松山英樹が2016年の日本ツアー(JGTO)初出場となる日本オープンゴルフ2016に出場しています。
過去に2度日本オープンのローアマを獲得したことのある松山英樹ですが、2013年のプロ転向後では初の出場となります。
世界ランキングのポイントも32ポイントと、日本ツアーの旗艦トーナメントのため高く設定されています。
優勝すれば年内に世界ランクトップ10に入ることも視野に入ってくるため、期待がかかる日本オープンゴルフです。
当初はただ眺めているだけの予定でしたが、タイガー・ウッズがセーフウェイオープンに出場しなかったこともあり、遅ればせながら更新することにしました。
その松山英樹の日本オープンゴルフ2016の速報です。
松山英樹の全ラウンドのプレーの速報と結果
松山英樹の日本オープンゴルフ2016のラウンド別のプレー詳細やキースタッツなどは以下のボタンのリンク先にまとめています。
第1-3ラウンドのプレー詳細速報:1位 |
第4ラウンドのプレー詳細速報:優勝 |
第3ラウンドに65のビックスコアで単独首位に浮上!
松山英樹は予選ラウンドはアダム・スコット、石川遼との組み合わせでプレーし、第3ラウンドは小平智とのペアリングとなりました。
その第1ラウンドから第3ラウンドのホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
初日は2バーディ・3ボギーの1オーバーで15位タイでのスタートとなり、2日目は3バーディ・3ボギーとスコアを伸ばせずも順位を8位タイまで上げて予選通過します。
3日目に6バーディ・1ボギーとこの大会全体3日間でのベストスコアとなる65で単独首位に浮上しています。
3日間のスタッツは以下の表のとおりとなっています。
フェアウェイキープ率は初日が28.57%(4/14)、2日目が35.71%(5/14)といずれもフェアウェイにいかず苦しい展開が続きました。
それでもパーオン率は55.56%(10/18)、72.22%(13/18)とラフから上手くリカバリーしてグリーンを捉えていました。
この2日間で特に光ったのがスクランブリング(パーオンできなかったホールで、パーもしくはバーディであがれた割合)でした。
合計13回パーオンを逃したものの、ボギーを叩いたのは4回と難しいセッティングのラフやバンカーを上手く切り抜けました。
しかし、ラフからのセカンドが多くなった分、難しいラインや遠い距離のバーディチャンスが多くなったため、パーオン時の平均パットは1.800、2.000と芳しくありませんでした。
特に第2ラウンドはボギー3つのうち3パットが2回とパーオン率の割にはスコアを伸ばしきれない原因となっています。
なかなかショットが安定しなかった予選ラウンドだったのですが、第3ラウンドに安定します。
フェアウェイキープ率は78.57%(11/14)、パーオン率は83.33%(15/18)と高い数字となり、プレー全体が安定します。
またパーオンできなかった3ホールはいずれもパーセーブに成功するなど、隙きのないゴルフで一気にスコアを伸ばすことができました。
パッティングも難しいラインにつけてしまった16番で3パットがあった以外は、比較的しっかりと決めることができ、パーオン時の平均パットも1.733と3日間で一番良い数字となりました。
グリーンが高速に仕上げられ、ピンも厳しいところに切られているため、難しいラインを残すと2パットが容易ではないホールが幾つかあります。
松山英樹は、この3日間で7つのボギーを叩いているのですが、そのうち3つは3パットによるものです。
しかし、その3つはショットで難しいところにつけてしまったという面もあるため、やはりショットをしっかりとコントロールして安定したプレーを続けたいところです。
3日間のスクランブリングは75.00%(12/16)と非常に高い数字で、PGAツアーで磨きのかかったショートゲームは冴えています。
後は、フェアウェイを捉えることができた今日のようなティーショットをキープしながら、よりアイアンの精度を上げて、難しいラインを残さないようにすることが優勝のための一つのポイントになると予想されます。
来週にはすぐにPGAツアーのCIMBクラシックに出場しますが、そこに向けてはずみをつけるには優勝がベストであることは間違いありませんので、内容の伴ったプレーで勝利を手繰り寄せたいところです。
最終ラウンドの松山英樹は池田勇太との組み合わせで、午前11時55分にスタート予定となっています。
テレビ放送はNHK-BS1で午後12時ちょうどから13時5分まで、NHK総合で13時5分から終了までの予定となっていますので、優勝争いを続ければ、ほぼ全てのプレーが中継されると予想されます。
日本のゴルフ中継で数少ない生中継される大舞台で、世界のトップクラスで培ってきた精神力と技術を発揮してくれることを願っています。
ROUND4:サンデーバックナインで後続を引き離し3打差で優勝
最終ラウンドの松山英樹は池田勇太との組み合わせで、日本時間の午前11時55分に1番ホールからスタートしました。
その最終ラウンドのホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
今日は5バーディ・4ボギーと1つスコアを伸ばして通算5アンダーとし、2位の李京勲と池田勇太に3打差をつけて日本オープンを制し、国内メジャー初制覇、日本国内ツアー7勝目をあげました。
出だしの1番ではバンカーからバンカーを渡り歩きピンチとなりますがパーセーブします。
続く2番パー3でバーディを奪いますが、その直後の3番パー4でラフからラフを渡り歩き、3打目もよらずボギーとなります。
そして6番パー3でバーディを奪いますが、再びその直後の7番パー4でラフを渡り歩きボギーでスコアを戻すという一進一退の展開となります。
しかし、8番パー4でティーショットでアイアンをつかい、セカンドもピン筋の狭いゾーンにボールを止めてバーディを奪いバウンスバックします。
続く9番パー5ではこのラウンド3人目となる2オンに成功して、イーグルこそならなかったものの楽にバーディを奪い、通算6アンダーで2位の池田勇太、李京勲に4打差をつけてハーフターンとなりました。
10番でバーディチャンスにつけたものの決めきれず、逆に長い距離のバーディパットを池田勇太がねじこみ再び3打差となります。
その後は膠着状態となり1オンが狙える13番パー4では松山、池田ともにバーディチャンスにつけるも決めきれません。
続く14番パー4では松山英樹がバーディを逃したものの、池田が3オン2パットでスコアを落とした再び2位とは4打差となり、残り4ホールとなります。
そして15番パー4ではラフを渡り歩き3打目もよらずボギーで再び3打差に戻ります。
迎えた16番パー3では1オンに成功し、長い距離のバーディパットを見事にねじんこんでバウンスバックし、4打差まで差をひらき残り2ホールとなりました。
その後の17番パー5と微妙なパーパットを沈めたものの、18番ではパーセーブしきれませんでしたが、通算5アンダーで2位に3打差をつけての優勝となりました。
4日間のキースタッツは以下の表のとおりとなっています。
最終ラウンドのフェアウェイキープ率は21.43%(3/14)とかなり荒れていたのですが、パーオン率は61.11%(11/18)と見事なリカバリー力を発揮しました。
昨日に比較するとショットの安定感がなかった分、ボギーを叩くことがあったものの、要所でしっかりとスコアを伸ばし、徐々に2位以下を引き離していきました。
アイアンはだいぶ良くなってきたものの、ドライバーは本調子とは言えない状態でもスコアをまとめることができる抜けた技術と精神力で、ラウンドリポーターの田中秀道さんも思わず16番ホールで「ステージが違う」と漏らしてしまう、スコア以上の力量差を見せての優勝となりました。
本人が調子が悪いことを自覚し、その中でも勝つとという堅い意志を貫いて出した結果で、素晴らしい優勝でした。
この優勝により世界ランキングポイントも32ポイントと大きく獲得できました。PGAツアーのポール・ケーシーの成績次第となるのですが、世界ランクは13位前後に上昇する見込みです。
日本ツアーのフラグシップトーナメントである日本オープンを制し、すでに賞金王を獲得していますので、やるべきことは海外にしかありません。
CIMBクラシック、WGC-HSBCチャンピオンズなどの結果次第では世界ランクトップ10に入ることができますので、その壁を越えて年を越せることを願っています。