石川遼の公傷制度は条件改定でハードルが下がるも・・・今後への影響と展望

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2016-17シーズンの石川遼は、フルシード権ではなく、メジャー公傷制度の適用を受けて、20試合という試合数の上限がついた資格でプレーを続けています。

石川遼は20試合でフェデックスカップ(FedExCup)ポイントを399.72ポイント、もしくは賞金を65万5788ドル獲得することで、シーズンの残りを22番目のフルシード扱いの出場資格でプレーできるようになる条件で、シーズンをスタートしました。

その石川遼に打撃となっていたのが、今シーズンから行われたポイント配分の改定でした。

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新ポイント制度への移行により公傷制度の選手は不利になっていたが・・・

新しいポイント配分では、15位から68位でフィニッシュした場合の獲得ポイントが減らされています。

例を挙げると単独25位は以前であれば46ポイント獲得できていたのが、35.5ポイントと10.5ポイントも少なくなりました。

その影響が一番大きいのが35位から45位の順位で、旧制度のポイント配分よりも15.0ポイントも減らされています。具体的には35位は36ポイントから21ポイントに、45位は26ポイントから11ポイントとなっています。

そのため上位フィニッシュが多い選手がシード権を獲得しやすくなり、下位フィニッシュが多い選手には厳しい配分となりました。

ただ、この改定自体は横並びでゼロからスタートする通常のシード権の選手には影響がなく、平等なことだったのですが、公傷制度の適用をうけている選手はそうではありませんでした。

旧制度のほうがポイントが獲得しやすいのですが、その条件下でのシード権ラインを、ポイントの取りにくい新制度下で達成しないといけなくなり、難易度が上がる事態となっていました。

しかし、石川遼と同じメジャー公傷制度の適用をうけていたブライアン・ゲイが、PGAツアー側に申し立てたところ、旧制度のポイント配分が適用されることになりました。


参考:イアン・ポールターが一転して「フルシード」獲得!PGAツアーが公傷制度の条件を修正


その変更とは「メジャー公傷制度の適用をうけている選手は、新しいポイント配分ではなく、以前のポイント配分で計算し直して、条件を満たせたかどうかを判断する」というものです。

以前のポイント配分であれば、残りの試合でもポイントを獲得しやすくなりますし、これまで消化した試合分のポイントもその条件で見直されることになりますので、メジャー公傷制度の適用をうけている選手にとって大きな朗報となっています。

それは石川遼にとっても同様です。

旧ポイント制度の適用により公傷制度のハードルは下がることに

石川遼は13試合を消化して137.280ポイント、賞金30万1087ドルを獲得し、残り7試合で262.440ポイント、もしくは賞金35万4701ドルを獲得する必要があるという状況でした。

しかし、旧ポイント制度で公傷制度の条件を満たしたかどうかを判定されることになりますので、このフェデックスカップ(FedExCup)ポイントの部分で条件が変わることになります。

その試算は以下の表のとおりとなっています。

トーナメント 新ポイント 旧ポイント
CIMBクラシック(T10) 62.143 62.571
シュライナーズ・オープン(CUT)
OHLクラシック(T50) 7.5 19
キャリアビルダチャレンジ(T50) 6.8625 17.5
ファーマーズインシュランスオープン(T20) 38.375 47.5
WMフェニックスオープン(CUT)
ジェネシスオープン(CUT)
ホンダクラシック(T37) 16.5 31.5
バルスパー・チャンピオンシップ(69) 3.2 2
プエルトリコオープン(CUT)
シェル・ヒューストンオープン(CUT)
RBCヘリテージ(CUT)
バレロテキサスオープン(T72) 2.7 0.94
2016-17 獲得ポイント 137.280 181.011
2015-16 獲得ポイント 54.71 54.71
公傷制度 通算獲得ポイント 191.990 235.721
22番目資格・必要な総ポイント 262.440 218.709
22番目資格・必要な平均ポイント 37.49 31.24
30番目資格・必要な総ポイント 127.010 83.279
30番目資格・必要な平均ポイント 18.14 11.89

現在の公傷制度に適用による出場資格は優先順位が22番目のフルシード扱いで、30番目の資格は前シーズンのフェデックスカップ(FedExCup)126位から150位の選手に与えられる条件付きの出場資格です。

新ポイント制度では今季の獲得ポイントが137.280ポイントなのですが、旧ポイント制度で計算し直すと181.011と、43.731ポイントも上積みされることになります。

その結果、22番目の出場資格を維持するためのハードルは、262.440ポイントから218.709ポイントに下がります。

残り7試合全てで予選通過した場合には、新制度では平均で37.49ポイントが必要なため500ポイントの試合では単独23位、300ポイントの試合では単独11位が必要でした。

しかし、旧制度の適用により1試合平均31.24ポイントに下がり、獲得できるポイントも増えるため、それぞれ単独39位、単独13位で条件を満たせることになります

影響が大きいのが30番目の出場資格で、18.14ポイント(500ポイント:38位/300ポイント:29位)が必要だったのが、11.89ポイント(500ポイント:59位/300ポイント:52位)とハードルが大きく下がることになります。

残りの2016-17シーズンで石川遼がクリアすべきハードルは?

このように旧制度が適用されることにより公傷制度の条件が緩和されたことそのものは朗報なのですが、手放しで喜んでもいられない状況は続いています。

石川遼が2016-17PGAツアーのレギュラーシーズンで出場権を有しているのは以下の10試合となります。

  1. ウェルズ・ファーゴチャンピオンシップ
  2. AT&Tバイロン・ネルソン
  3. フェデックスセントジュードクラシック
  4. トラベラーズチャンピオンシップ
  5. ザ・グリーンブライヤークラシック
  6. ジョンディアクラシック
  7. バーバソルチャンピオンシップ
  8. RBCカナディアンオープン
  9. バラクーダチャンピオンシップ
  10. ウィンダムチャンピオンシップ

石川遼が出場権を有する試合に全て出場していった場合には、RBCカナディアンオープン、バラクーダチャンピオンシップ、ウィンダムチャンピオンシップの3試合が残ることになります。

このうちRBCカナディアンオープン以外は30番目の出場資格でも出場できると見こまれますので、まずは重要になるのが(1) 30番目の条件をクリアするために、旧制度のポイント配分で83.279ポイントを獲得することです。

次に重要になるのが(2) 今季の新ポイント制度のシード権ラインとなる300-330ポイントをクリアすることです。

このシード権ラインの予想については「PGAツアーのシード権獲得ラインは?2016-17シーズンからのポイント配分改定の影響を分析」を参照ください。

旧ポイント制度で公傷制度の条件を満たしても、今季の残りのフルシード権を手にするだけで、2017-18シーズンのシード権は別の問題となります。

旧制度のポイント配分が適用になったことで、公傷制度の条件を満たすハードルは下がったのですが、2017-18シーズンのシード権に関しては状況が大きく変わったわけではありません。

現在の石川遼は137.280ポイントの獲得となっていますので、残り7試合から10試合で最低でも162.72ポイント、安全圏に入るためには182.72ポイントが必要になると予想されます。

出場できる10試合全てに出場し予選通過した場合では、1試合平均で16.27ポイントから18.27ポイントが必要となり、順位の目安は500ポイントが単独37位から39位、300ポイントが単独29位から単独32位となります。

今季の石川遼の獲得ポイントは13試合で137.280ポイントと、1試合平均では10.56ポイントにとどまっていますので、来季のシード権を獲得するラインに到達するのは、簡単なものではないと考えられる現状です。

実際にチューリッヒクラシックが終了した時点で、フェデックスカップ(FedExCup)ランクは140位台半ばまで下がる見込みとなっています。

石川遼がPGAツアーに本格参戦した2013年から以降の予選通過率が57.44%(54/94)となっていますが、残り試合での予選落ちは、大きな痛手となる状況には変わりがありません。

最後にもう一度まとめると、以下のようなものが課題となります。


  1. 30番目の条件をクリアするために、旧制度のポイント配分で83.279ポイントを獲得
  2. 2017-18シーズンのシード権を確保するために、フェデックスカップランクの125位を確保できるように、今季の公式ポイントで300ポイントを突破する

スポンサー推薦などで、出場権を有していない試合に出られるようにならない限り、10試合がマックスになる可能性が高い状況です。

早い段階でのトップ10フィニッシュなどが欲しい状況で、出場が予定されるウェルズ・ファーゴチャンピオンシップ、AT&Tバイロン・ネルソンは非常に重要になりますので、この2週間の調整の成果が注目されます。

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