岩田寛が昨年3位となり、PGAツアー進出の足がかりとしたWGC-HSBCチャンピオンズに2年連続2回目の出場を果たしています。
日本ツアーの賞金ランキングによる繰り上げ出場ではありますが、予選落ちがなくフェデックスカップポイントが獲得できますので、今年も好成績を残して、今後の戦いに勢いをつけたいところです。
その岩田寛のWGC-HSBCチャンピオンズ2015の全ラウンド結果速報です。
目次
岩田寛の全ラウンドのプレーの速報と結果
岩田寛のWGC-HSBCチャンピオンズ2015のラウンド別のプレー詳細やキースタッツなどは以下のボタンのリンク先にまとめています。
大会直前のインタビュー動画 |
第1ラウンドのプレー詳細速報:42位T |
第2ラウンドのプレー詳細速報:69位T |
第3ラウンドのプレー詳細速報:63位T |
第4ラウンドのプレー詳細速報:64位T |
岩田寛のWGC-HSBCチャンピオンズ2015の大会前インタビュー
ゴルフネットワークによる岩田寛の大会直前インタビューです。
ROUND1:3バーディ・1ボギーの70で首位と7打差の42位タイ発進
岩田寛の初日のホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
今日は3バーディ・1ボギーでの70で2つスコアを伸ばしたものの、平均スコアが-2.42(69.58)となるなど、バーディ合戦となりましたので、42位タイという順位にとどまっています。
今日は5番でバーディを奪った後は、9ホール連続パーとなるなど、バーディラッシュが続く中で、やや重い展開で進みます。
そしてスコアが動いた15番パー4ではボギーとしてイーブンパーにスコアももどり、その後が懸念されましたが、すぐに16番パー4でバーディを奪い返してバウンスバックします。
そしてこの日一番易しいホールとなった18番パー5ではしっかりとバーディを奪って、2アンダーで初日のプレーを終えています。
今日のスタッツは最長飛距離が308ヤードでフィール全体で7位タイとなるなど距離は出ていたようですが、フェアウェイキープ率が42.86%(6/14)で78名中56位タイと精度はイマイチでした。
一方、アイアンでのリカバリーが良かったようでパーオン率は83.33%(15/18)と3ホール以外はしっかりとパーオンできています。
しかし、ラフやバンカーなどからのショットが続くと短い距離のバーディチャンスをつくるのは簡単ではなくなります。
その影響があったのか、パーオン時の平均パットは1.933で2パットに近い数字で69位と低迷したため、なかなかバーディを奪うことはできませんでした。
グリーンのアンジュレーションも厳しいため、パッティングの負担を減らすためにも、もう少しフェアウェイからセカンドを打つ回数を増やしたいところです。
昨年のこの大会では初日に73の1オーバーと出遅れた後、翌日に65で7つスコアを伸ばして一気に優勝争いの圏内に浮上しました。
岩田寛のPGAツアーの出場資格は成績に応じてエントリーの優先順位が変わる制限付きのため、毎試合毎試合の成績が重要になります。
2016-17シーズンのシード権を確保するためにも、明日以降に爆発的なスコアを出して、上位に浮上してくれることを期待しています。
ROUND2:ノーバディ・5ボギーの77と大きく崩れ60位台後半に後退
岩田寛の第2ラウンドのホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
今日はバーディを1つも奪えずに5つのボギーを叩く苦しいラウンドとなり、前日の2アンダーから一気に3オーバーまでスコアを落としてしまいました。
フェアウェイキープ率が42.86%(6/14)が64.29%(9/14)と改善されたものの、今度はパーオン率が83.33%(15/18)から38.89%(7/18)と極端に悪くなってしまいました。
パッティングではパーオン時の平均パットが2.000と、昨日の1.933よりもさらに悪くなってしまい、7回しかなかったバーディチャンスを仕留めれるような状態ではありませんでした。
フェアウェイキープ率が良くなると、パーオン率が悪くなり、パーオン率が良くなるとフェアウェイキープ率が悪くなるということが、入れ替え戦あたりから続いていて、やや根本的な課題を抱えている可能性がありそうです。
頼みの綱であるパッティングも、これだけ入らないとなると厳しくなるため、今後がやや懸念されます。
PGAツアーの年内の試合は今週を終えると、来週のメキシコのマヤコバで開催されるOHLクラシック、アメリカのジョージア州で開催されるRSMクラシック(旧:ザ・マックグラッドリークラシック)の2試合だけとなります。
WGC-HSBCチャンピオンズは予選落ちがないというメリットがあるのですが、下位に沈むとフェデックスカップポイントはあまり稼げませんので、出場のエントリーの優先順位のことを考えると、あまり意味がありません。
個人的にはフィールドの薄い裏開催のサンダーソンファームズ、OHLクラシック、RSMクラシックというスケジュールが良いと考えていたのですが、HSBCの出場を選んだ以上、ここで上位フィニッシュは必須とも言える状況でした。
その中で2日目に崩れてしまうのは、かなり痛いことです。
トップ10といったような成績は難しくなりつつありますが、トップ50、トップ40に入っておくだけでもプラスにはなります。残り2日間で巻き返してくれることを期待しています。
ROUND3:1イーグル・3バーディ・2ボギーの69で63位に浮上
岩田寛の第3ラウンドのホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
1イーグル・3バーディ・2ボギーの69で3つスコアを伸ばして、トータルイーブンパーに戻し、前日より6つ順位を上昇させ63位でプレーを終えました。
42.86%(6/14)、64.29%(9/14)と推移してきたフェアウェイキープ率は57.14%(8/14)となり、あまりよい数字ではありませんが、フィールド全体では54.76%(23/42)で40位タイと許容範囲内にとどまっています。
初日は83.33%(15/18)と良かったものの、2日目に38.89%(7/18)と崩れたため5つスコアを落とす原因となったパーオン率は66.67%(12/18)まで戻しました。
パーオン率が向上し、12ホールでバーディチャンスがあったことになるのですが、これまで2日続けて悪かったパーオン時の平均パット数が1.750と良くなり、バーディ3つとイーグル1つを奪う事ができました。
3日間通算ではパーオン率が62.96%(34/54)で54位タイ、パーオン時の平均パット数が1.882で70位となっていますので、バーディを量産できる状態ではなかった3日間で、奪ったバーディはわずかに6個で、こちらも72位タイと低迷しています。
3つスコアを伸ばしてイーブンパーに戻したのは好材料なので、明日も最低でも3つ、できれば5つくらいは伸ばしてプレーを終えたいところです。
5アンダーから6アンダーまで伸ばすことができれば、それなりのフェデックスカップポイントを稼くことができると予想されます。
来週はオープンウィーク無しでメキシコへの長距離移動しての試合が待っていますので、ここで1ポイントでも多く獲得しておきたいところです。
年明けからのPGAツアーを優位に戦えるようにするためにも、最終日に上位に浮上できるようなプレーを期待しています。
ROUND4:最終日も1つスコアを落として64位タイに・・・
岩田寛の第4ラウンドのホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
最終日は出だしでダブルボギーを叩く苦しい展開で、4つのバーディを奪ったものの、その後もボギー3つを叩き、結局1つスコアを落として64位タイでのフィニッシュとなりました。
この結果、賞金4万3,250ドル(約520万円)を獲得したものの、フェデックスカップ(FedEX CUP)ポイントは6ポイントにとどまり、苦しい状況となってきました。
4日間のキースタッツは以下の表のとおりとなっています。
最終日はフェアウェイキープ率が28.57%(4/14)と非常に不安定な状態で、パーオン率は72.22%(13/18)と粘り強くリカバリーしたようですが、ボギー3つ、ダブルボギー1つと完全にはカバーしきれませんでした。
さすがにPGAツアーで戦うのにこのフェアウェイキープ率では厳しいものがあります。
バーディを4つ奪えていますが、パーオン時の平均パットは1.923と2パットに近い数字で、パーオンからの3パットもあるなど、グリーン上でも厳しい状態でした。
4日間トータルではフェアウェイキープ率が48.21%(27/56)で77名中64位タイ、パーオン率が65.28%(47/72)でT51、そしてパーオン時の平均パットが1.894で76位となるなど、残念ながらショットとパットともに世界ゴルフ選手権のフィールドで上位に顔を出せる内容ではありませんでした。
昨年はフェアウェイキープ率が45.8%と今年と大きな差はなく、パーオン率は50.0%で今年のほうが良いくらいですが、パーオン時の平均パットが昨年は1.600と良い数字で、バーディをしっかりと獲れていました。
しかし、今年はグリーン上で大きく遅れをとりましたので、下位に沈まざるを得ませんでした。
ショットとパットともに迷宮に入りつつあるような雰囲気があり、オープンウィークなしのメキシコへの長距離移動をする中で、どれだけ修正できるのかも不安が残ります。
WGC-HSBCの出場を選んだ時点で、ここでトップ25、悪くてもトップ40が守りたいラインだったのですが、それとは程遠い成績となりました。
裏開催のサンダーソンファームズでは入れ替え戦経由の選手が多く出場していて、それなりにポイントを獲得する選手も現れますので、かなり苦しい状況となってきました。
結果としてはオルタネイトで出場権が下りてきたことが良いとは言えない状況となってしまったのは残念です。
OHLクラシックもRSMクラシックもともに開催コースがウォーターハザードが多く絡み、林もしっかりとしていて、ティーショットの大きな乱れは致命傷になる恐れがあります。
かなり厳しい状態ではありますが、何とか修正して1ポイントでも多く稼いでくれることを願っています。
コメント
おはようございます。
岩田選手も体調を崩して「熱」何もして無かったとの事
慣れない移動の疲れも出て来る頃ですねぇ。
本調子になってない様ですが・・
上位人が伸ばしてますので、バ-ディラッシュと
いきたいですねぇ。
次戦に繋がってくれる良い結果を出してくれる事
願ってます。
岩田は厳しい状況です。彼にとってこの試合は出場順位のシャッフルを考えると大きな意味を持つもので、ある程度の好成績を上げることが求められています。昨年のイメージで好成績を期待していたのですが、2日目で悪い癖が出てしまいました。何としてもあと2日間で結果を出して欲しいです。そうでないと今後のPGA参戦に暗雲がかかり始めてしまい兼ねません。
マークさん、コメントありがとうございます。
長距離移動をこの短期間にたくさんやっている上に、そういった経験が豊富なわけではないようなので、内臓などの疲労が蓄積していたと思います。
そうなると体調を崩しやすいので、HSBC参戦という決断はどうなのかなと、やはり感じざるをえません。この後のOHLクラシックもエントリーしているようですが、初のコースで、オープンウィークなしの長距離移動は厳しいものがあります。
このHSBCで結果を残しておくことは、PGAツアーでプレーし続けるためには重要なことなので、何とか2日間で盛り返してもらいたいです。
OHL参加すべきと思います。SHBCに出るとわかった時から、そうすべきと思っていました。移動が厳しいから見送るという立場ではありません。出れるなら可能性を追い求めるべきと思います。
OHLに出るつもりで、チケット手配等、さっさと向こうに行く手筈を整えて欲しいです。上海ら可能でしょう。
マークさん、コメントありがとうございます。
OHLクラシックは出場せざるを得ないと思います。ただ、日本に帰国した際に体調を崩して発熱していますので、メキシコで再度、体調を崩す懸念はあります。
長距離移動と時差による疲労がありますので、食事と水には気をつけてもらいたいです。特に水はボトルのミネラルウォーターだけにして気をつけるべきです。
あまりスケジューリングがうまくいっていないのが気になります。日本ツアーと同じ感覚でスケジュールを組むと痛い目にあうので、こういったことも研究しないと、なかなか結果を残せないと思います。
golfさん、おはようございます。そうですね。食事の取り方を含めた体調管理、スケジュールの組み方、日本では意識せずに済んでいたことでしょうから、これからしっかり学ばなければいけませんね。
PGAのような厚いフィールドで、限られたチャンスで結果を出すには、いかにベストの状態で臨めるかにかかっているでしょうから。あまり言いたくはないのですが、決して若くはないのですから。笑
これに返信は無用です。
岩田は3つ伸ばして、それでもまだ63位タイ。意地は見せましたが、出来れば40位程度まで上げたいところです。それは少なくとも最終日に5アンダーくらいは必要なのかと思います。一点でも多く稼ぐために一打でも少なく回って欲しいですね。
マークさん、コメントありがとうございます。
最終日に向けて明るい兆しがあったのは良かったと思います。
もったいないのは昨日大崩してしまったことで、今後の課題となりそうです。
明日は持ち前の爆発力を発揮して欲しいです。
岩田は今日もスコアを落とし、結局64位タイ。6ポイント程度獲得で合計7ポイントくらいになったと思います。
はるばる太平洋を渡った結果としては何とも寂しいものになりました。あと2試合でどのくらいポイントを取れるかにかかっていると思いますが、リシャッフルで順位を落とすと、どのくらい試合に出られなくなるものなのでしょうか。気になります。岩田が見れなくなるのは寂しいので、なんとか頑張って欲しいと思います。
マークさん、コメントありがとうございます。
今後の状況については、明日か明後日くらいに1つの投稿にしてアップしたいと思います。
一言で言ってしまうと、かなり厳しい状況になりつつあることだけは間違いないです。
個人的にはサンダーソン、OHLクラシック、RSMクラシックにして欲しかったです。フライズドットコムやシュライナーズの内容から考えるとHSBCでは下位に沈む可能性が高かったので。
golfさんこんばんは。
岩田選手は残念な結果に終わってしまいましたね。3日目最終日とインタビューも打ちひしがれているというかモチベーションが低くなっているというか何とも苦しい感じが出ていて、ゴルフの状態もよくない感じがしますし、リランキングまでの残り2戦もかなり心配です。ポイントや移動の面もさることながら、メンタルという面においてサンダーソンに出ていたほうが(明らかに選手層が違うので)よかったのかなぁ、という結果になってしまったのが残念です。
サンダーソンが月曜フィニッシュとなることがほぼ確定なので、体力面から言えばものすごいハンデがあった状態からハンデ差が少なくはなったので(とはいえどうしても時差ボケがありますけど)、終わってしまったことは終わってしまったこととして、気持ちを切り替えて残り2戦頑張ってほしいなと思います。
hasyfebさん、こんばんは。
少しというか、かなり心配しています。
かなり凹んでいて、どうすれば良くなるのか見えなくなりつつあるような印象です。
これだけの移動を繰り返せば、体調を崩すのは当然のことで、調子も上がるはずがないので、スケジューリングなどの戦略ミスだっという気がしないでもありません。
とにかく残り2試合では結果を残さないと、年明け以降の試合はかなり出場が絞られてくるので、調整をしにくくなりますし、アメリカでの滞在費用が高くつくような状況になりそうなのも心配ではあります。
たぶん肉体面と精神面の両方で完全に疲労がとれない状態でプレーを続けることになりそうなのが気がかりですが、結果を残すしかない立場なので、何とか踏みとどまってもらいたいです。