PGAツアーと下部ツアーであるウェブドットコムツアーの入れ替え戦であるウェブドットコムフィナルズの4戦を経て、2015-16シーズンのPGAツアーの出場権を岩田寛は獲得しました。
日本ツアーでRIZAP KBCオーガスタ、フジサンケイクラシックの2連戦の後、オープンウィーク無しで入れ替え戦の4連戦に出場し、さらにオープンウィーク無しで日本に帰国しHONMA TOURWORLD CUP AT TROPHIA GOLFに出場しました。
そしてまたもやオープンウィーク無しでフライズドットコムオープンに出場するということで、太平洋を3度越えての8連戦にのぞむことになります。
かなりのハードスケジュールとなり体調面が懸念されるところではありますが、年内のPGAツアーで好成績をおさめておかないと、年明けのトーナメントのエントリーの際に優先順位が下がる可能性があるため、結果を残す必要がある状況でもあります。
初めてのコース、慣れない芝や天候など、様々なことへのアジャストが必要になりますが、初戦からしっかりとポイントを稼ぎたいところです。
そのフライズドットコムオープン2015の岩田寛の全ラウンド結果速報です。
岩田寛の全ラウンドのプレーの速報と結果
岩田寛のフライズドットコムオープン2015のラウンド別のプレー詳細やキースタッツなどは以下のボタンのリンク先にまとめています。
第1ラウンドのプレー詳細速報:47位T |
第2ラウンドのプレー詳細速報:121位T |
ROUND1:初日はバーディパットを残しでサスペンデッドとなり暫定48位T
初日はライン・ギブソン、ジェイミー・ラブマークとの組み合わせで、現地時間の10月15日午後2時、日本時間では10月16日の午前6時に1番ホールからスタートしました。
その第1ラウンドの岩田寛のホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。
今日は最終18番ホールの5.8mのバーディパットを残した状態でサスペンデッドとなったのですが、17番ホールまでで5バーディ、3ボギーと2つスコアを伸ばして2アンダーの暫定48位タイとなっています。
ショットが乱れてボギーが先行する苦しいスタートし、7番を終えた時点でフェアウェイキープ率は20%(1/5)、パーオン率は28.6%(2/7)と苦しい展開が続いたのですが、3番からはパーを積み重ねて凌ぎました。
そして8番パー4では4.1mのバーディパットを奪ってスコアを1つ戻すと、続く9番パー5では2オンには成功できずバンカーにつかまったものの、底から45cmに寄せて連続バーディを奪い、イーブンパーに戻してハーフターンをします。
続く10番では1.1mのバーディチャンスにつけて3連続バーディかと思われたのですが、これを外してしまって流れがとまり、12番パー4ではパーオンできず、さらにアプローチも寄り切らずボギーとして1オーバーとなってしまいました。
しかし、13番では3.1m、15番では2.8mのバーディパットをしっかりと仕留め、16番パー5では3打目で1.6mに寄せてバーディを奪い、2アンダーまでスコアを伸ばしました。
前半は不安定だったショットも後半は安定し、フェアウェイキープは71.43%(5/7)、パーオンは66.67%(6/9)となりました。
そしてスコアメイクに貢献したのがパッティングで、10番では1.1mのバーディパット、13番では2.6mのバーディパットを外しはしたものの、ミドルパットも決めるなどしたため、ストロークスゲインド・パッティング(パッティングで稼いだ打数)は+0.897とプラスになっています。
フェアウェイキープ率は57.14%(8/14)、パーオン率は55.56%(10/18)と全体的に今一歩でしたが、スクランブリング(パーオンできなかったホールで、パーもしくはバーディであがれた割合)が良く、62.5%(5/8)と粘りました。
初日のスタッツは以下のとおりとなっていまうす。パーオン率は最終18番ホールの分が処理されていないため52.94% (9/17)と公式サイトでは表示されています。
- バーディ:5個 – 22位T
- ボギー:3個 – 88位T
- フェアウェイキープ率:57.14%(8/14) – 51位T
- ドライビングディスタンス:311.8 yds – 23位T
- パーオン率:52.94% (9/17) 52.94%(9/17) – 136位
- Strokes Gained-T2G:0.193 – 68位
- Strokes Gained-Putt:0.897 – 45位
- Strokes Gained-Total:1.090 – 48位
- パーオン時の平均パット:1.444 – 5位
PGAツアーでも十分に通用する飛距離とパッティングがありますのでバーディが多く奪えるのが強みであるのですが、スコアをまとめれない時はショートゲームで凌ぎきれないことが目につきます。
しかし、今日はバンカーやラフからのアプローチでもしっかりと寄せていましたし、そうできない時もパッティングでカバーすることが比較的できていました。
特に不慣れなバミューダ芝であることに加えて、午後組の多くの選手が苦しんだ硬くなったグリーンにもアジャストできていたことは、今後に向けて明るい材料です。
明日の金曜日の午前8時45分の再開後には18番のバーディパットを打った後、午前9時10分に第2ラウンドをスタートする予定です。
午前は風も弱めで、グリーンも柔らかくなり、スコアが伸ばしくやすくなると予想されますので、しっかりと明日もスコアを伸ばして、まずは決勝ラウンドに進出してくれることを期待しています。
ROUND2:2日目はダルボギー3つの大荒れのゴルフで121位タイで予選落ちに
2日目もライン・ギブソン、ジェイミー・ラブマークとの組み合わせで、現地時間の10月15日午後2時、日本時間では10月16日の午前6時に1番ホールからスタートしました。
その第1ラウンドの岩田寛のホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。
今日は3バーディ・3ダブルボギー・2ボギーの77と5つスコアを落とす大荒れのゴルフで、前日までの47位タイから121位タイに後退してしまい、予選落ちとなってしまいました。
ティーショットのフェアウェイキープ率は57.14%(8/14)から21.43%(3/14)に落ちてしまい、パーオン率は55.56%(10/18)から50.00%(9/18)に落ちてしまいました。
ティーショットに関してはただ外すだけでなく大きく曲げることが多く、フェアウェイに出すだけになることも目につきました。
またフェアウェイのセカンドからのミスショットがあったり、15番のパー3では普通では入れるはずのない池に一直線に打ち込むショットが出るなど、アイアンも悪い状態となってしまいました。
ダブルボギーとなった3ホールは、いずれもパー4での4オンとなるなど、ボギー2つはそのうち1つがパー3で3オンとなるなど、ショットが原因となったスコアを落としましたので、ストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(ショットで稼いだ打数)は-5.737という非常に厳しい数字となりました。
その一方でパッティングは比較的安定していて14番では10.0m、5番で3.3mなどのバーディパットを沈めましたが、17番で3.0mのボギーパット、18番で2.6mのバーディパット、3番で3.1mのボギーパットなどを沈めることはできなかったため、ストロークスゲインド・パッティング(パッティングで稼いだ打数)は0.606とややプラスになる程度にとどまっています。
2日間のキースタッツは以下のとおりとなっています。
バーディ | 5個|3個|8個(36位T) |
ボギー | 3個|2個|5個(67位T) |
フェアウェイキープ率 | 57.14%(8/14)|21.43%(3/14)|39.29%(126位T) |
平均飛距離 | 311.8|304.9|308.3(36位) |
パーオン率 | 55.56%(10/18)|50.00%(9/18)|52.78%(133位T) |
Strokes Gained:T2G | 0.031|-5.737|-5.706(134位) |
Strokes Gained:Putt | 0.712|0.606 |1.318(48位) |
Strokes Gained:Total | 0.743|-5.131|-4.388(121位T) |
パーオン時の平均パット | 1.500|1.667|1.579(3位) |
岩田寛がウェブドットコムツアーファイナルズの第2戦で予選落ちをした時も、ティーショットが乱れてしまってのもので、これはPGAツアーで戦っていくうえでの課題となりそうです。
飛距離が出るのは魅力なのですが、日本のようにラフにいれても比較的簡単にリカバリーということは、PGAツアーのセッティングは許してくれませんので、今日のようなフェアウェイキープ率が21.43%(3/14)では勝負になりません。
日本とは異なりフェアウェイキープを一定水準以上にしないと上位には入ることができませんので、ショットの精度を上げていきたいところです。
またラフに入れた時のリカバリーにも課題が残るのですが、不慣れで粘りの強いバミューダ芝で多く経験を積むことでしたか解決できませんので、試合、練習ラウンドで多く取り組むことが必要となりそうです。
課題が多い状態ではあるのですが、パッティングに関してはバミューダ芝のグリーンでもある程度アジャストできていますので、PGAツアーでもそれなりに信頼できそうです。
今日は最後に集中力が途切れ、我慢しきれなかったようですが、これまでの日程を考えれば致し方無いところはあります。
・08.27-08.30 RIZAP KBCオーガスタ
・09.03-09.06 フジサンケイクラシック
渡米
・09.10-09.13 ホテルフィットネスチャンピオンシップ
・09.17-09.20 スモールビジネスコネクションチャンピオンシップ
・09.24-09.27 ネイションワイドチルドレンチャンピオンシップ
・10.01-10.04 Web.comツアーチャンピオンシップ
日本帰国
・10.08-10.11 HONMA TOURWORLD CUP AT TROPHIA GOLF
渡米
・10.15-10.18 フライズドットコムオープン
日本とアメリカを行き来しながらのオープンウィークなしの8連戦というのは通常組むべきスケジュールではありません。
しかし、フジサンケイクラシックがプロ初優勝してディフェンディングチャンピオンであること、HONMA TOURWORLD CUPは用具契約会社の新規主催トーナメントであること、などの事情が絡んで休養をとることができていません。
しかも、この期間に予選落ちしたのがネイションワイドの1試合だけとなっていますので、疲労が蓄積していることは間違いありません。
ダボが3つあることは褒められたことではないですが、あまりにも過酷な日程が影響したことは否定出来ない面があるのも事実です。
次週のTPCサマーリンはPGAツアーの開催コースの中でも上位になる易しいコースでバーディ合戦になります。
セッティングが厳しくなく、ティーショットもシビアなものを要求されませんので、爆発力のある岩田寛向きのコースではないかと考えられます。
週末を利用してしっかりと休養をとって、良い状態でシュライナーズホスピタル・フォー・チルドレンオープンに出場してくれることを期待しています。
コメント
少し日数が経過していますが、The NUMBERで舩越園子さんが岩田寛について書いた記事です。
岩田寛は米ツアーで絶対愛される!一途でエモーショナルな個性派。
golfさん、こんばんは。岩田情報有難うございます。何か岩田って言うとシャイで寡黙なイメージがあったのですが結構しゃべってますね。(笑)でも、決して大口叩く訳でもなく現実をよく見ている感じがしてとても好感が持てました。松山プロ共々頑張って欲しいですね。何だか分からないですが雰囲気もいい感じです。とりあえずの感想だけですみません。
お疲れ様でした。
インタビューみましたが、岩田選手の静かな口調で
所々聞こえにくい所がありました。
PCも今いちなので音声の方が・・(笑)。
園子さんの記事も読みました。
岩田選手「米ツア-で絶対愛される!」。
海外選手の方々にも、覚えて頂いて愛されて欲しい
ですねぇ。
沢山ある夢の一つで沢山の友達を作りたい。
英語の挨拶もしたいと言ってました。
是非是非お友達と楽しい英語の会話をして欲しいと願ってます。
いよいよ新シ-ズンに入ります。
揃い踏み・・日本3選手、体調・怪我などのない・・
活躍のシ-ズンにして欲しいと願ってます。
頑張って欲しいですねぇ。
楽しみな新シ-ズンになりました。
ケイさん、コメントありがとうございます。
岩田寛は飄々とプレーしていますが、飄々と面白いことを話しているというイメージがあります。意外と話すと面白い人だと聞いたことがあるのを記憶しています。
日程的にはかなり厳しいのですが、せっかく掴んだチャンスなので、それをしっかりと活かしてPGAツアーで活躍し続けて欲しいです。
ゆりさん、コメントありがとうございます。
岩田選手は大きなサポートを松山英樹や石川遼のようには受けていないのですが、目標や夢を実現するためにチャレンジしているので、応援したい選手です。
プライベートジェット、アメリカでの拠点というような環境的な面だけでなく、世界ランク1位を目指していることを知った時は驚いたと同時に、感心しました。
岩田寛が1年目から良い結果を残してくれることを願っています。
入れ替え戦のスタッツ見る限りは、アイアンとウェッジ、パットでスコアを稼ぐ印象が強いです。
今回の1戦は岩田選手にしても上位につけられるチャンスはあるのではないかと見ています
パーオンしたときにある程度近くまでピンに寄せられればバーディ量産もあるかとおもいます
lavさん、コメントありがとうございます。
今回のコースも相性的に悪く無いかなという気がしますし、来週のTPCサマーリンは面白くなるのではないかと期待しています。
多少曲がりますが距離も出て、ラフなどのセッティングも厳しくなく、グリーンも難しくないので、岩田寛のアドバンテージが活かせるかなと。ハマれば爆発力があるので楽しみです。
お疲れ様です。
1番2番ホ-ルのボギ-に、あぁぁ・疲れが出てるのかも
と・・どきどきでしたが・8番9番ホ-ルのバ-ディに
ほっとしました。
18番が中々動かなかったのですが、サスペンデット
になちゃたのですねぇ。
バ-ディを取れそうな距離でしたので残念です。
明日バ-ディにしておきますと良い繋がりに
なっていく1日になりますねぇ。
予選通過を絶対にして欲しいと願ってます。
返信お気遣い無き様に。
いよいよ新シーズンが開幕しましたね。3人の日本選手が揃い踏みしたことをとても嬉しく思っています。誰にコメントしようかと迷ってしまいますが、とても3人全員には書き切れません!笑
今回は岩田に注目したいと思います。初日、連続ボギースタートでヒヤヒヤさせてからの巻き返しで、午後スタートの2アンダーは上々の立ち上がりではないでしょうか?
開幕初戦から予選突破で、まずは勢いをつけてもらいたいところです。2日目期待してます。
初日上々と思ったのも束の間、寝ている間に2日目の結果が出てました。岩田は崩れたようですね。
ダボが3回、トラッカーを見る限りショットが荒れていたように見えます。もともと波の激しい選手ですから、勢いつけたかった2日目に岩田の悪い面が出てしまったのでしょうか。
まだ初戦ではありますが、PGAの雰囲気に早く慣れていいリズムをつかんでもらいたいです。
マークさん、コメントありがとうございます。
今回は疲労の蓄積もあったので致し方ないと思います。休養をしっかりととって、次週に切り替えてやってもらいたいです。
日本ツアーの日程がもっとうまく調整できていれば、もっと良い結果が期待できたと思うので、それは残念ですが、シュライナーズホスピタル・フォー・チルドレンオープンで頑張ってもらいたいです。
お疲れ様でした。
岩田選手残念です。
強行スケジュールに疲れが出てきた様でしたか。
でも、タボ3つは痛い。
心身の疲れをゆっくり取って頂いて
次戦に備えていただければ幸いです。
返信お気遣い無き様に。
golfさん、こんばんは。岩田、残念でした。初日、なかなかだったのでいい感じだなと思ってたのですが、まさかの2日目でした。まぁ、様々な要因があるかと思いますが次回に期待したいと思います。
ケイさん、コメントありがとうございます。
さすがに今回の日程では大きく乱れてしまう日が出てしまうのは仕方ないと思います。
また日本のような予選通過率は無理な話なので、チャンスがありそうな試合で頑張ってもらいたいです。次週は岩田寛にはチャンスがあるコースだと思うので、早めに移動して休憩し、練習ラウンドをしっかりとやって調整していもらいたいです。
golfさんこんばんは。PGA初戦は残念な結果になってしまいましたね。
今日のGDOの記事に土曜日もドライビングレンジで練習をしていたと載っていました。連戦で疲れもあるでしょうし週末はゆっくりするのかと思っていたので少し驚きましたが、それだけ悔しかったのでしょうし苦しくもあるのでしょうね。ラウンド終了後(たぶん)の松山選手・進藤キャディと写っている写真もあったので、気分も少し晴れて次のコースへ行ければいいなと思います。
次戦、バーディ合戦となるコースでの持ち前の爆発力に期待します。
hasyfebさん、コメントありがとうございます。
休んでゆっくりすると考えすぎてしまう可能性があるので、あえて身体を動かして、考え過ぎないようにしようとしたのかもしれないですね。
アメリカでは通用しないのではないか?という自分に対する疑いの気持ちと戦いながらになると思いますが、なるべく早い段階でそれなりの結果を手にして、精神的な重荷を減らしてもらいたいです。
飛距離、ショートゲーム、パッティングなどはある程度通用すると思うので、ティーショットの精度さえ安定すれば、結果が出る実力はあると思うので、乗り越えていってもらいたいです。