世界ゴルフ選手権シリーズのブリヂストン招待2014で、全選手が最終ラウンドを終えて、ロリー・マキロイが逆転で優勝を飾りました。
そして松山英樹は最終的に6アンダーの12位タイでプレーを終えました。その結果、フェデックスカップポイントを65ポイント獲得して、1253ポイントに伸ばしたものの、前週と変わらずランキングは23位のままとなっています。
また12位タイの賞金として11万5,000ドル(約1179万円)を獲得して、今シーズンのPGAツアーでの獲得賞金を248万1924ドル(約2億5452万円)としています。
その松山英樹の4日間のプレーをこのページにまとめています。
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目次
松山英樹のWGC-ブリヂストン招待2014の全ラウンドのプレー詳細
松山英樹のWGC-ブリヂストン招待2014の全ラウンドのプレー詳細は以下のリンクでこのページの該当箇所へジャンプします。
- 第1ラウンドはイーブンパーの28位Tでのスタート
- 第2ラウンドは出入りの激しいゴルフで36位Tに後退
- 第3ラウンドのベストスコアとなる65で10位T浮上
- 第4ラウンドは2アンダーもスコアを伸ばしきれず12位タイ
第1ラウンドはイーブンパーの28位タイでのスタート
ブラント・スネデカーとの組み合わせで、10番からのインスタートなった松山英樹の初日のホールバイホールと各ホールの内容は以下のとおりとなっています。
終わってみれば3バーディ・3ボギーのイーブンパーでのプレーでしたが、出だしから2連続ボギーなどで、最初の5ホールで3オーバーとなった時には、どうなることかと思われました。しかし、そこから立てなおして、最後の18ホール目でバーディを沈めてイーブンパーにするあたりが松山英樹らしい勝負強さを感じさせました。
また6ホール目からホールアウトまでの13ホールでは3バーディ・ノーボギーというのも、良い流れをつくれていますし、順位も28位とこのフィールドの強さを考えると悪くありませんので、明日以降も期待できるのではないでしょうか。
フェアウェイキープ率とパーオン率は50.00%とともに高い数字ではありません。しかし、ブリヂストン招待が行われているコースの難易度が高いこともあり、フェアウェイキープ率は76名中36位、パーオン率は47位と極端に悪いというわけではありませんでした。
ただ、物足りなかったのはパッティングでパットのスコアへの貢献度(STROKES GAINED PUTTING)はマイナスとなる-1.667で64位と下から数えたほうが早い状態でしたので、スコアを伸ばすのは難しい初日の松山英樹でした。
それでもパッティングが絶不調ということではなく、カップに蹴られることがあったりと、ものすごく感覚が悪い状態でもないようではありますし、それでもイーブンパーで凌げたことは、明日以降に向けて好材料とはなりそうです。
本人は「ドライバー以外は良かった」「自分自身のスイングを修正していたら、もっと良いスコアで回れると思う」とも語っていますので、第2ラウンドに期待したいと思います。
第2ラウンドは出入りの激しいゴルフで36位Tに後退
第1ラウンド引き続きブラント・スネデカーとのプレーで1番ホールからスタートしました。松山英樹の2日目のホールバイホールと各ホールの内容は以下のとおりです。
出だしの2ホール連続バーディで波にのるかと期待されたのですが、本人のホールアウト後のコメントによると3番ホールで「欲をかいてピンを狙ってしまった」結果、ラフからのセカンドを池に入れてダブルボギーとしてしまいました。
そして5番ではまさかの3パットをやってしまい第2ラウンドでは2つ目のダブルボギーとなりました。その結果、第2ラウンドは5つのバーディを奪ったものの、2ダブルボギー・2ボギーの1オーバーとなってしまいました。
【ホールアウト後のNHK-BSでのインタビューでのコメント】
「良いところと悪いところが両方出た。」
「ショットは良い所が増えてきているので、後はパットの問題。」
「練習でドライバーは良くなっている」
「欲をかきすぎて苦しくなっているホールが多いので、割りきってやればもう少し良くなるかなと」
とのことで、スコアの波は大きかったものの、バーディを奪えているため、ものすごく悪い状態ではないようで、表情もあまりかたくありませんでした。
2日目はキースタッツもフェアウェイキープ率が42.86%、パーオン率が44.44%と落ちてしまい、さらにパットのスコアへの貢献度も2日続けてのマイナスで、2日間通算では-1.655で72名中71位と、パットが武器だった松山英樹とは思えない数字になっています。
ただ、この状態でも1オーバーの36位タイでとどまっていますので、やはり地力があると言えます。パッティング以外は感触も良くなりつつあるようなので、パットが修正できることを願うばかりです。
第3ラウンドのベストスコアとなる65で10位T浮上
昨日のホールアウト後の表情やコメントの雰囲気があまり悪くなかったので、スコアを伸ばす予感がありましたが、そのとおり第3ラウンドで伸ばしてくれました。松山英樹の第3ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下のとおりです。10番ホールからのインスタートでした。
1オーバーの36位タイからのスタートでしたが、今日は1イーグル・5バーディ・2ボギーの65でまわり、一気に4アンダーの10位タイに浮上しました。首位のガルシアは14アンダーと離れていますが、さらに上位を狙える位置につけました。
昨日、ダブルボギーを叩いた3番では、今日も同様にティーショットをミスするも、「欲をかかずに割り切る」という第2ラウンドのホールアウト後のコメントどおり無理に攻めず、池の前に刻んでボギーでおさめました。同じ失敗をしないようにできる、クレバーでメンタルコントロールの上手な選手だと感じざるをえません。
今日はショットが最初の2日間に比較して安定しましたし、特にアイアンが冴えていて、よくピンに絡みましたし、アプローチもピンに寄せることができていました。2番のイーグルでは230ヤード弱のセカンドショットを3番アイアンでピンそばにつけています。
また課題だったパッティングも調整できたようで、パットのスコアへの貢献度は-1.667、-1.643と2日続けてマイナスで72名中71位という状態でしたが、今日は1.272とプラスに転じています。そのためスコアが伸びるのもうなずけます
ただ、本人もホールアウト後のインタビューで「パットに関しては全然まだ良くならない」と述べているように、今日のショットの良さと、本来の松山英樹のパッティングを考えると、あと2つから3つはスコアを伸ばせたと考えられますので、さらに調整して、最終日にさらに爆発してくれることを期待したいです。
フェアウェイキープ率、パーオン率もともに3日間で一番よい数字で、しかもフェアウェイキープできてなくてもセミラフだったり、パーオンできていなくても、グリーンエッジというものもいくつかあり、かなり安定してきていますので、明日の最終日が楽しみになってきました。
第4ラウンドは2アンダーもスコアを伸ばしきれず12位タイ
松山英樹の第4ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下のとおりです。
前半を2アンダーで終えたバックナインの出だし10番と11番の2ホール連続バーディを奪い、さらに12番のパー3でピンに1.5メートルにつける素晴らしいバーディチャンスを作ったのですが、それを外して勢いが失われてしまいました。
17番では7メートルのパッティングを沈めた一方で、18番でも2.1メートルを外すなど、本人のホールアウト後のコメントのとおり、「良かったり、悪かったり」という不安定なパッティングでした。
ショットはフェアウェイキープ率は4日間通算で51.79%で33位、パーオン率は56.94%で42位と72名の中で中位ではありますが、最後の2日間はフェアウェイキープ率は両日とも57.14%、パーオン率は61.11%、72.22%と日に日に良くなりました。
パットのスコアへの貢献度は、-1.667、-1.649の後、第3ラウンドで1.309とプラスに転じたものの、最終日は再びマイナスで、-0.543(53位)となっています。
松山英樹の4日間のキースタッツは以下の表のとおりとなっています。
全英で悪いと語っていたショットは安定感が増したものの、パッティングは良い時と悪い時の差が激しく、このパッティングがはまっていれば、トップ5には入れたかなというブリヂストン招待2014の松山英樹でした。
ただ、パッティングは悩んでいると述べているものの、選ばれた選手しか出場できず、メジャーに次ぐようなフィールドの強さがあるWGC-ブリヂストン招待2014で12位タイフィニッシュしてしまうところに、底知れない力を感じさせます。
悪いと言っても、目指している次元が違うので、悪いと本人が言っている部分はあると言えます。
楽しみなのは、全英オープンの時よりは、確実に良い状態で次週の全米プロゴルフ選手権に挑戦できそうなので、期待を持たせてくれたブリヂストン招待の松山英樹でした。