松山英樹は後半に停滞し45位Tフィニッシュ|ファーマーズインシュランス・オープン2020の全ラウンド結果速報

Farmers Insurance Open_Catch

松山英樹のファーマーズインシュランス・オープン2020でのホールバイホール、キースタッツ、プレーの速報です。

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1. 使用される用語の簡単な解説

このページで使用される用語の簡単な解説です。速報の分析で頻繁に出てきますので、不明なときはご参照ください。

■ 簡単な用語解説

ストロークスゲインド(Strokes Gained):同大会の同一コースの過去のデータをベースに、その選手が平均値よりも優れているか、劣っているかを数値化したもの

ストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE):パー4、パー5のティーショットによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。ティーショットのスコアへの貢献度。

ストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH TO THE GREEN):30ヤードを越えるグリーンへのアプローチショットによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。アプローチショットのスコアへの貢献度。

ストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(SG: AROUND THE GREEN):30ヤード以内のグリーンへのアプローチショットによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。ショートゲームのスコアへの貢献度。

ストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(SG: TEE TO GREEN):ティーからグリーンまでのショット全体によって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。ショット全体のスコアへの貢献度。

ストロークスゲインド・パッティング(SG:PUTTING):グリーン上のパッティングによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。パッティングのスコアへの貢献度。

ストロークスゲインド・トータル(SG:TOTAL):フィールドの平均よりも良いスコアでそのラウンドをプレーできたかを示す。

2. 松山英樹の過去の成績と直前情報

松山英樹がファーマーズインシュランス・オープンに出場するのは、2014年から7年連続となります。

過去の6回の成績は以下の表のとおりとなっています。

Year Finish R1 R2 R3 R4 Total To Par
2014 T16 72 72 70 69 283 -5
2015 CUT 73 71 144 E
2016 CUT 68 76 144 E
2017 T33 71 70 71 72 284 -4
2018 T12 72 69 73 69 283 -5
2019 T3 66 66 73 67 272 -16

直近の2年間は12位タイ、3位タイと好成績ですが、2015年と2016年は連続で予選落ちを喫しています。本人は開幕前のインタビューで「好きなコース」と話していますが、そもそも難易度の高いコースのため、少し歯車が狂うとスコアを崩してしまい予選通過もままならなくなります。

キクユのラフは非常に難易度が高くフェアウェイ、グリーンを外してしまうとパーを拾うのも難しくなってきます。開幕前日のプロ・アマ戦ではフェアウェイキープが40%台で、8オーバーと乱れていたことが報じられています。

ただ、その後の練習では上手く調整できたようだとも報じられていますので、まずはドライバー、ティショットの安定感が気になるところです。

グリーンも簡単ではないトーリーパインズで、ポアナ芝による影響が強くなるとショートパットも安心できないものとなります。予選落ちをした2015年と2016年はストロークスゲインド・パッティング(パットの貢献度)が2ラウンド平均で、それぞれ-3.634、-1.883と苦しんでいます。

一方、好成績となったこの2年間はストロークスゲインド・パッティング(パットの貢献度)が2.015、0.240とプラスとなっています。ポアナのグリーンに早い段階でアジャストしていくこともポイントとなります。

ファーマーズインシュランス・オープンでは予選ラウンドを、ノースコースとサウスコースの2つを使用して行います。松山英樹の予選ラウンドはマックス・ホーマ、ジェイソン・ダフナーとの組み合わせで、第1ラウンドはサウスコースで午前9時30分(1月24日午前2時30分)に1番ホールから、第2ラウンドは午前10時30分(1月25日午前3時30分)に10番ホールから、それぞれスタート予定です。

第1ラウンドの情報はホールアウト後に更新する予定です。

3. 全ラウンド結果速報

松山英樹のファーマーズインシュランス・オープン2020のラウンド別結果速報です。

3.1. Round 1 (87位T) アイアンの精度が上がらず出遅れ

松山英樹のファーマーズインシュランス・オープン2020の第1ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。

Farmers 2020_Matsuyama_R1

サウスコースでプレーした今日は2バーディ、3ボギーの1オーバーでプレーを終え、首位とは7打差の87位タイと出遅れました。

ただ、好スコアはノースコースでプレーしている選手が大半を締めていますので、実際にはカットライン上という出だしだと考えられます。

今日はボギー2つが先行しましたが、9番、10番で連続バーディを奪いイーブンに戻しました。そのままアンダーにして初日を終えたいところでしたが、セカンドショットがピンに絡まず、逆にスコアを落としてしまいました。

前日のプロ・アマでは不安定だったティショットは修正できたようで、フェアウェイキープが71.43% (10/14)と良い数字を記録し、フィールド全体でも8位タイとトップクラスとなっています。また、フェアウェイを外しても大きく曲げてしまうようなことはなかったため、ストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(ショット全体の貢献度)は1.262で7位にランクされています。

懸念材料の一つであるパッティングも安定感がありました。7番でファーストカットからの事実上の3パットがありましたが、それ以外には大きなミスはありませんでした。

惜しまれるとすれば16番で2.5mのパーパットを決めきれなかったことですが、どちらかと言えばバンカーに入れてしまったことのほうが問題としては大きかったと言えます。

グリーン上での大きなミスはなく、10番で8.6mを沈めたこともあり、ストロークスゲインド・パッティング(パットの貢献度)は1.304で16位と上位にランクされています。

ただ、生命線のアイアンショットが切れ味を欠きました。フェアウェイからのセカンドが多かったのですが、パーオン率は55.56% (10/18) で118位タイにとどまっています。

グリーンを捉えても、ピンに絡むショットは少なく、100ヤードを超える距離からは2番の4.3mが一番短いものとなっています。

パッティングが良かったのですが、ショットの精度がいま一歩だったことがスコアを伸ばせない原因となったと考えられる初日でした。

初日のスタッツは以下のとおりとなっています。

スタッツ Round 1 Rank
ティショットの貢献度 1.262 7
アプローチショットの貢献度 -1.053 64
ショートゲームの貢献度 -0.821 62
パッティングの貢献度 1.304 16
ショット全体の貢献度 -0.612 54
フィールド平均との差 0.692 T28
フェアウェイキープ率 71.43% (10/14) T8
ドライビングディスタンス 294.3 64
ロンゲストドライブ 319 T66
サンドセーブ率 40.00% (2/5) T61
スクランブリング 62.50% T57
パーオン率 55.56% (10/18) T118
パーオン時の平均パット 1.8 T68

第2ラウンドはノースコースでのプレーとなります。サウスコースよりは難易度が落ちますが、それでも決して簡単とは言えないセッティングです。

予選を通過するためには、トータルで3アンダーくらいまではのばしたいところです。明日のラウンドではティショットとパッティングの状態をキープしながら、セカンドショット以降の修正が期待されます。

第2ラウンドの松山英樹はマックス・ホーマ、ジェイソン・ダフナーとの組み合わせで午前10時30分(1月25日午前3時30分)に10番ホールからスタート予定です。

3.2. Round 2 (17位T) ノースコースで巻き返し決勝ラウンドへ

松山英樹の第2ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。

Farmers 2020_Matsuyama_R2

今日は1イーグル、4バーディ、1ボギーの67でプレーし、トータルで4アンダーまで伸ばしました。ホールアウト時点では首位とは6打差の18位タイまで浮上しました。

出だしのパー5でイーグルを奪い、続くホールでもバーディを奪うなど絶好のスタートをきりました。その流れのまま前半はスコアを5つ伸ばして、後半でのさらなる浮上が期待されました。

折り返してから難易度の高い2番ホールで3パットのボギーを叩いてしまうと、流れは止まってしまい、チャンスホールの5番と9番のパー5を仕留めることはできませんでした。

それでも7番でバーディを奪って2番のボギーを取り返し、4アンダーまで伸ばしてのホールアウトとなりました。

ノースコースでショットリンクが動かないため、詳細なデータやストロークスゲインドのスタッツは集計されていません。それでもパーオン率は83.33% (15/18)と高い数字を記録していますので、初日に比較すればアイアンが安定感を取り戻しと言えそうです。

その一方で初日良かったティショットは精度が落ちてしまい、フェアウェイキープ率は50.00% (7/14)となってしまいました。

初日のプレー後のインタビューで、どちらかを良くなるように調整すると、その一方が悪くなることが多いと話していましたが、そうなった印象のラウンドでした。

スタンスを小さくした新しいフォームでのパッティングは引き続き悪くないようで、平均パットは1.667、総パット数は28となっています。

前半のスコアを考えれば、6アンダー、7アンダーまで伸ばして決勝ラウンドに行きたいところでした。それでも、残り2日で優勝を狙える位置まで戻したことは好材料です。

ホールアウト後のコメントでは「ショットは良かったり悪かったりで、もう一歩良くなればサウスコースで伸ばせそう」「パッティングは最初は良いけれど、後半になると自信をもって打てなくなっている」などと話していました。

パッティングに関しては、後半になるとポアナ芝の影響でグリーンが難しくなることが原因の一つでもあるかとは考えられますので、トータルとしてみれば悪くないように見えます。

トップのライアン・パーマーは10アンダーまで伸ばしましたが、第2ラウンドに爆発的なスコアで浮上しています。その反動で3日目にしっかりと伸ばしきれない可能性も十分にあるので、土曜日にトップと3打差以内の位置までスコアを伸ばしてほしいところです。

残り2日間はサウスコースでのプレーとなります。第3ラウンドはティーからグリーンまでの流れを良くして、ビックスコアを叩き出してくれることを願っています。

3.3. Round 3 (50位T) ティショットとパッティングに課題が残る

松山英樹の第3ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。

Farmers 2020_Matsuyama_R3

今日は霧のためスタート時間が2時間遅れましたが、ロリー・マキロイ、トニー・フィナウとの組み合わせでのプレーとなりました。

今日はよく2オーバーでおさまったという内容でした。

ティショットは安定せず、フロントナインでは僅かにフェアウェイキープは1ホールだけにとどまりました。ティショットが左に曲がり続けたあとは、右に出ることが続くなど苦しい状態でした。

それでもアイアンで上手くカバーしていたのですが、今日はパットも安定せず3番と12番で3パットをやってしまうなどしたため、スコアをまとめることはできませんでした。

フェアウェイキープ率は42.86% (6/14)と昨日のノースコースでの50.00% (7/14)より悪い数字となっています。またペナルティとなる大きなミスも出たためストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(ショット全体の貢献度)は-1.206と大きくマイナスとなりました。

グリーン周りのパフォーマンスを示すストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(ショートゲームの貢献度)は-0.434、グリーン上のパフォーマンスを示すストロークスゲインド・パッティング(パットの貢献度)は-1.498といずれもマイナスとなっています。

昨日状態が上向いたアイアンが救いとなり、ストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(アプローチショットの貢献度)は0.996となっています。ただ、こちらの数字も良いときものとは大きな開きがあります。ただ、フェアウェイから打つことが多ければ、もっと良くなったとは考えられます。

全体的に流れの悪い、厳しいラウンドで、よく2オーバーでおさまったなという印象を受けます。ただ、同時に優勝争いからは完全に脱落してしまったのも事実で、最終日は上位フィニッシュを目指しての戦いとなります。

昨年同様の最終日の追い上げに期待したいと思います。

3.4. Round 4 (45位T) ティショットが不安定でスコアを伸ばせず

松山英樹の第4ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。

Farmers 2020_Matsuyama_R4

3バーディが先行し、サンデーヒデキの本領発揮かと思われました。しかし、3つ目のバーディを奪った直後の17番でティショットを右に曲げてのペナルティからボギーを叩くと、流れはプツリと途切れてしまいます。

その後バーディを再び先行させたいところでしたが、4番ではティショットを再び左に曲げてペナルティとなります。フェアウェイからの4打目をねじ込んでパーセーブしてピンチを切り抜けましたが、その直後の5番ホールで3パットのボギーを叩いてしまいます。

それでも6番パー5ではチップインイーグルを奪ったため、最後の3ホールで巻き返すかと思われましたが、7番でダブルボギー、9番で3パットのボギーを叩くなどして、逆にスコアを落としてしまいました。

フェアウェイキープ率は昨日と同じ42.86% (6/14)と低い数字で、初日以外は50%以下となりました。それでもパーオン率は77.78% (14/18)とまずまずの数字で、アイアンでカバーしました。ストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(アプローチショットの貢献度)は1.839と悪くない数字です。ただ、ペナルティが2度もあったティショットが足を引っ張り、ストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(ティショットの貢献度)は-2.413と大きなマイナスとなっています。

パッティングは波が激しく7.1m、4.1mといった距離を沈めた一方で、3パットを2回やるなどしたため、ストロークスゲインド・パッティング(パットの貢献度)は-0.076と僅かにマイナスとなりました。

今日のスコアがアンダーパーになったのはショートゲームが良かったためです。4番ではフェアウェイからの残り10ヤード、6番でもフェアウェイからの残り11ヤードをチップインで決めるなどしたことが大きな助けとなりました。これを反映していストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(ショートゲームの貢献度)は1.510と高い数字となっています。

パッティングは良いとは言えませんでしたが、それでもプラスマイナスゼロに近いもので及第点と言えます。しかし、本来はショット力でスコアを伸ばす松山英樹にとって、ストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(ショット全体の貢献度)が0.937にとどまったのが痛手となりました。

4日間のスタッツは以下のとおりとなっています。

スタッツ Round 1 Round 2 Round 3 Round 4 Total Rank
ティショットの貢献度 1.262 -1.255 -2.413 -2.406 73
アプローチショットの貢献度 -1.053 0.763 1.839 1.550 26
ショートゲームの貢献度 -0.821 -0.383 1.510 0.306 38
パッティングの貢献度 1.304 -1.416 -0.076 -0.188 51
ショット全体の貢献度 -0.612 -0.875 0.937 -0.550 56
フィールド平均との差 0.692 -2.291 0.861 -0.738 T55
フェアウェイキープ率 71.43% (10/14) 50.00% (7/14) 42.86% (6/14) 42.86% (6/14) 51.79% (29/56) T46
ドライビングディスタンス 294.3 300 297.9 299.6 297.9 25
ロンゲストドライブ 319 313 310 311 319 T173
サンドセーブ率 40.00% (2/5) 50.00% (1/2) — (0/1) — (0/1) 33.33% (3/9) T67
スクランブリング 62.50% 100.00% 50.00% 50.00% 61.90% T33
パーオン率 55.56% (10/18) 83.33% (15/18) 66.67% (12/18) 77.78% (14/18) 70.83% (51/72) T24
パーオン時の平均パット 1.800 1.667 1.917 1.714 1.765 27

次週のフェニックス・オープンで使用されるTPCスコッツデールは、基本的にはロングゲームが強い選手、安定している選手が有利となる傾向があります。ロングゲームの安定感が松山英樹の強さの一つでもあるのですが、ここにやや不安を残して今週を終えることになりました。

ただ、ファーマーズインシュランスで予選落ちを喫した後に、連戦のフェニックス・オープンで優勝をしていることもあります。

得意コースで状態が上向き、優勝争いに絡んでいってくれることを期待しています。