フェデックスカップランキングと賞金ランキングでのPGAツアー出場資格(シード権)の違いは?

PGAツアーのトーナメントへの出場権・出場資格には様々なものがあるため、それらの中で優先順位がつけられています。

つまり一般的には”シード権”とひとくくりにされているものの、資格間の優先順位に基づいてトーナメントのフィールドが埋められていくことになります。

現在はフェデックスカップ(FedexCup)ポイントランキングで125位以内に入ることで、四大メジャーなどの一部トーナメントを除く、ほとんどのトーナメントの出場資格を手にすることができます。

そしてそのフェデックスカップランキング以外でも、前シーズンの賞金ランキングで125位以内の選手にもトーナメント出場資格が与えられます。

では、フェデックスカップランキング125位以内で与えられる出場資格と賞金ランキング125位以内で与えられる資格とには、どのような違いがあるのでしょうか?(追記:2015年7月27日に情報を調べ直し一部修正しています。)

初回投稿日:2015/05/25
最終更新日:2015/07/27

プライオリティランキングシステムによる優先順位

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PGAツアーでは以下のトーナメントを除いてプライオリティランキングシステムに基づいてフィールドを埋めることが義務付けられています。

  • 四大メジャー(マスタース・全米オープン・全英オープン・全米プロ)
  • プレーヤーズチャンピオンシップ
  • 世界ゴルフ選手権シリーズ(キャデラック選手権・キャデラックマッチプレー・ブリヂストン招待・HSBCチャンピオンズ)
  • インビテーショナル(アーノルドパーマー招待・RBCヘリテージ・クラウンプラザ招待・メモリアルトーナメント・クイッケンローンズナショナル)
  • ヒュンダイトーナメント・オブ・チャンピオンズ
  • CIMBクラシック

これらのトーナメントは独自に出場資格を設定できるため、いわゆる”PGAツアーのシード権”を持っているだけでは出場できません。

上記を除いたトーナメントには前シーズンのフェデックスカップランキング125位以内の選手だけでなく、賞金ランキングの125位以内の選手にも出場資格が与えられます。

ただし、優先順位が設定されているため、フェデックスカップランキング125位以内の選手が優先されることになります。

PGAツアーツアー2014-15シーズンのプライオリティランキングシステム上の優先順位の抜粋は以下のとおりとなっています。

19.前シーズンのフェデックスカップポイントランキングのトップ125
20.前シーズンのウィンダムチャンピオンシップ終了時の賞金ランキングでトップ125
23.ウェブドットコムツアーと入れ替え戦によるシード権獲得プレイヤー

詳しいプライオリティランキングシステムについての説明は以下のページにまとめています。

参考:トーナメントの出場優先順位を決定するプライオリティ・ランキングシステムについて

元々は賞金ランキングでシード権が決定されていましたが、2013年は移行期間としてフェデックスカップランキングと賞金ランキングの両方にシード権が与えられていました。

そしてその期間限定措置とされてた両方の基準によるシード権がその後も継続されています。

どのような結果を生みだすのかPGAツアーが調査・観察を継続していくスタンスで2014-15シーズンのシード権でも賞金ランキングが対象となっています。

今後も継続されるかは不明ですが、2015年シーズン終盤でも変更に関する報道が無いため、2015-16シーズン分のシード権は賞金ランキングでも対象になると予想されます。

そのため賞金ランキング125位以内に入った選手はシード権を獲得できるわけですが、フェデックスカップランキング125位以内の選手よりも優先順位が低いため、ポイントによるシード選手がエントリーして空き枠が合った場合に出場できることになります。

ただ、フルフィールドが156名となっているトーナメントであれば、空き枠ができることがほとんどのため、ほぼ確実に試合に出場できると考えられます。

そしてこの賞金ランキングによる出場資格は”入れ替え戦(ウェブドットコムツアー・ファイナルズ)”よりも優先順位が高いため、賞金ランキングで125位以内に入った場合には、入れ替え戦に参加する意味はあまり無いと考えられます。

そうなると、フェデックスカップランキングで125位以内と賞金ランキング125位以内による出場資格には、どのような差があるのか?ということになるのですが、その点について次に見て行きたいます。

フェデックスカップランキングではなく賞金ランキングでの出場資格となる場合の問題点

フェデックスカップランキングではなく賞金ランキングでの出場資格となった場合に生じると考えられる問題点は以下のものがあります。

1. プレーヤーズチャンピオンシップに出場できなくなる可能性が

プレーヤーズチャンピオンシップには以下のような出場資格があります。

  1. 前年のプレーヤーズ選手権終了後から1年間におけるPGAツアーのトーナメント優勝者
  2. 前シーズンのフェデックスカップ最終ランキングでトップ125
  3. 公傷制度が適用された選手で前シーズンのトップ125
  4. 近年5年間の四大メジャー(マスターズ/全米オープン/全英オープン/全米プロゴルフ)の優勝者
  5. 近年5年間のプレーヤーズ選手権の優勝者
  6. 近年3年間のツアーチャンピオンシップの優勝者
  7. 近年3年間の世界ゴルフ選手権シリーズの優勝者
  8. 世界ランキング50位
  9. 前年のシニアプレーヤーズチャンピオンシップの優勝者
  10. 前年のウェブドットコムツアーのレギュラーシーズンでの賞金王
  11. 前年のウェブドットコムツアーファイナル(プレーオフ)での賞金王
  12. 当該シーズンのフェデックスカップランキングでトップ10(足りない場合は、定数まで11位以下から補充)

このようにフェデックスカップランキング125位以内には出場資格が与えられますが、賞金ランキングは対象外となっています。またメジャーのように前年のトップ10、トップ15に与えられるような出場権も設定されていません。

そのため賞金ランキング125位以内という出場資格の場合は、プレーヤーズチャンピオンシップ前に世界ランキングで50位以内、フェデックスカップランキングで上位に入っていないと出場することができなくなります。

2. インビテーショナル形式の試合に出れなくなる可能性

インビテーショナル形式のトーナメントはアーノルドパーマー招待、RBCヘリテージ、クラウンプラザ招待、ザ・メモリアル・トーナメント、クイッケンローンズナショナルの5つです。

それぞれ前シーズンのフェデックスカップランキングによる出場資格が設定されているのですが、それは以下のとおりとなっています。

  • アーノルドパーマー招待:70位
  • クラウンプラザ招待:80位
  • メモリアル・トーナメント:75位
  • RBCヘリテージ:125位
  • クイッケンローンズナショナル:125位

このうちRBCヘリテージに関しては賞金ランキング125位以内の選手にも出場資格が与えられますが、それ以外のインビテーショナルのトーナメントでは前シーズンの賞金ランキングは対象外となっています。

そのためRBCヘリテージ以外の4つのトーナメントは、当該シーズンで多くのポイントを稼いでフェデックスカップランキング上位、もしくは世界ランキングを50位にするなどしていない場合には、出場するために主催者推薦を受けることが必要となります。

またフィールドに空きがあればオルタネイトとしての繰り上げ出場がありますが、こちらもその優先順位次第では、ギリギリになるまで出場の可否がわからないというデメリットは生じることになります。

3. インビテーショナル以外でも出場が厳しくなるトーナメントが増える可能性

アジアンツアーとの共同開催であるCIMBクラシックも独自の出場条件が設定されています。

その条件の1つが前シーズンのフェデックスカップランキング60位以内というものです。

この基準を元にフィールドが構成されていくことになるのですが、アジア開催となることもあり、多くの上位選手は回避することが多くなっています。

そのため多くの出場回避が出て、枠が大きく空いた場合には、フェデックスカップランキングの140位程度の選手にも出場ができる可能性があります。実際に2014年には140位台の選手も出場を果たしています。

ただ、優先順位は一番最後となりますので、ギリギリまで出場の可否がわからなくなるという可能性がありますので、スケジュールが組み立てにくくなります。

「賞金ランキングでの125位以内」は最悪のケースを避けるための保険

フェデックスカップランキングの125位以内という基準でPGAツアーの出場資格(シード権)を獲得できていない場合には、通常は世界ランキングが下落していることが多く、四大メジャーや世界ゴルフ選手権シリーズの出場資格を有していないのが一般的です。

メジャーや世界ゴルフ選手権の計8試合に出場できなくても、4つの裏開催のトーナメントがありますが、出場試合の制約が増えることになります。

そこに加えてプレーヤーズチャンピオンシップ、インビテーショナル形式のトーナメント、CIMBクラシックのようなトーナメントの出場が確定できないとなると、シーズンでの不確定要素と制約が増えることになります。

しかし、上記で説明してきたように賞金ランキング125位以内で出場資格を確保しておくことに意味が無いわけではありません。

2015年の開催トーナメントのフィールドの内訳を確認したところ、賞金ランキング125位以内に入っていれば、独自の出場資格が設定されていないトーナメントであれば、ほとんどの試合に出場できています。

そのため賞金ランキングで125位以内に入っておくことは、フェデックスカップポイントで125位以内に入れない場合の良い保険となります。

さらに、先に述べたように入れ替え戦で手にする出場資格よりも、より上位になりますので、入れ替え戦に出場する必要もなくなるという点でも、意味があるものとなります。

ですが、フェデックスカップランキングで125位以内に入れないと、フェデックスカッププレーオフには出場できません。

プレーオフに出場できればポイント設定が4倍(2014-2015シーズンから)になっていますので、上位フィニッシュすることでランキングを一気に上昇させることができ、インビテーショナルの出場資格を満たすことができる可能性が生まれます。

そうすることできれば、他の選手の動向に左右されるオルタネイトとして待つ必要はないため、年間のスケジュールは組み立て易くなります。

そのため「賞金ランキングで125位以内」に入ることは、あくまでも入れ替え戦を避ける、最悪のケースを逃れるための保険と考えた方が良く、フェデックスカップランキングで125位以内に入るほうがベターであることは間違いなさそうです。

*各トーナメントの出場資格については2014-15シーズンのものを基準としての内容です。変更がある場合は修正する予定です。

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2 Responses to “フェデックスカップランキングと賞金ランキングでのPGAツアー出場資格(シード権)の違いは?”

  1. takahashi より:

    golfさん、非常に詳しい説明、ありがとうございます。
    勉強になります。

  2. golf より:

    takahashiさん、とんでもないです。
    投稿することで自分自身の知識の整理もできますので、調べてみて良かったです。

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