石川遼に2017年に克服してもらいたい課題 – 待たれるPGAツアーでの継続的な好成績

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1. 年別の成績で見る石川遼の現在位置

石川遼がPGAツアーに公傷制度を利用して復帰して、出場資格が認められた20試合のうち3試合を消化しました。

PGAツアーの復帰初戦となったマレーシアで開催されたCIMBクラシックでは10位タイという好成績だったものの、これまで成績が比較的良く、フィールドが薄かったシュライナーズホスピタル・フォー・チルドレンオープンで予選落ち、それ以上にフィールドが薄くチャンスがあったOHLクラシックで50位タイに終わりました。

日本で好成績をおさめながらも、なかなか海外では結果を残しきれない状況が続いています。

石川遼は現在、世界ランク99位と100位以内にギリギリとどまっているのですが、そのポイントの多くを日本ツアーで稼いでいて、PGAツアーの成績だけでは、100位以内をキープすることがままならないシーズンが続いています。

直近3年間のPGAツアーと日本ツアー(JGTO)での成績を見ていきます。このデータはゴルフ世界ランク公式サイトの石川遼のページで、『BY YEAR』でそれぞれの年の成績を抽出したものです。

まずは2014年です。2014年の石川遼のPGAツアーと日本ツアーでの成績の一覧と世界ランクの獲得ポイントの一覧は以下の表のとおりとなっています。

ryo-ishikawa_2014_results

この1年で世界ランクポイントを64.65ポイント獲得しているのですが、日本ツアーでは10戦1勝、トップ10が4回 予選落ちはなしという成績で世界ランクポイントを24.24ポイント獲得しています。

一方のPGAツアーでは24戦で優勝はなく、トップ10が2回、予選落ち10回で、40.41ポイントとなっています。

獲得ポイントの比率はPGAツアーが62.51%、日本ツアーが37.49%となっています。これが現在のところ石川遼の年単位でのPGAツアーのベストイヤーになっています。

1試合あたりの獲得ポイントは日本ツアーが2.424ポイント、PGAツアーが1.684ポイントです。

続いて、2015年の石川遼のPGAツアーと日本ツアーでの成績の一覧と世界ランクの獲得ポイントの一覧は以下の表のとおりとなっています。

MC:Missed Cut(予選落ち)
ryo-ishikawa_2015_results

日本ツアーでは7戦で優勝2回、トップ10が4回、予選落ちが0回で、世界ランクポイントを46.69ポイント獲得しました。PGAツアーでは28戦で優勝はなく、トップ10が2回、予選落ちが12回で、世界ランクポイントの獲得は26.72ポイントにとどまりました。

この年は世界ランクポイントを73.41ポイント獲得し、その内訳は日本ツアーが63.60%、PGAツアーが36.40%となっています。

1試合平均では日本ツアーが6.67ポイント、PGAツアーが0.9543ポイントとなります。

最後に、2016年の石川遼のPGAツアーと日本ツアーでの成績の一覧と世界ランクの獲得ポイントの一覧は以下の表のとおりとなっています。

ryo-ishikawa_2016_results

日本ツアーでは5戦で優勝1回、トップ10が4回、予選落ちが1回で33.79ポイント、PGAツアーでは3試合で5.61ポイントで、割合は日本ツアーが85.76%、PGAツアーが14.24%となっています。

1試合平均では日本ツアーが6.758ポイント、PGAツアーが0.935ポイントなっています。

2. 世界ランクの維持において日本ツアーへの依存度が高い現状

石川遼の年別のPGAツアーとJGTOの獲得ポイントの比重は以下のとおりとなっています。*marchhareさん、誤記に関するお問い合わせありがとうございます。

PGAツアー JGTO(日本ツアー)
2014 PGAツアー:62.51%(24試合) JGTO:37.49%(10試合)
2015 PGAツアー:36.40%(28試合) JGTO:63.60%(7試合)
2016 PGAツアー:14.24%(6試合) JGTO:85.76%(5試合)

年別のPGAツアーとJGTOのそれぞれの1試合あたりの獲得ポイントの平均は以下のとおりとなっています。

PGAツアー JGTO(日本ツアー)
2014 PGAツアー:1.684 pts JGTO:2.424 pts
2015 PGAツアー:0.954 pts JGTO:6.670 pts
2016 PGAツアー:0.935 pts JGTO:6.758 pts

ここ2年はPGAツアーだけでは、単純計算の1試合平均で0.954ポイントもしくは0.935ポイントしか獲得できていません。

これを現在の世界ランクにあてはめると195位相当になります。

ただ、これは単純計算の平均ポイントで、世界ランクのポイント算出方法とは異なります。正式なポイント計算方法では13週までは獲得したポイントがそのまま加算されるのですが、それ以降は1週が経過する毎に1/92ずつポイントが減らされていきます。

そのため実際にはPGAツアーだけでは平均ポイントが少なくとも0.8点台になると予想されるのですが、それを現在の世界ランクにあてはめると200位から230位くらいとなります。

日本での3年間の成績は22戦で4勝、トップ10が10回、予選落ちが1回という素晴らしい結果で、日本ツアーでは金庚泰、谷原秀人、池田勇太らとともにトップクラスにいることは間違いありません。

ただ、PGAツアーの成績だけを抽出すると、現時点では世界で十分に活躍しているとはいい難い状態です。

3. スポーツファンの注目を集めるには世界での活躍が不可欠に

PGAツアーではトップ10フィニッシュをした直後の試合で成績が良くないことが続いています。

2013年はHPバイロン・ネルソンで10位タイの直後のクラウンプラザ招待で70位タイ、シュライナーズホスピタル・フォー・チルドレンオープンで2位タイのあとのWGC-HSBCチャンピオンズで66位タイに終わりました。

2014年はファーマーズインシュランスオープンで7位タイとなった直後のウェイストマネジメント・フェニックスオープンで予選落ち、アーノルドパーマーで8位タイとなった直後のバレロテキサスオープンで予選落ちしました。

2015年はプレーヤーズチャンピオンシップで8位タイの翌週のウェルズ・ファーゴで予選落ち、クイッケンローンズでの10位タイの翌週のバラクーダチャンピオンシップで予選落ちしました。

そして今年はCIMBクラシックでの10位タイのあと、シュライナーズホスピタル・フォー・チルドレンオープンで予選落ちしています。

またPGAツアーでは予選通過してトップ25が多くなることで世界ランク100位内をキープできる世界ランクポイントを獲得できるのですが、この3年間は58戦でトップ10は5回、トップ25は13回にとどまります。しかも、そのトップ25の13回のうち8回は2014年のものとなっています。

予選通過そのものも58戦で33試合にとどまり、予選通過率は56.90%となっています。

本人はPGAツアー本土での試合となると緊張すると、シュライナーズホスピタル・フォー・チルドレンオープンの開幕前に話したようです。

「PGAツアーならではの”緊張感”がある。また、自分のスイングに自信が持てていないから、ミスショットをしたくないと思って、守りに入ってしまう。するとその結果、ミスショットになってしまう」

引用元:米国本土で感じた“緊張”。PGAツアーに復帰した石川の心境とは?

日本ではできることが、PGAツアー、特にアメリカ本土でできないという内弁慶の状態を克服していかないと、本人が目標と公言しているメジャー制覇を果たすのは困難です。

また以下のように話しているPGAツアーでの立場・位置を確立するのも簡単ではありません。

「本来、PGAツアーは自分が居たい場所。こっちのゴルフファンにも注目されるような選手になりたい。まだまだ目標はたくさんある」

引用元:優勝予想2位「なんでかな?」石川遼、米本土で再スタート(GDO)

「やっと戻ってこられたなという感じがするけど、やっていないことの方がはるかに多い。上位で戦って、こっちのゴルフファンの人たちに、もっと評価されるような選手になりたい。自分の居場所を確立したいというのが目標。自分で自分の道を切り開いていきたいと思う」

引用元:石川遼、9か月ぶり米国での戦いへ「緊張感ある」(ALBA)

本当に海外で評価されるようになるには、やはり海外での実績が必要です。

ESPNのボブ・ハリグ氏は以下のように書いています。

Masahi “Jumbo” Ozaki, now 69, was quite a character in his day, wearing colorful clothes and flying in a sushi chef for tournament appearances outside of Japan.
Ranked among the top 10 in the world for nearly 200 weeks, Ozaki had little success outside of Japan. His record was often criticized for that very reason; he had 94 wins on the Japan Golf Tour — including 12 money titles — and more than 100 in his career — but just one outside of Japan at the 1972 New Zealand PGA Championship. Ozaki was highly-ranked into his early 50s and was inducted into the World Golf Hall of Fame in 2010. But he had just three top-10s in major championships among his 48 appearances.

引用元:Shine a spotlight on the opposites(ESPN)

管理人訳『現在、69歳のジャンボ尾崎は、かなり独特な人物で、カラフルなウェアを着て、日本国外でのトーナメントには寿司職人を連れてきていた。世界ランクトップ10に200週近くランクされていたが、日本以外ではわずかな成功しかおさめることができなかった
日本ツアーで94勝、賞金王12回、キャリア全体では100勝以上を挙げながら、日本以外では1972年にニュージーランドプロゴルフ選手権の1勝だけという理由で、彼の記録はしばしば非難されていた。尾崎将司は50代前半で最も高い世界ランクに上り詰め、2010年に世界ゴルフ殿堂入りを果たした。しかし、四大メジャーでは出場48試合でトップ10が3回しかない。』

尾崎将司が日本ツアー、日本ゴルフ界に残したものは大きく、その功績や貢献度ははかりしれないものがあります。

ただ、残念ながら海外での実績が乏しかったため、世界で高い評価を得るところまでは至っていませんし、時には日本ツアーに限定された実績のため批判されることもあったということです。

現在は、世界で活躍することがその競技の人気を高めることにつながる時代です。卓球、バドミントン、ラグビー、女子サッカーなど、脚光を浴びることが少なかった競技でも、世界で活躍するプレイヤー、世界での実績があれば、注目度は上がり、人気も高まっています。

今の多くの日本人が期待しているのは世界での活躍、世界で日本人が躍進する姿を目にすることです。

これは石川遼に限らず、ほとんどの日本人ゴルフプレイヤーにあてはまる課題とはなりますが、海外で好成績を継続できないという壁・課題を乗り越えることが願われます。

もちろんワールドカップ・オブ・ゴルフも重要ですが、ゴルフは基本的に個人競技です。2017年にPGAツアーで結果を残してくれることを期待しています。

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