石川遼のPGAツアー復帰はいつになるのか?2017年にずれ込む可能性も

腰痛でPGAツアーを離脱後、およそ5ヶ月の休養を経て、日本ツアーの日本プロゴルフ選手権で復帰した石川遼でしたが、初日「77」、2日目に「79」を叩くなど苦しみ、通算12オーバーの127位で予選落ちしました。

上位選手が大きくスコアを伸ばす中で大叩きする状態で、PGAツアーで戦うにはまだまだ準備不足、調整不足であることを感じさせる内容に終わりました。

その後、8月25日から開催される日本ツアーのRIZAP KBCオーガスタに出場することが発表されましたが、その後の復帰のスケジュールはまだ明らかになっていません。

その石川遼の復帰のスケジュール、出場スケジュールに影響をあたえるのは、本人のプレーの状態がもちろんのことですが、それとともに公傷制度(メディカルエクステンション)が重要なファクターとなっています。

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公傷制度(メディカルエクステンション)による影響とは?

石川は2016年2月に離脱した時点で2015-16シーズンは6試合に出場していたのですが、ポイントと賞金ともに、シード権を確保できるラインには到達できていません。

さらにレギュラーシーズン最終戦であるウィンダムチャンピオンシップにエントリーしなかったため、通常であればシード落ちとなります。

しかし、4ヶ月以上離脱した場合にコミッショナーに認定されることによって救済を受けるこができるメジャーメディカルエクステンションを申請し、それが認定されたと報じられています。

PGAツアーでは様々な出場資格があり、出場権資格の優先順位を決定しているプライオリティランキングというものが存在します。主なものは以下のとおりとなっています。

10. PGAツアーが承認もしくは共催するトーナメントの直近2シーズンと今シーズンの優勝者
19. 前シーズンのフェデックスカップポイントランキングのトップ125
20. 前シーズンのウィンダムチャンピオンシップ終了時の賞金ランキングでトップ125
22. コミッショナーにより承認されたメジャーメディカルエクステンション(公傷制度)の認定を受けた選手
23. ウェブドットコムツアーと入れ替え戦によるシード権獲得プレーヤー
29. マイナーメディカルエクステンション(マイナー公傷制度)が認定された選手
30. 前シーズンのフェデックスカップランキングで126位から150位

公傷制度の申請が承認されたことにより、石川遼は22番目の優先順位で10月から開幕するPGAツアーの2016-17シーズンに出場できることになります。

ただ、この22番目の出場資格には出場試合数に制限があります。

その選手の直近3シーズンの出場試合数の平均、もしくは離脱したシーズンのランキング125位以内の選手の出場試合数の平均のどちらか多い方が出場試合数として認定されます。

石川遼は直近の3シーズンで23戦、24戦、28戦の合計75戦に出場しているため、平均で25戦に出場しています。

今季のPGAツアーの125位以内の選手の出場試合数の平均はウィンダムの1試合を残した時点で21.8となっているため、最大でも22.8試合にしかならいため、石川遼の直近3シーズンの25戦が認定されることになる見込みです。

しかし、25戦をプレーできるということではありません。

この25戦は石川遼がそのままプレーしていれば出場できたであろう試合数の概算のため、離脱した時点で出場している6試合が引かれることになり、石川遼の出場資格が延長されるのは19試合となる可能性が高くなっています。

その19試合でフェデックスカップ(FedExCup)ランクもしくは賞金ランクで125位以内に相当するポイントもしくは賞金を獲得する必要があります。

そしてその19試合にも制限があります。以下はPGAツアー公式サイト日本語版からの引用です。

その19試合は、石川が来季の開幕戦から復帰すれば、そこからカウントされることとなる。もし出場できる試合を欠場した場合、それも19試合のひとつとしてカウントされるので、一度復帰したらどんどん試合に出場して、必要なポイントを目指して戦っていかなければならない。
 復帰する前にはその準備として5試合程度、下部のウェブ・ドット・コムツアー、もしくは日本ツアーへの参戦は認められている。石川が日本ツアーの日本プロゴルフ選手権(7月7日~10日/北海道)に出場したのは、その一環だ。

復帰までのリハビリ調整として日本ツアーやウェブドットコムツアーで5試合の出場が認められているのですが、すでに石川遼は1試合を消化しましたので、4試合がリハビリ調整の機会として残されていることになります。

気になるのは「もし出場できる試合を欠場した場合、それも19試合のひとつとしてカウントされるので、一度復帰したらどんどん試合に出場して、必要なポイントを目指して戦っていかなければならない。」という表現です。

この表現だけを見ると、一旦復帰した場合にはエントリーできる試合には全てエントリーをしないといけないようにも受け取れるのですが、今シーズンをメディカルエクステンションで出場しているブライアン・ゲイの状況を確認する限り、そうではないようです。

さらに他の選手の動向を調べてみると、リハビリの5試合を消化した後、もしくはPGAツアー復帰後であっても、(1)PGAツアーの開催がない週(2)PGAツアーの開催週であっても出場資格がない週の場合は、他のツアーに出場しても認定された試合数としてカウントされないようです。

PGAツアー公式サイトの2015-16 PGA TOUR Medical Extensionsによると、テッド・ポーター・ジュニアはメジャーメディカルが認定され、2試合の出場資格延長が認定されています。

テッド・ポーター・ジュニアは7月24日のRBCカナディアンオープンでPGAツアーに復帰したのですが、その復帰前にウェブドットコムツアーで8試合出場しています。

  1. 5/01 United Leasing & Finance Championship
  2. 5/15 Rex Hospital Open
  3. 5/22 BMW Charity Pro-Am
  4. 6/05 Corales Puntacana Resort and Club Championship
  5. 6/12 Rust-Oleum Championship
  6. 6/19 Nashville Golf Open
  7. 6/26 Air Capital Classic
  8. 7/10 LECOM Health Challenge

では、それがなぜ可能だったのかというと、6試合目以降は(1)PGAツアーの開催がない週(2)開催週であっても出場資格がない週での出場だったためです。

6月12日のRust-Oleum Championshipでリハビリのための出場回数5回を消化したのですが、その後3試合に出場しています。

その3試合がメディカルエクステンションで認定された試合数に影響を与えていないのは、Nashville Golf Openが全米オープンの開催週でテッド・ポーターは出場資格がなく、Air Capital Classicは招待試合の一つであるクイッケンローンズナショナルと同じ週でポーターは招待されなかったため、こちらも出場資格がありませんでした。

最後のLECOM Health Challengeは悪天候のため中止されたザ・グリーンブライヤークラシックの開催週で、PGAツアーの開催がない週となりました。

そのため5試合消化した後の、ウェブドットコムツアーの3試合はいずれもメディカルエクステンションのカウント対象外となっています。

このようなルールは石川遼の復帰のスケジュールにも影響を与える可能性があります。というのも年内にPGAツアーに復帰することを見送れば、最大で7試合を復帰までのリハビリ、調整につかえるためです。

年明けの復帰を選べば7試合が調整として使えることに

PGAツアーとJGTOの2016年の試合の開催スケジュールは以下のとおりとなっています。

日程US - PGA TOURJGTO(日本国内ツアー)
01.07-01.10ヒュンダイトーナメント--
01.14-01.17ソニーオープン・イン・ハワイ--
01.21-01.24キャリアビルダー・チャレンジ--
01.28-01.31ファーマーズインシュランスオープンSMBCシンガポールオープン
02.04-02.07WMフェニックス・オープンレオパレス21ミャンマーオープン
02.11-02.14AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ--
02.18-02.21ノーザントラストオープン--
02.25-02.28ザ・ホンダクラシック--
03.03-03.06WGC-キャデラックチャンピオンシップ--
03.03-03.06バルスパーチャンピオンシップ--
03.17-03.20アーノルドパーマーインビテーショナル--
03.23-03.27WGC-デルマッチプレー--
プエルトリコオープン--
03.31-04.03シェル・ヒューストンオープン--
04.07-04.10マスターズトーナメント--
04.14-04.17RBCヘリテージ東建ホームメイトカップ
04.21-04.24バレロテキサスオープンパナソニックオープン
04.28-05.01チューリッヒクラシック中日クラウンズ
05.05-05.08ウェルズファーゴチャンピオンシップ--
05.12-05.15ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ--
05.19-05.22AT&Tバイロンネルソン関西オープン
05.26-05.29コロニアルナショナルインビテーショナルミズノオープン
06.02-06.05ザ・メモリアルトーナメント日本ゴルフツアー選手権
06.09-06.12フェデックスセントジュードクラシック--
06.16-06.19全米オープンゴルフ--
06.23-06.26クイッケンローンズナショナルISPSハンダグローバルカップ
06.30-07.03WGC-ブリジストンインビテーショナルセガサミーカップ  
バラクーダチャンピオンシップ--
07.07-07.10ザ・グリーンブライヤークラシック日本プロゴルフ選手権
07.14-07.17全英オープンゴルフ--
バーバソルチャンピオンシップ--
07.21-07.24RBCカナディアンオープンダンロップ・スリクソン福島オープン
07.28-07.31全米プロゴルフ選手権--
08.04-08.07トラベラーズチャンピオンシップ--
08.11-08.14オリンピックゴルフ男子競技--
ジョンディアクラシック--
08.18-08.21ウィンダムチャンピオンシップ--
08.25-08.28ザ・バークレイズRIZAP KBCオーガスタ
09.01-09.04ドイツバンクチャンピオンシップフジサンケイクラシック
09.08-09.11BMWチャンピオンシップ--
09.15-09.18--ANAオープン
09.22-09.25ツアーチャンピオンシップダイヤモンドカップゴルフ
09.29-10.02ライダーカップトップ杯東海クラシック
10.06-10.09--HONMA TOURWORLD CUP AT TROPHIA GOLF
10.13-10.16セーフウェイオープン日本オープンゴルフ選手権
10.20-10.23CIMBクラシックブリヂストンオープン
10.27-10.30WGC-HSBCチャンピオンズマイナビABCチャンピオンシップ
サンダーソンファームズ
11.03-11.06シュライナーズオープンHEIWA・PGM CHAMPIONSHIP
11.10-11.13OHLクラシック三井住友VISA太平洋マスターズ
11.17-11.20RSMクラシックダンロップフェニックス
11.24-11.27--カシオワールドオープン
12.01-12.04ヒーローワールドチャレンジ(仮)ゴルフ日本シリーズJTカップ

所属契約を結ぶカシオ主催のカシオワールドオープンは、PGAツアーの開催週ではありませんので、カウントの対象外となるため出場することが濃厚です。

昨年制したゴルフ日本シリーズJTカップゴルフ日本シリーズJTカップはPGAツアーが協賛するヒーローワールドチャレンジが行われますが、出場資格がないためこちらもカウントの対象外となり、出場することが予想されます。

そのため残るリハビリ出場分の4試合をどこで使うかが焦点となります。

現時点ではRIZAP KBCオーガスタに予定通りに出場すれば、石川遼に与えられているリハビリのための試合数は3試合となります。

残り2016年のJGTOのスケジュール出場試合として選ぶ可能性があるのが過去に優勝経験のあるフジサンケイクラシック、ANAオープン、東海クラシック、マイナビABCチャンピオンシップ、三井住友VISA太平洋マスターズです。

PGAツアーの新シーズン開幕戦となるセーフウェイオープンから復帰するのであれば、RIZAP KBCオーガスタ、フジサンケイクラシック、ANAオープン、そしてダイヤモンドカップか東海クラシックのどちらかを選んで4試合とする可能性が高くなります。

そしてその後はセーフウェイオープン、サンダーソンファームズ、シュライナーズオープン、OHLクラシックなどに出場して帰国し、メディカルエクステンションの対象外となるカシオワールドオープン、ゴルフ日本シリーズJTカップに出場することが予想されます。

この新シーズン開幕から復帰の場合は、リハビリ調整の試合は基本的に5試合分となります。

来年からPGAツアーに復帰するのであれば、それを7試合分とすることが可能になります。

PGAツアーと日程が重なる試合をとりあえず5試合分消化した後に、PGAツアーに行かずにそのままカシオワールドオープン、ゴルフ日本シリーズJTカップに出場すれば、エクステンションで認定された試合数を消化せずに、より多くの時間を調整に使えることになります。

このシナリオで出場する可能性が高いのが、RIZAP KBCオーガスタに出場した後に、スポンサーの一つであるANAが主催し、ディフェンディングチャンピオンでの出場となるANAオープンです。

そして残る2試合をフジサンケイクラシック、東海クラシック、マイナビABCチャンピオンシップ、三井住友VISA太平洋マスターズの中から選んで、カシオワールドオープンとゴルフ日本シリーズJTカップに出場するのではないかと予想されます。

このように年内のPGAツアーの復帰を見送った場合には7試合が調整として使えることになるのですが、問題は日本ツアーでの出場が飛び飛びの日程になる可能性が高く、調整の難しさは残ります。

特にこれまで試合に出続けることで調整したきたところがありますので、その点での難しさに直面する可能性があります。

また年内にPGAツアー復帰を見送ると、これまでのPGAツアーでは、どちらかと言えば年内にポイントを稼いでいること、1月から3月にかけてのトーナメントは例年あまり成績が良くないこと、年内の日本ツアーで調子が上がっても、流れが途切れることなどが、ネックとなってきます。

年内のPGAツアーはライダーカップ直後ということもあり、アメリカと欧州のトッププレイヤー達は休養を優先し、フィールドの薄いトーナメントが多くなるので、これをスキップするのはややもったいない選択とは言えます。

最後にまとめると、年内復帰であればRIZAP KBCオーガスタ、フジサンケイクラシック、ANAオープンの3試合に出場した後、ダイヤモンドカップもしくは東海クラシックに出場して渡米。

PGAツアーを数戦プレーした後に帰国し、カシオワールドオープン、ゴルフ日本シリーズJTカップに出場する。

年が明けてからの復帰では、RIZAP KBCオーガスタ、ANAオープンの2試合に出場した後に、フジサンケイクラシック、東海クラシック、マイナビABCチャンピオンシップ、三井住友VISA太平洋マスターズから2試合を選び、カシオワールドオープン、ゴルフ日本シリーズJT、カップに出場するというシナリオが想定されます。

年内にPGAツアー復帰となるのか、それとも年明けになるのかは今後の出場試合の内容にも左右されますので、プレーの仕上がり具合が注目されます。

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6 Responses to “石川遼のPGAツアー復帰はいつになるのか?2017年にずれ込む可能性も”

  1. マーク より:

    復帰後の試合を選べない? それだと全然プランが変わって来ますよ。
    日本語サイトは本当に情報を正確に流しているのでしょうか?
    日本ゴルフ界に対する不信感は募る一方です。

  2. マーク より:

    日本語サイトは日本のPGAが訳しているわけではないのですかね。日本ゴルフ界を不信に思うのは少し違ったかも知れません。
    思わずコメントを送ってしまいましたが、ちょっと冷静になります。すみません。
    もし本当に7試合が調整として使えるならいいことですね。それよりも復帰後の試合を選べないというのは、本当はどうなのでしょうかね。これが出来ると出来ないでは、スケジュールの立て方が全く違ってくると思うので、気になるところです。

  3. golf より:

    マークさん、コメントありがとうございます。
    私の記事内での書き方が少々足りなかったのですが、「出れる試合に出場しないといけない」というのがPGAツアーの開催週、そして出場資格がある週に他の試合にエントリーしている場合は、出れる試合に出場しか無かったと認定されることになるという意味ではないかと思います。
    アメリカのGOLF WEEKの記事では、好きな試合を選べると書いてありました。

  4. マーク より:

    武川玲子氏の記事を改めて見ましたが、この書き方だとエントリーをパスしてもカウントされるように見えて、ちょっと誤解を与えますよね。
    石川には、レギュレーションを正確に確認した上で判断して欲しいですね。つ
    また質問したいのですが、メジャーメディカルの場合、有効試合数で獲得したポイントや賞金で、離脱シーズンの125位のポイントだけでなく、150位のポイントや125位の賞金ランクも対象となるようですが、ポイントはともかく賞金は年々上がる傾向があるので、長年休んだ方が有利?なんてことがあるのでしょうか?
    2〜3年程度ならわずかな差かも知れませんが。

  5. golf より:

    マークさん、コメントありがとうございます。
    PGAツアーの進歩はかなり早いですよね。
    今季はエミリアーノ・グリージョ、ジャスティン・トーマス、ダニエル・バーガー、そしてキム・シウとか石川遼よりも若い年齢ながら、将来が嘱望される選手が次々優勝しています。
    さらにその予備軍としてウェブドットコムで今季3勝したウェスリー・ブライアン(Wesley Bryan)なども頭角を現してます。
    日本は入れ替わりが激しくありませんので、急速にレベルが上がることは稀ですが、PGAツアーでは長く離脱すればするほど、急速な進歩についていけなくなり、余計に厳しくなると思います。
    ジム・フューリックくらい頭一つ抜けた実力があれば別ですが。

  6. マーク より:

    なるほど、賞金額うんぬんというより、レベルについて行くこと自体が困難となり、長く休むことに有利なことはほとんどないだろう、ということですね。ありがとうございました。

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