・ジョンソン、ライアン・ムーア、ジム・フューリック、ケビン・ナ、ベン・マーティン、ケビン・キスナー、トロイ・メリットといった選手は、石川遼より飛距離が出ないのですが世界トップクラスの成績を残したり、PGAツアーで優勝しています。

これらの選手は石川遼をフェアウェイキープ率では上回っている上に、アイアンの精度が良いか、パッティングが良いかの、何かが加わることで世界トップクラスの成績を残すことができています。

このようなことから見ても、かなり図抜けた飛距離が出せない限り、”飛距離が伸びる=好成績”とはならないと考えられます。

ゴルフはトータルのマネジメント力が問われるスポーツで、弱点があってもそれを補って余りある武器があれば好成績を収めることができます。

現状で石川遼は飛距離を伸ばすことで、それを武器としたいようですが、本格的なフィジカルトレーニングによる筋力アップなしに、キャリーで300ヤードまでとはいかなくても、ドライビングディスタンスで300ヤードを超えれる飛距離になれるかと言えば、やや疑問が残ります。

次戦の東海クラシックではドライバーなどウッド系とのバランスをとるために、アイアンも重量を上げるようです。

しかし、ドライバーを重くしたことで、最終日にエネルギー切れを起こしていたことを考えると、アイアンも重くした場合に、4日間しっかりと全てのクラブを振り抜けるのかということが大きな課題となります。

またフィジカルトレーニングを本格的に行う前に、アメリカの開幕2戦で使用されるようなバミューダ芝のラフで重くなったアイアンを使用した時に、しっかりと振り抜けるのか、さらには故障しないのか?という懸念も有ります。

フィジカルトレーニングは、人間の生理上どんなに早くても成果が出るのは3ヶ月後となりますし、仮に今のクラブの重量に見合う筋力をつけようとすれば、さらに多くの期間を必要とするのではないかと考えられます。

飛距離に対するこだわりがあるようなので、精度を重視することの優先順位が低いようですが、PGAツアーの戦歴では精度重視の時のほうが結果が出ているのが現実ではあります。

飛距離重視、ドライバーで攻め続けるということを東海クラシックでも継続するようですが、日本ツアーのセッティング、三好コースでは通用するかもしれません。

ですが、問題はPGAツアーでの好成績につなげることができるかどうかです。

PGAツアー開幕に向けて、うまく仕上がっていくのか、そしてこの方針がPGAツアーでの結果につながるのか、などについて今後も注目していきたいと思います。

スポンサードリンク

よく読まれています

6 Responses to “石川遼のダイヤモンドカップ2015の52位タイの結果とプレー内容をスタッツで分析”

  1. toki より:

    golfさん、こんばんは。
    石川選手は余りにも試行錯誤が多すぎると感じています。
    じっくり腰を落として地道に練習すのがいいと思っている一人です。
    先週はドライバーとアイアンのバランスが悪かったと、今週はアイアンのシャフトも重くするのはいかがなものかと思っていますが、2.3年先を見据えてのものだったら良いのですが、すぐに結果を求めているようにしかみえません。
    先週より疲労すると思いますが、「慣れるしかない」と本人は言っていますが…。
    DDが良くても成績につながらないのは、golfさんの表を見ても一目瞭然です。
    飛ばすのは魅力ですが、精度を求めるのが肝要かと思うのですがねぇ。
    『三好コースでは通用するかもしれません。』と仰って下さっていますが、果たしてどうですかね。

  2. golf より:

    tokiさん、コメントありがとうございます。
    器用な選手なので道具の変更やスイング改造などに比較的短時間で対応できてしまう分、いろいろと試したくなるのかなと思っています。
    アイアンが良いので、それを活かすために精度を重視して、パッティングを磨く方が優勝に近づくと個人的には思うので、見ているともどかしい感じはします。
    グリーン周りのバンカーやラフからのアプローチはトップクラスとまでは言えませんが、PGAツアーでも上手いほうだと思いますし、もったいないなあという気がします。
    今季であればプレーヤーズチャンピオンシップやクイッケンローンズナショナルは精度重視がうまくいって好成績につながったと思うのですが。
    本人が納得するようにやるのを見守るしかないので、その推移、行く末を見守りたいと思っています。

  3. Ayako Yamamoto より:

    golfさん、いつも見てますが、はじめてコメントします。先週の失敗で、やっとドライバーを変えてくれるかと思っていたら、逆にアイアンを重くするなんて!!? 遼君がさらにドツボに落ちるかと、心配です。golfさんと全く同感です。いまのゴルフメーカーのスタッフは、彼に適したクラブを提供、提案できないのでしょうか? はっきり批判している人もいるので疑問です。

  4. golf より:

    Ayako Yamamotoさん、コメントありがとうございます。
    ドライバーを戻すか、少し軽くするのかなと思っていたら、アイアンも重くしたので、驚いたのが正直なところです。
    この結果がどう出るのかは、時間の経過を待たないと何とも言えないと思いはしますが、現時点では少し懸念せざるを得ない部分が大きい気がします。
    すでにPGAツアーでも武器になるようなショートアイアンやウェッジがあるわけですから、それを活かすゴルフをしながらパターを磨けば、優勝も近づくと思いますし、少なくとも今シーズンのように苦しむことはないかと思います。
    とにかく本人が納得行くようにやるのを周囲も見守るつもりなのかもしれませんので、さらに外野の私たちは推移を見守るしかできないですよね。
    故障だけは避ければ、時間はかかっても修正はできると思うので、決定的なダメージが残らないようにだけは気をつけてもらいたいです。

  5. マーク より:

    golfさん、石川のダイヤモンドカップのデータ分析ありがとうございます。
    やはりドライバーとアイアンのバランスが悪かったように思えますね。そして今度はアイアンも重くするとか?
    クラブを重くして飛距離を伸ばすとか、スイングを安定させるとか、どうも私には付け焼き刃のような気がしてなりません。
    もっと長い目でみたフィジカルトレーニングや打ち込みの方が今の時期に必要なことのように思うのですが。とりあえずは今週の試合結果に注目したいです。

  6. golf より:

    マークさん、コメントありがとうございます。
    今週の東海クラシックとPGAツアーの開幕2戦の結果を見ないと、今回の変更については、何とも言えないというのが正直なところです。
    まずは結果を待つしかないですね。

このページの先頭へ