「世界ランクポイントのベストパフォーマンス」で知る松山英樹の凄さ

松山英樹は世界ランク2位という日本人男子最高位にランクされています。

過去にAONが世界ランクトップ10にランクされた時代もあるのですが、その当時よりもより洗練されたシステムへと移行しています。

昔は日本で多くのポイントを稼いで世界ランクの上位に達することも可能でしたが、今はそうではなくなっています。

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現在と過去の日本人プレイヤーの世界ランクの価値の違い

松山英樹に抜かれるまで日本人歴代1位となる世界ランク4位に達したことのある中嶋常幸は、松山英樹が世界ランク7位になった時点で以下のように話しています。

「昔と今とでは算出方法も違う。実質(松山が)日本人最高位。『どうせなら1位になれ』と思っている」

引用元:日刊スポーツ

そして世界ランク6位に浮上したときには、自分の記録した世界ランク4位よりも、松山英樹の世界ランクの方が価値があるとして以下のように話しています。

「俺が4位になった時は、世界ランクは(当時)ソニー・ランキングといって、日本ツアーでのポイントが高い時だった。日本で何勝かすれば上がれたんだ」

引用元:The Number

レジェンドと言える実績がありながらも、後輩の実績を「自分より上と讃えられる」中嶋常幸の素晴らしい人間性、懐の深さ、器の大きさがあればこそのコメントであり、同時に世界ランクポイントの変遷を正しく伝えてくれています。

実際に、中嶋常幸が話しているように、現行制度下では四大メジャー、世界ゴルフ選手権、プレーヤーズ選手権、PGAツアーや欧州ツアーの格の高いトーナメントなど、世界のトップ選手が揃うレベルが高いフィールドで結果を残せないと世界ランクトップ10に入ることは、難しくなっています。

世界ランクの獲得ポイントは「トーナメントに世界ランク上位の選手が多く出場すればするほど高くなる」ようになっています。すなわち世界ランクの獲得ポイントが高いということは世界ランクの上位選手が出場しているトーナメントで優勝、もしくは上位フィニッシュをしたということを示しています。

そのようなランキングシステム下で、松山英樹が世界ランク2位となっているということは、当然のことながらそういったレベルの高い、格の高いトーナメントで結果を残し続けていることの証拠でもあります。

その松山英樹の凄さを知れる一つが「世界ランキングポイントのベストパフォーマンス」というものです。

格の高い層の厚いトーナメントでの実績が多い松山英樹

世界ランク公式サイトのホームページ(OFFICIALWORLD GOLF RANKING)で、選手名をクリックすると直近の52週間の成績が表示されます。さらにそれを下にスクロールすると「BEST PERFORMANCES」という項目のリストがあります。

これが「その選手が獲得した世界ランクポイントの中で上位20にランクされているトーナメントの結果」です。

松山英樹の2017年6月28日時点での「BEST PERFORMANCES」は以下のとおりとなっています。

Event Finish pts
WGC -HSBCチャンピオンズ2016 1 70
メモリアルトーナメント2014 1 64
ウェイストマネジメント・フェニックスオープン2017 1 56
ウェイストマネジメント・フェニックスオープン2016 1 54
全米オープン2017 T2 50
ヒーローワールドチャレンジ2016 1 46
日本オープンゴルフ選手権競技2016 1 32
SBSトーナメント・オブ・チャンピオンズ2017 2 30
CIMBクラシック2016 2 30
ダンロップフェニックストーナメント2014 1 26
三井住友VISA太平洋マスターズ2011 1 26
全米プロゴルフ選手権2016 T4 24.67
マスターズ・トーナメント2015 5 24
ウェイストマネジメント・フェニックスオープン2015 T2 23.4
三井住友VISA太平洋マスターズ2016 1 23
ダンロップフェニックストーナメント2012 2 19.2
カシオワールドオープンゴルフトーナメント2013 1 18
全英オープン2013 T6 18
マスターズ・トーナメント2016 T7 16.33
ウィンダムチャンピオンシップ2016 T3 16.1

世界ランク獲得ポイントのベストパフォーマンスの下位3つが全英オープン2013の6位タイ、マスターズ・トーナメント2016年の7位タイ、PGAツアーのウィンダムチャンピオンシップの3位タイとなるハイレベルな成績が並びます。

メジャーに限定では、先出の全英6位タイ、マスターズ7位タイに加えて全米プロゴルフ選手権で4位タイとなり26ポイント、マスターズで単独5位となり24ポイントと四大メジャーでも上位に入ることで世界ランクポイントを積み重ねています。直近では全米オープンで2人並んでの2位タイとなったことにより、世界ランクポイントを50ポイントとPGAツアー優勝並みのポイントを獲得しています。

これまでのベストは世界のトッププレイヤーが揃う世界ゴルフ選手権シリーズのWGC-HSBCチャンピオンズでの優勝で、世界ランクポイントは70ポイントとなっています。メジャーの優勝100ポイントには及びませんが、かなり層の厚いフィールドでの制覇でした。

松山英樹のPGAツアー初優勝が衝撃的だったのは、メモリアル・トーナメントというアメリカにおいては準メジャーと言われる格の高いトーナメントであることが、その理由の一つでした。なおかつ当時の世界ランク1位であるアダム・スコット、マスターズ覇者で世界ランク4位のババ・ワトソンらがトップ5フィニッシュし、ロリー・マキロイら錚々たるメンツがトップ15に揃った中での優勝であったことも価値を増し加えています。このようなトッププレイヤーの揃うフィールドでの優勝だったため、世界ランクポイントも世界ゴルフ選手権に近づく64ポイントとなっています。

ただ、その時点では松山英樹が偶然に、勢いにのって勝っただけというように捉えることができましたし、実際にそう話す人物もいました。しかし、プレー内容を見ていた大会ホストであるメジャー18勝のジャック・ニクラス、そして中継の解説を務めていたメジャー6勝のニック・ファルドは「将来の偉大な世界的プレーヤー」「将来のメガスター」と松山英樹を絶賛しました。

関連記事:松山英樹は”将来のメガスター”!ニック・ファルドが初優勝を絶賛!
関連記事:松山英樹は「将来の偉大な世界的プレーヤー」で「多くのトーナメントを勝つ」とジャック・ニクラウスが称賛

松山英樹の大舞台での強さを示しているのが、世界で最も観客を集めるゴルフトーナメントであるウェイストマネージメント・フェニックスオープンでの成績です。

このトーナメントもシーズン前半ではフィールドが厚くなるイベントで、2017年大会では観客動員は1週間で65万5,434人に達しました。その格のあるトーナメントでの松山英樹の成績は4位タイ(14.04ポイント)、2位タイ(23.40ポイント)、優勝(54ポイント)、優勝(56ポイント)と4回の出場で147.44ポイントも稼ぎ出しています。

日本人プレイヤーでPGAツアーで優勝経験があるのが青木功、丸山茂樹、今田竜二、松山英樹の4人しかいないことを考えれば、日本ツアーの優勝とは単純に比較するのは適切ではないかもしれません。が、世界ランクポイントによる単純比較では、現在の日本ツアーの優勝は16ポイントが一般的なものとなっていますので、おおよそ9.2勝分となります。

日本メディアでは非公式戦と表現する報道が多くありましたが、タイガーウッズ主催のヒーローワールドチャレンジは、どこのツアーにも所属していないだけで、世界ランクの観点ではしっかりと「公式戦」扱いとなっています。

世界ランク上位の選手、メジャー覇者など限られたトッププレイヤーしか招待されないエリートフィールということもあり、少ない出場選手数でありながらフィールドは強くなり世界ランクポイントも46.00ポイントと高くなっています。

他にも前年のPGAツアー優勝者しか出場できないSBSトーナメント・オブ・チャンピオンズで2位となり30ポイントを獲得するなど、エリートフィールドでの強さも光ります。

さらに、松山英樹はアマチュア時代からも世界のトッププレイヤーが出場するプロのフィールドでも結果を残しています。

アマチュア時代の2011年の三井住友VISA太平洋マスターズで優勝(26ポイント)している松山英樹ですが、その大会には同年のマスターズを制し、世界ランクトップ10前後を推移していたチャール・シュワルツェルが3位タイでフィニッシュする中でのものでした。

そして同じくアマ時代の2012年のダンロップフェニックストーナメントでの単独2位(19.2ポイント)は、当時世界ランクNO.1をロリー・マキロイと争いトップ3をキープしていたルーク・ドナルドに続くフィニッシュでした。

アマチュアとしての実績も、アマチュア世界ランク1位、アマチュアの世界ランク計算上で「エリート」にランクされているアジア・パシフィックアマチュア2連覇、マスターズのローアマなど、とにかく「世界」での強さが際立つのが松山英樹の特徴です。

松山英樹の日本ツアーでの優勝ポイントが高いのは(1) アマチュア時代は世界のトッププレイヤーが出場するフィールドで優勝もしくは2位となっている、(2)プロ転向後は自分の世界ランクが高いので、そのことにより日本ツアーの一般的な16ポイントより高い設定になる、(3)日本オープンはJGTOの旗艦トーナメントで特別に32に設定されているためです。

松山英樹のアマチュア時代、プロ転向後、アメリカPGAツアー本格参戦後の成績から共通して見えてくるものは、「世界」「大舞台」「エリートフィールド」での強さです。

松山英樹の世界ランクポイントの「BEST PERFORMANCES」は既に素晴らしいものではありますが、本人は当然のことながら満足しているはずもありません。このリストの最上位に「メジャー制覇の100ポイント」を記してくれることを期待したいと思います。

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