石川遼の来季のシード権は?シード権確保に必要な内容と2015-16シーズンの展望 (1)

RBCカナディアンオープン2015が終了した時点で、フェデックスカップ(FedEX CUP)ランキングは140位、賞金ランキングは130位となり、いずれもシード圏内の125位ラインを下回り、世界ランクも2008年以来の200位台となる203位となるなど苦境にある石川遼です。

2014-15シーズンのPGAツアーも、レギュラーシーズンが残り4週5試合となっている中、シード権ラインに到達していないのですが、(1)レギュラーシーズンの残り試合でシード権確保するのに必要な内容(2)確保ができなかった場合の来季の出場試合数などの展望、の2回に分けて分析します。

この投稿はその1回目の内容です。

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フェデックスカップのランクによるポイントシードもしくは賞金シードを確保するには?

来期以降のPGAツアーシード権を確保する一番良い方法は、PGAツアー公式戦で優勝することですが、全米オープンからの6連戦でフェデックスカップポイントを28ポイントしか上積みできていない状態では、急激な上昇を期待しにくいのが現実です。

そのため残り試合で優勝の可能性はゼロではないもおの、限りなく低いと予想されるため、それを前提としたシード権確保の条件について見て行きたいと思います。

1. フェデックスカップポイントランキングで125位に入るには?

現在、石川遼の獲得ポイントは346ポイントで、125位のS.J.パクの410ポイントとは64ポイント差となっていて、単独25位相当のポイント分の差がついています。

しかし、仮に単独25位となっても、S.J.パク自身がさらにポイントを上積みする可能性がありますし、それよりも下位の選手がさらにポイントを伸ばす可能性もあるため、あくまで「現時点の差」でしかありません。

重要なのは、最終戦のウィンダムチャンピオンシップが終了した時点で125位以内に入っていることです。

では、最終的に125位以内に入るためには、どの程度のポイントに到達する必要があるのか?ということになるのですが、今シーズンと前シーズンの125位のポイントの推移は以下の表のとおりとなっています。

2014-15 PGA Tour FedEX Points Ranking 125th_150728

RBCカナディアンオープン2015の開催された第35週で比較すると、前シーズンは376ポイントでしたが、今シーズンはすでに410ポイントと34ポイントも上回っている状況です。

昨シーズンは残り4試合で62ポイント増え、最終的に438ポイントがラインとなったのですが、同様に62ポイント増えた場合には、今季のラインは472ポイントとなります。

またもう1つの観点として見ていきます。今季は35週で410ポイントとなっていますので、週平均で11.7ポイント、つまり約12ポイントずつ増加し続けていることになります。

この残り4試合も同様に12ポイントずつ増えた場合には、48ポイントが上積みされますので、458ポイントがシード権ラインになると考えられます。

このようなシュミレーションから考えると、フェデックスカップのポイントシードの当落ラインに到達するためには460ポイント、安全圏内に入るには480ポイントに到達する必要があると考えられます。

石川遼は全米プロゴルフ選手権とブリヂストンインビテーショナルの出場資格を有していませんので、クイッケンローンズナショナル、バラクーダチャンピオンシップ(裏開催・300ポイント)、ウィンダムチャンピオンシップの3試合の出場で、そのラインに到達できるポイントを獲得する必要があります。

ではそれぞれどれくらいの成績が必要なのか?ということですが、以下のとおりとなります。

ポイント 必要な結果
480ポイント
(残り134ポイント)
1試合:単独4位(単独2位 or 少人数の2位T)
2試合:単独12位(単独5位)
3試合:単独26位(単独9位)
460ポイント
(残り114ポイント)
1試合:単独4位 or 少人数の4位T(単独2位 or 少人数の2位T)
2試合:単独14位(単独6位)
3試合:単独38位(単独10位)

上記のような成績が必要となるのですが、今季は24試合でトップ10が1回、トップ25が4回(うち裏開催1回)にとどまっています。

また、この6連戦の成績が、予選落ち2回、76位T、72位T、23位T(裏開催)、85位Tとなっていることを考えれば、展望は明るくありません。

2. 賞金ランキングで125位位内に入るには?

現在の石川遼の賞金ランキングは130位で獲得賞金額は62万2,441ドルとなっていて、125位のニコラス・トンプソンの64万7,315ドルとは、2万4874ドル差となっています。

しかし、石川遼よりも下位には、予選落ちがなく最下位でも4万ドルが獲得できるWGC-ブリヂストンインビテーショナル、賞金設定の高い全米プロゴルフ選手権の出場資格を有するグラエム・マクダウェル(59万7,938ドル)、マルティン・カイマー(55万1,478ドル)らがいます。

グラエム・マクダウェルはPGAツアーの13試合でこれだけの金額を稼いでいます。また、マルティン・カイマーは今季前半は不調でしたが、全英オープンでは12位Tとなるなど調子を上げてきていますので、ビックトーナメント2つで大きく上積みがあると想定したほうが良いと言えます。

そのためこの2人に抜かれることを想定した場合には、123位のジョフ・オギルビーの65万3,925ドルが1つの目安となります。

そのオギルビーを実質的な125位ラインの基準とした場合には、すでに3万1484ドルの差が実質的にはついていることになります。

石川遼は、この賞金差を詰めて当落ライン上に浮上するためには、500ポイントの設定であればトップ25、300ポイントの設定であればトップ15くらいの結果が必要になると予想されます。

そして、この想定はあくまでも125位のラインが動かなかった場合のもので、当然のことながら残り試合でさらに上昇します。

昨シーズンから通年開催に切り替わったPGAツアーですが、その2013-14シーズンの125位はニコラス・トンプソンで71万3,377ドルとなっています。そして、今シーズンは試合数が昨年より増え、賞金総額も増えていますので、このラインが上がると考えるほうが自然です。

そうなると最終的には75万ドルから80万ドル程度になることを想定する必要があるのですが、そのためには石川遼は残り3試合で13万ドル-18万ドルを上積みする必要があります。

では、どのくらいの結果が必要になるのか?ということなのですが、500ポイント設定であればトップ10フィニッシュ、裏開催であればトップ3フィニッシュ程度が必要となります。

一発逆転を狙うのか、それとも3試合平均で勝負するのか?

今季の成績を見る限り、ポイントシード、もしくは賞金シードを確保できるような成績を、残り3試合で出すことは、簡単ではないと言えるのですが、一発逆転をかけてシードを確保することを狙う場合には、ポイントシードよりも賞金シードのほうが可能性があると言えます。

ポイントシードであれば圏内に入るためにはトップ10が2回は必要な計算となりますが、賞金シードであればトップ10が1回で到達できることになるためです。

ですが、3試合で確実に予選通過して、トップ30をラインにして戦うということであれば、ポイントシードのほうが適しています。

というのも賞金は上位の選手が多くとれるように配分されているのに対して、ポイントはその配分が軽減されて、上位選手の取り分が減るような設定になっているためです。

昨年のクイッケンローンズでは優勝は117万ドル、500ポイントでしたが、25位は5万7,200ドルで46ポイント、40位は2万7,950ドルで31ポイントとなっています。

25位の選手に対して、優勝者は賞金で20.5倍ですが、ポイントでは10.9倍にとどまり、40位の選手に対しては賞金で41.9倍、ポイントでは16.1倍という設定になっていてます。

つまり上位フィニッシュすれば、賞金では下位と大きな差がつけれるのですが、ポイントでは賞金ほどに差をつけることができません。

逆に言えば、下位フィニッシュの選手にとっては、賞金ランキングよりもポイントランキングのほうが優遇される設定となっています。

そのため残り3試合ともに予選通過して25-30位前後(300ポイントでは10位以内)を目指すようなゴルフをするのか、それともクイッケンローンズから一発勝負をかけていくのか、という戦略的な選択も重要なポイントとなります。

ここ最近の成績や今季のスタッツを見る限りでは、上位フィニッシュをするためには、一発逆転をかけたリスキーなゴルフをすることを選ばざるを得なくなるのではないかと予想されますが、同時に大きくスコアを落として予選落ちという可能性も高まることになります。

現状が大きく改善されないまま、レギュラーシーズンの最終戦となるウィンダムチャンピオンシップを迎えた場合には、どちらにしても一発逆転をかけることにならざるを得ません。

3試合のアベレージで結果を残そうとするのか、それとも残り3試合全てで一発逆転をかけてプレーするのか。どのような選択をするのが気になるところです。

続いて、次回の投稿ではポイントシードを逃して、賞金シードになった場合、そして入れ替え戦を経ての条件シードになった場合、さらに優先順位の低いシード権になった場合について分析してみたいと思います。

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10 Responses to “石川遼の来季のシード権は?シード権確保に必要な内容と2015-16シーズンの展望 (1)”

  1. 杉崎内合子 より:

    石川遼さん2008年にテレビで見てからず~っとテレビやプレーを見て応援しています❗
    諦めないで
    ゛I Can DO゛゛Never Give up゛そして楽しんで☺
    くださ~い

  2. golf より:

    杉崎さん、コメントありがとうございます。
    石川遼には最後まで諦めずに頑張ってもらいたいです。
    ただ、彼本人がこのブログを見ていることはありませんので、ブログの投稿内容に触れずに応援メッセージを送るのであれば、他の場所でされたほうが適切なように感じます。
    あくまでも個人ブログの投稿に対するコメント欄で、石川遼本人へのメッセージのみを伝える、書き記す掲示板ではありません。
    もちろん声援を送ることが悪いということではありませんが、ブログの投稿内容に全く触れずに、石川遼へ個人的なメッセージを書きたいのであれば、彼の公式サイトを通じて送られたほうが良いのではないかと思います。そちらのほうがメッセージが届く可能性が高いのではないでしょうか?今回は公開させていただきましたが、次回からご留意願います。

  3. takahashi より:

    golfさん、こんにちは。
    今週次第でしょうね。
    今週予選落ちもしくは下位に沈んだ場合、残り試合では奇蹟が起きる事を願わざるを得ません。
    次戦のバラクーダはステーブルフォード方式のため一昨年も一発逆転を期待して見ていたのですがあっけなく予選落ちでした。
    空気の薄い高地に有るコースで、体調を保つのが困難な上に薄い空気で球のコントロールに苦慮したようです。
    今年も8連戦目で疲労が蓄積した状態で参戦ということで良い結果を望むのは無理なようですね。
    バーバソルの時は、ウォーターハザードばかりでどうなることかと思ったのですが一度も捕まる事は無かったですね。
    今週も同じ人の設計でよく似たホールですのでバーバソルの時の感覚でティーショットさえ大曲げしなければ大怪我はしないと思います。
    とりあえず今週予選を通過して30位程度に入り、4万ドルほど積み上げればなんとか残り2戦で賞金シードに滑り込める可能性は残るのではないでしょうか?
    もちろんトップ5に入ってくれればポイントでのシード獲得も見えてくるのですが、現状では願望にすぎませんね。

    ところで、全米プロの賞金ランクでの繰り上げ出場ができる為にはどれくらいの賞金を積み上げなければならないでしょうか?

  4. golf より:

    takahashiさん、コメントありがとうございます。

    コース設計者が同じではあり、デザインは似てはいますが、レイティングなどを見ると、私個人は同様に考えることができません。

    試合でのラフのセッティングやピンの切り方を見ないとわかりませんが、コースレイティング、スロープレイティングなどの指標による難易度では、数字が大きく難しいコースと考えられます。

    難易度は使用するティーグラウンドによって変わるわけですが、全米オープンが開催されたチェンバーズベイ、今回のロバートトレントジョーンズGC、バーバソルの開催されたRTJトレイル-グランドナショナル(レイクコース)のUSGAによるレイティングは以下のとおりとなっています。難易度の高い2つのティーをピックアップしています。

    ・RTJトレイル-グランドナショナル(レイク):70.6-73.9/127-132

    ・ロバートトレントジョーンズGC:74.8-76.9/144-148

    ・チェンバーズベイ:72.4-75.6/135-139

    ウォーターハザードはコースを構成する1つの要素なので、池に入れなければ大丈夫だとは、考えにくいのではないかと思います。

    バーバソルのグランドナショナルもティー位置によっては難易度を難しくできるようなのですが、フィールド全体のレベル、優勝スコア、予選カットラインを見る限り、易しいティーグラウンドを使ったか、全体的に易しくしていたように思われます。

    バーバソルは下部ツアーメンバーが多くいるフィールドでも、各スタッツの平均値は高く、全体的に良いスコアが出ていましたので、実際のプレーで見たことのないクイッケンローンズのコースにそのまま当てはめて大丈夫だとは、申し訳ありませんが、私は言い切ることができません。

    『とりあえず今週予選を通過して30位程度に入り、4万ドルほど積み上げればなんとか残り2戦で賞金シードに滑り込める可能性は残るのではないでしょうか?』とのことですが、私はその可能性を否定していません。一発逆転を狙うのか、それともアベレージで行くのかを注目したいと書いているだけです。そしてアベレージで行くなら賞金よりもポイントのほうが狙いやすいのではないかと考えているだけです。

    全米プロの出場資格は、前年の全米プロ終了後からクイッケンローンズ終了時点の1年間の賞金ランキングで上位70名、そして慣例どおりに世界ランク100位以内の選手が招待されて、フルフィールドにならない場合には、先ほどの賞金ランキング70位以下からも繰り上げとなるようです。
    2014年の全米プロでは最終的に6人がオルタネイトで出場を果たしたようですが、その中で一番最後に枠に入ったのが、パット・ペレスのようです。手計算になりますが、そのパット・ペレスは2013年全米プロ終了後からの1年間で130万5545ドルを稼いだようです。そのためこの金額がひとつの目安になると考えられます。
    そしてもう一つの観点ですが、現在の賞金ランキングの70位は、アレックス・チェイカの119万3,371ドルとなっています。そして昨年と同様に6名程度がオルタネイトで繰り上がるとするなら、賞金ランクの76位、もしくは77位あたりも可能性があるわけですが、76位のジョージ・マクニールが107万ドル、77位のグレッグ・オーウェンが106万ドルとなっています。最低でもこれらの選手を越えないと可能性がないと考えられるのではないかと思います。

    私の集計ではありますが、石川遼は昨年の全米プロ以降に73万6881ドルを稼いでいるのですが、推薦以外で全米プロに出場するためには、130万ドル-110万ドルが目安となるため、残り56万ドル-37万ドルが必要になると予想されます。

    クイッケンローンズナショナルの賞金配分が昨年通りであれば、2位T、もしくは3位Tくらいが必要になるのではないかと考えられます。

    この全米プロゴルフ選手権の出場権を左右する賞金ランキングはネット上で見つけなかったので、あくまで私の計算によるものではありますが、こういった感じになるのではないかと思います。

    最後にまとめると、私の現状認識としては「厳しい状況」ですが、「可能性がない」とは考えていません。厳しい状況だと言ったとしても、難しい状況だといったとしても、それはそのまま可能性がゼロだということを意味しないと思うのですが。

    現状をシビアに見つめて、それが厳しかったとしても、「やれる」と思えた時に、本当に結果が出るのではないかと思います。現実を見ずに「やれる」と口にするのは簡単ですが、同時に結果も出にくくなるのではないかと私個人は考えています。

    私がそのような認識であることは、次回の2つ目の投稿を見ていだければわかっていただけるはずだったのですが。

  5. takahashi より:

    golfさん、詳しい説明をありがとうございました。
    golfさんの考えを否定したつもりは無いのですが、誤解を与えるような書き方をしてしまい、もうしわけありませんでした。

  6. golf より:

    takahashiさん、コメントありがとうございます。
    takahashiさんから頂いたご意見に対する、私なりの見解を返事をさせていただいただけなので、否定された云々ということことではありません。お気になさらないでください。
    私の見解が100%正しいわけではありませんし、あくまで1個人の意見に過ぎません。なので、全ての人に私の書いていることを納得していただけるとことは、ありえないことだ思っています。今回は、ご意見をいただいたので、私の見解を返信として書かせていただきました。
    私は石川遼が厳しい状況だと思ってはいますが、ダメだと思っているわけではありません。現状を分析すれば、石川遼よりも今田竜二のほうがシードの条件という面では遥かに苦しい立場にいますが、それでも期待していますので。
    こういう状況を乗り越えられないようだと、どちらにしてもPGAツアーで長くやることは難しいと思いますので、現状は厳しくても、壁を越えれるように頑張るべきだとも思っています。
    今回の続きとして、仮にポイントシードも賞金シードの両方がダメでも、まだPGAツアーでやれる可能性があるということについて書く予定でした。明日には続きをアップしようと思っています。

  7. まり より:

    まりです。
    力作のレポート、素晴らしいです。
    明日もこの続きを楽しみにしております。(感想はその後で)

  8. golf より:

    まりさん、いつもお気遣いありがとうございます。
    明日中にはアップできると思います。

  9. toki より:

    おはようございます。
    ここまで来ちゃっても、このような分析が必要なことは寂しい思いでいます。
    今シーズンの集大成であるので致し方ないともっていますが、あと3戦、賞金でもポイントでもいいので、なんとか合格ラインを突破して、来季にはきちんとしたスイングを構築してもらいたいと思っています。
    また125位に届かなくても、来季に全く米ツアーに出れないわけではないでしょうから、ティーショットの精度を上げれば、少ない試合数でも、上位を狙えるポテンシャルを持ってますのでそんなにも落胆もしていません。

  10. golf より:

    tokiさん、おはようございます。
    ポイントシード、賞金シードを逃し、仮に入れ替え戦で難しくても、フェデックスカップランクで150位以内に残っていれば、それなりに来季も試合に出れる見込みです。なので、残り3試合で、最低でもそのラインをキープできるかどうか、そして来季に本人がどれだけ頑張るか、の問題だと思います。
    詳しくは次の投稿で書きたいと思います。

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