初回投稿日:2014年06月09日
最終更新日:2016年10月17日
PGAツアーにおけるフェデックスカップ(FeDex Cup)は、125名によるプレーオフによって年間王者が決定されます。
そのプレーオフでは、より争いを白熱させるために、シーズンツアーよりもポイント配分が高く設定されています。
また最終戦までに年間王者が決定してしまうことを避け、プレーオフとシーズンの締めくくりであるツアーチャンピオンシップを盛り上げるために、ポイントを振り分け直す「リシードポイント(旧:リセットポイント)」があります。
この「フェデックスカップ・プレーオフでのポイント配分」と「リシードポイント(旧:リセットポイント)」の2つについて、このページではまとめています。
プレーオフ3試合でのフェデックスカップポイント配分表
最終戦を除くツアーチャンピオンシップのプレーオフ3試合のフェデックスカップポイント配分は以下の表のとおりとなっています。
2013-14シーズンまでは優勝者が2500ポイントという設定だったのですが、プレーオフの比重が高すぎて、レギュラーシーズンの価値が下がるとの指摘もあり、2000ポイントに2014-15シーズンから改定されました。
この改定の結果、プレーオフシリーズのトーナメントで単独4位フィニッシュをすると世界ゴルフ選手権での優勝550ポイントに近い540ポイントを獲得できることになります。
さらに2016-17シーズンに改定が行われ15位から67位でフィニッシュした選手の獲得ポイントの配分が減らされました。たことに伴い、より上位フィニッシュの選手が有利になっています。
このようなプレーオフでのポイント設定により、プレーオフで優勝するのは通常のツアーで4勝するのと同等になるため、このプレーオフで大きく順位が入れ替わることになります。
そのため125位でプレーオフに進出しても、年間王者になる可能性があることになります。
ツアーチャンピオンシップ前のリシードポイント(旧:リセットポイント)とポイント配分について
最終戦となるツアーチャンピオンシップは30名のみで争われますが、その最終戦となるツアーチャンピオンシップ前に、フェデックスカップポイントランキングの順位に応じて、ポイントをリシード(Reseed)して、新たにポイントを振り分け直すことが行われます。
どういうことかというと、フェデックスカップのランキング1位だった選手には2000ポイント、2位だった選手には1800ポイント、3位だった選手には1600ポイントと割り当てていきます。
このリシード(Reseed)の結果、通算の獲得ポイントで1位のプレーヤーが圧倒的なポイントを獲得し2位以下を大きく引き離していても2000ポイントに置き換えられ、2位とは200ポイント差になります。
ツアーチャンピオンシップ前のリシードポイントの配分は以下の表のとおりとなっています。
では、なぜこのようなことをわざわざ行うのか?という疑問が湧いてきます。
それは最終戦に参加する全30名の選手にフェデックスカップ(FeDex Cup)年間王者のチャンスを与えるためです。
以下の表はツアーチャンピオンシップ(最終戦)で獲得できるポイントの配分です。
仮にツアーチャンピオンシップ前に1位で2000ポイントとなったプレーヤーが、ツアーチャンピオンシップで最下位になった場合には獲得できるポイントが112ポイントのため合計で2112ポイントとなります。
同時にツアーチャンピオンシップの前に30位(115ポイント)の選手が優勝した場合には2000ポイントを獲得して、2115ポイントとなり上記の2112ポイントを上回るため、理論上は年間王者の可能性があることになります。
また最終戦の結果、同ポイントで年間1位となる選手が複数になった場合には、72ホールの全競技終了後にサドンデス方式のプレーオフが行われ、その勝者が年間王者になるルールとなっています。
このように最終戦に出場する30名のプレーヤー全てに年間王者の可能性がある状態にするために、通算ポイントではなく、リシードポイントで最終戦を争うことになります。
このことにより出場するプレーヤーも、ツアーチャンピオンシップの優勝と年間王者という名誉に加えて、巨額のボーナス賞金を手にできるチャンスがあることになりますので真剣さがまします。その結果、観戦する側も最後まで白熱したプレーを見れるということになるわけです。