石川遼がフロリダ州パームビーチガーデンズにあるPGAナショナル・チャンピオンコースで開催されるザ・ホンダクラシック2017に出場します。
ザ・ホンダクラシックには過去2013年から2015年にかけて3年連続で出場しているのですが、成績は予選落ち、予選落ち、25位タイという成績となっています。
公傷制度で与えられた出場試合数はホンダクラシックを含めて13試合となり、その残された試合数でフェデックスカップ(FedExCup)ポイントを284.840ポイント、賞金を40万7615ドル稼ぐ必要がある状況となっています。
残り13試合すべて予選通過した場合には1試合平均で21.91ポイント、3万1355ドルの獲得が必要な状況となるのですが、ホンダクラシックでの目安はポイントでは単独34位(22ポイント)、賞金では単独37位(3万1360ドル)となります。
今季はすでに7試合に出場して予選通過が4試合と、これまでの石川遼のPGAツアーにおける平均値に近い結果となっています。
PGAツアーでの出場権を継続するためにも、2戦連続での予選落ちという流れをまずは止めて、結果を残したいザ・ホンダクラシック2017の石川遼です。
その石川遼のザ・ホンダクラシック2017の全ラウンド結果速報です。
目次
石川遼の全ラウンドのプレーの速報と結果
石川遼のザ・ホンダクラシック2017のラウンド別のプレー詳細やキースタッツなどは以下のボタンのリンク先にまとめています。
使用される用語の簡単な解説 |
過去の大会出場時の成績分析 |
第1ラウンドのプレー詳細速報:63位T |
第2ラウンドのプレー詳細速報:55位T |
第3ラウンドのプレー詳細速報:32位T |
第4ラウンドのプレー詳細速報:37位T |
このページで使用される用語の簡単な解説
このページで使用される用語の簡単な解説です。速報の分析で頻繁に出てきますので、不明なときはご参照ください。
■ 簡単な用語解説
ストロークスゲインド(Strokes Gained):同大会の同一コースの過去のデータをベースに、その選手が平均値よりも優れているか、劣っているかを数値化したもの
ストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE):パー4、パー5のティーショットによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。ティーショットのスコアへの貢献度。
ストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH TO THE GREEN):30ヤードを越えるグリーンへのアプローチショットによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。アプローチショットのスコアへの貢献度。
ストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(SG: AROUND THE GREEN):30ヤード以内のグリーンへのアプローチショットによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。ショートゲームのスコアへの貢献度。
ストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(SG: TEE TO GREEN):ティーからグリーンまでのショット全体によって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。ショット全体のスコアへの貢献度。
ストロークスゲインド・パッティング(SG:PUTTING):グリーン上のパッティングによって、どれだけ平均的な選手よりスコアを稼ぐことができたかを示す。パッティングのスコアへの貢献度。
ストロークスゲインド・トータル(SG:TOTAL):フィールドの平均よりも良いスコアでそのラウンドをプレーできたかを示す。
石川遼の過去の大会出場時の成績分析
過去に石川遼がザ・ホンダクラシックに出場した際の成績とデータを見ていきます。
まずは初出場した2013年のホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
初日にバーディなしで、ダブルボギー1つ、ボギー2つで5オーバーの135位タイと大きく出遅れ、第2ラウンドは4つのバーディを奪ったもののダブルボギー2つ、ボギー3つと崩れ、さらにスコアを落として通算8オーバーの132位タイで予選落ちしています。
続いて2回目の出場となった2014年のホールバイホールは以下の表のとおりとなっています。
第1ラウンドはインスタートだったのですが、出だしの10番でボギー、11番でクォドルプルボギー(+4)と5ストローク落とす苦しい展開で6オーバーの140位タイと大きく出遅れました。
第2ラウンドは4バーディを奪ったものの4ボギーとアンダーパーではプレーできず、通算6オーバーの119位タイで予選落ちしています。
最後に25位タイとなった2015年のホールバイホールですが、以下の表のとおりとなっています。
これまで予選落ちした2年と同様に初日に4オーバーの102位タイと出遅れたのですが、第2ラウンドに7バーディ・2ボギーの65で通算1アンダーとし、10位タイと一気に浮上して予選通過しました。
決勝ラウンドでのさらなる上位進出が期待されたのですが、第3ラウンドはダブルボギー2つを叩くなどして18位タイに後退し、最終ラウンドもボギーが先行する苦しい展開でしたが、サスペンデッド後にバーディを奪い返しトップ25フィニッシュとなりました。
過去3回の出場時のキースタッツは以下の表のとおりとなっています。
予選落ちした2013年と2014年はともにフェアウェイキープ率が57.14%、パーオン率が63.89%となっています。それに対して25位タイとなった2015年はフェアウェイキープ率が41.07%、パーオン率が58.33%と逆に悪い数字となっています。
これは2015年は第2ラウンドに65とビッグスコアが出たことによる部分が大きかったからなのですが、ショットの全体的なスタッツとしては余り良いものではありませんでした。
2015年の詳細なスタッツは以下の表のとおりとなっています。
フィールドの平均をどれだけ上回ったかを示すストロークス・ゲインド・トータル(フィールドの平均スコアとの差)は-1.697、7.381、-0.859、-0.493と推移して、4日間トータルでは4.332で25位タイとなりました。
第2ラウンドに作った貯金を、少しずつ取り崩しながら何とかトップ25フィニッシュをしたと考えられるストロークス・ゲインド・トータルの推移となっています。
最終ラウンドは一時40位くらいまで順位を落としていたのですが、サスペンデッドが入った後に、盛り返して25位タイに食い込んでいます。
ただ、最終ラウンドも内容としては危うさがあるもので、3.1m、3.6mのバーディパットに加えて、4.0m、3.5m、5.0mというパーパットを立て続けに決めた末の結果で、ピンチの連続ではありました。
25位タイという結果を残してはいるのですが、これまでプレーした8ラウンドでアンダーパーでプレーしたのは2015年の第2ラウンドだけとなっています。
アンダーパーでプレーでするのが簡単なコースではないことも考慮する必要がありますが、苦戦していることを感じさせる過去のデータとなっています。
PGAナショナルのチャンピオンコースは、メジャートーナメントを除くと2年連続で最難関のパー70のコースとなっています。
多くのウォーターハザードがあり、ティフイーグル・バミューダのグリーンはサイズも小さい上に、アンジュレーションがあり、スティンプメーターで12フィートに仕上げられます。
そのためパーオンすることが容易ではなく、昨年はフィールド平均で18ホール中10.79ホールのパーオン率にとどまっています。さらにスクランブリングも簡単ではないため、優勝スコアが10アンダーを越えないということが続いています。
難易度の高いコースのためショットのミスが致命的なダメージにつながりやすく、TPCスコッツデールやリビエラカントリークラブ以上にショット力を問われることになります。
2戦連続でショットが乱れて予選落ちを喫していますので、そこからどれだけショットを立て直すことができているかが重要なポイントとなりそうです。
ROUND1:イーブンパーでカットライン上でホールアウト
第1ラウンドの石川遼はジョン・センデン、マイケル・トンプソンとの組み合わせで、現地時間の午前8時5分、日本時間の2月23日午後10時5分に1番ホールからスタートしました。
その第1ラウンドのホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。
今日は3バーディ・3ボギーとスコアを伸ばすことができずイーブンパーで、カットライン上で初日のプレーを終えています。
フロントナインはスコアの動きはなかったものの、9ホール中8ホールでパーオンするなど多くのチャンスを作ることができました。
しかし、2.6m、3.3mといったバーディパットを沈めることができず、スコアを伸ばすことはできませんでした。
バックナインに入ってからは10番でフェアウェイからのセカンドをバンカーに入れてしまい寄せることができずボギー。11番ではティーショットが右のラフに行き、セカンドではグリーンを捉えたものの長い距離のバーディパットから3パットしてしまいボギーと後退します。
続く12番と13番ではバーディチャンスにはつけることができたのですが、決めることはできず2オーバーのままでしたが、14番パー4でラフからの残り199ヤードを3.6メートルにつけてバーディを奪い、さらに15番パー3では1.6メートルにつけて連続バーディを奪いイーブンに戻します。
16番パー4ではティーショットをバンカーに入れてしまい、セカンドはグリーン奥のラフにこぼれて、寄せきれずボギーとしましたが、18番パー5で2オンに成功してバーディを奪いイーブンに戻してプレーを終えました。
スタッツは以下のとおりとなっています。
R1 | Rank | |
---|---|---|
フェアウェイキープ率 | 42.86% (6/14) | 125位T |
ドライビングディスタンス | 296.2 yds | 26位 |
ティーショットの貢献度 | 0.006 | 81位 |
パーオン率 | 77.78% (14/18) | 9位T |
アプローチショットの貢献度 | 2.169 | 11位 |
サンドセーブ率 | 50.00% (1/2) | 63位T |
スクランブリング | 50.00% (2/4) | — |
ショートゲームの貢献度 | -0.087 | 80位T |
ショット全体の貢献度 | 2.064 | 28位 |
パットの貢献度 | -1.764 | 123位 |
フェアウェイキープ率は42.86% (6/14)と良くなかったのですが、ファーストカットだったものが2ホールほどあり、曲げて大きなダメージになることは少なかったため、ティーショットの貢献度を示すストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE)は0.006で81位とフィールドの平均値となっています。
パーオン率は77.78% (14/18)でフィールドのトップ10に入り、4.5m以内のバーディチャンスを8ホールで作るなど、安定していました。
そのことを反映してアプローチショットのスコアへの貢献度を示すストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH-THE-GREEN)は2.169で11位と上位につけています。
ショートゲームに関してはスクランブリング(パーオンできなかったホールで、パーもしくはバーディであがれた割合)が50.00% (2/4)、サンドセーブ率が50.00% (1/2)というマイナスもありました。
ただ、スクランブリングが難しいコースということもあり、ショートゲームのスコアへの貢献度(SG:AROUND-THE-GREEN)は-0.087でややマイナスになる程度にとどまりました。
課題となったのはグリーン上です。
高いパーオン率で14回バーディチャンスがあったのですが、奪ったバーディは4つにとどまり、4.6m以内の9つのパットのうち決めることができたのは2回だけでした。
そのためパットのスコアへの貢献度を示すストロークスゲインド・パッティング(SG: PUTTING)は-1.764で下位に沈んでしまいました。
今日は午前組のスタートで風も強くありませんでした。さらに前夜に雨が降ってグリーンがソフトになったため難関のPGAナショナルですが、午前組では、大きくスコアを伸ばす選手が出ました。
今日はグリーンにボールと止めやすく、風の影響も少なかった中での午前スタートだったので、できればアンダーパーで貯金をしておきたいところでした。
この後の天気予報は晴れが続き、明日の午前は風が弱めですが、次第に風が強まってくる予報で、グリーンは乾燥して止めにくくなると予想されます。
明日の石川遼は午後1時5分と遅い時間帯のスタートで、風が強まってくるタイミングとなっています。また遅いスタートのためグリーンの状態は今日より悪くなると予想され、状況としては不利になるかもしれません。
風が出てくると難易度がぐっと上がってくるコースのため、今日ほどはスコアが伸びない展開となるかもしれませんが、やはり最低でもイーブン、できればアンダーパーでプレーしたいところです。
公傷制度の残り試合数も減ってきていますので、ポイントと賞金を確実に獲得したいところですが、予選通過しなければそれはできませんので、第2ラウンドにスコアを伸ばしてくれることを期待しています。
ROUND2:終盤に4ボギーで失速も予選通過
第2ラウンドの石川遼は同じくジョン・センデン、マイケル・トンプソンとの組み合わせで、現地時間の午後1時、日本時間の2月25日午前3時に10番ホールからスタートしました。
その第2ラウンドの速報と分析です。
第2ラウンドの石川遼のホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。
今日は4バーディ・4ボギーのイーブンパーとスコアを伸ばすことができませんでした。
4バーディが先行した時点では12位タイまで浮上したのですが、その後の6ホールで4つボギーを叩いて貯金を吐き出し、予選カットライン上での予選通過となりました。
4バーディが先行するところまではフェアウェイキープが10ホール中7ホール、パーオンが12ホール中11ホールと安定していました。パッティングが良いとは言えない状態
だったため、チャンスを完全には仕留めきれていませんでしたが、上位も狙えるかと思えるプレー内容でした。
しかし、4番からアイアンショットが乱れ始め、ティーショットも池が絡むホールでは逆サイドに大きく曲げるなどして、不安定になっていきました。
それでもショートーゲームでカバーできればよかったのですが、ラフやバンカーからのリカバリーは上手く行かず、簡単ではないパーパットを多く残すことになり、カットライン上まで後退してしまいました。
2日間を終えた時点でのキースタッツは以下のとおりとなっています。
R1 | R2 | Total | |
---|---|---|---|
フェアウェイキープ率 | 42.86% | 64.29% | 53.57% (103位T) |
ドライビングディスタンス | 296.2 | 287.1 | 291.6 (47位) |
ティーショットの貢献度 | 0.002 | 0.153 | 0.156 (66位) |
パーオン率 | 77.78% | 66.67% | 72.22% (10位T) |
アプローチショットの貢献度 | 2.165 | 1.730 | 3.895 (5位) |
サンドセーブ率 | 50.00% | 0.00% | 33.33% (94位T) |
スクランブリング | 50.00% | 33.33% | 40.00% |
ショートゲームの貢献度 | -0.100 | -0.603 | -0.784 (99位) |
ショット全体の貢献度 | 2.068 | 1.200 | 3.268 (24位) |
パットの貢献度 | -1.737 | -0.604 | -2.341 (118位) |
フェアウェイキープ率は42.86% (6/14)から64.29% (9/14)に改善されたものの、2日間トータルでは53.57%で103位タイとフィールドの下位に沈んでいます。
ティーショットは池に入れるような大きなミスはなく、第2ラウンドは比較的安定したのですが、ボギーにつながるミスもあったためストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE)は0.153とややプラスになるにとどまりました。
30ヤードを越えるグリーンへのアプローチショットは、最終的に66.67% (12/18)まで落ちたものの、12ホールまでは安定しバーディチャンスを量産しました。それが4バーディに繋がるなどスコアへの貢献度も高くストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH-THE-GREEN)は1.738と大きくプラスになりました。
しかし、サンドセーブ率が0.00%(0/1)、スクランブリング(パーオンできなかったホールで、パーもしくはバーディであがれた割合)が33.33%(2/6)と低調でした。
4つのボギーはショートゲームで粘れれば幾つかは減らせた可能性がありましたが、4番ではファーストカットから残り21mから3.4mを残し、6番ではフェアウェイから残り28mを3.3m、8番では12mのバンカーショットで5.7m、9番ではラフから残り20mを5.6mと寄せきれませんでした。
そのためストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(SG: AROUND-THE-GREEN)は-0.603とマイナスになってしまいました。
それでもショット全体ではストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(SG: TEE TO GREEN)が1.200とプラスになったのですが、今日もパッティングが足を引っ張りました。
4つ決めたバーディパットは2.4m、2.0m、1.6m、2.5mと短い距離でショットによって稼いだ面がありました。しかし5回あった3.0mから4.2mのパッティングは一つも決まらず、5m以上のパッティングは一つも決まりませんでした。
ショートゲームも良くは無かったのですが、もう少しパターで決めることができていればアンダーパーではプレーできたというラウンドでした。
ショットは12ホールを終えるところまでは順調でしたが、残り6ホールは不安定になってしまったため、決勝ラウンドに向けて懸念材料となっています。
グリーン周りが難しいコースのため、多くの選手がショートゲームで苦労しています。
そのためパーオン率を高くすることは重要なのですが、4つボギーを叩いた6ホールでは池の絡むホールではティショットでフェアウェイを捉えることができず、フェアウェイからグリーンを狙えた場合でもバンカーに入れたり、オーバーしたりと次第に合わなくなっていました。
決勝ラウンドの方がピンポジションが難しくなりますので、よりショットの精度が要求されます。明日は早い時間帯のスタートで、天気予報では風も弱めで、グリーンの状態が良い時にプレーができる見込みです。
公傷制度の試合数を考えても予選通過した時にはしっかりと賞金とポイントを稼ぐ必要がありますので、第2ラウンドはアンダーパーでプレーしてくれることを期待しています。
ROUND3:6バーディ・3ボギーとスコアを伸ばし32位タイ浮上
第3ラウンドの石川遼はブランド・バギーとの組み合わせで、午前8時30分スタートの一番早い組でのプレーとなります。日本時間では2月25日の午後10時30分に1番ホールからスタートしました。
第3ラウンドの石川遼のホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。
今日は6バーディ・3ボギーと3つスコアを伸ばして通算3アンダーとし、昨日の55位から32位に浮上しています。
今日の分岐点は12番ホールでした。ボギーを一つ叩いた後に4つバーディを積み重ね3アンダーまでスコアを伸ばしていたのですが、10番と11番で連続ボギーを叩き1アンダーまで後退していました。
その連続ボギーの後の12番では3.9mのパーパットを残し、3連続ボギーとなりかけたのですが、これを沈めたことで流れをかえることができ、残り6ホールは全てパーオンに成功し2つのバーディを奪ってスコアを伸ばすことができました。
3番パー5は2オンできずグリーン周りのバンカーからリカバリーして1.8mにつけてのバーディ、6番パー4はパーオンに失敗したもののフェアウェイからの4.8mを決めてのバーディで、6つのバーディのうち2つがショートゲームによるものでした。
そのためショートゲームの貢献度を示すストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(SG: AROUND-THE-GREEN)は1.275と大きくプラスになりました。
残り4つのバーディに関しては8番で2.2m、9番で2.4m、13番で2.6m、16番で1.5mという距離に30ヤードを越えるアプローチショットでチャンスをつくったものでした。
パーオン率が66.67% (12/18)と昨日と同じだったのですが、3つのボギーはアプローチショットでグリーンを外してしまったことが原因だったため、先ほどのバーディチャンスによるプラスをやや打ち消してしまいました。
その結果、アプローチショットの貢献度を示すストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH-THE-GREEN)は0.934とプラスではありましたが、3日間で一番低い数字となりました。
ティーショットの貢献度を示すストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE)が-0.560でPGAツアー全体で194位、フェアウェイキープ率が54.55%で177位と、石川遼の最大の課題となっているティショットに関しては、第3ラウンドのフェアウェイキープ率は64.29% (9/14)となりました。
この数字自体は第2ラウンドと同じなのですが、3つのボギーはティショットをラフに入れてしまったことがキッカケで、スコアメイクにおいてダメージとなるミスがありました。
そのためティショットの貢献度を示すストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE)は-0.435とマイナスになってしまいました。
ショット全体のスコアへの貢献度を示すストロークスゲインド・ティー・トゥ・グリーン(SG: TEE TO GREEN)は1.774と、ショートゲームが良かったため3日間連続でプラスとなったのですが、そこにパッティングが比較的決まったことで、スコアを伸ばすことができました。
3.0mを越えるパッティングでは12番の4.0m以外は決めることができませんでしたが、3.0m以内のバーディパットは全て沈めることができました。
そのためパッティングのスコアへの貢献度を示すストロークスゲインド・パッティング(SG: PUTTING)は0.840と3日間で初めてプラスとなりました。
3日間を終えた時点でのキースタッツは以下の表のとおりとなっています。
本人はアイアンショットが課題だと話しているのですが、スコアを伸ばすことに貢献しているのはアプローチショットで、ストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH-THE-GREEN)は4.829と大きくプラスになっています。
一方、スタッツでは一番の課題だと考えられるティショットは、ストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE)が-0.265と大きくはないものの足を引っ張るかたちとなっています。
そしてそれ以上に大きく足を引っ張っているのがパッティングで、ストロークスゲインド・パッティング(SG: PUTTING)は-1.499と大きくマイナスになっています。
気になるところはスコアを伸ばすことに貢献してきたアプローチショットが徐々に悪くなってきていて、2.165、1.730、0.934とプラスではありますが数字が落ちてきていることです。
またティショットに関しても0.002、0.168、-0.435と第3ラウンドが一番悪い内容となりました。
それでも予選ラウンドで悪かったショートゲームとパッティングがプラスになったことでスコアを伸ばせましたが、最終ラウンドに向けてティショットと30ヤードを越えるアプローチショットの精度が落ちていることが懸念される点ではあります。
第3ラウンドを終えた時点での32位タイで獲得できるフェデックスカップ(FedExCup)ポイントは21ポイントとなります。
ホンダクラシックを含めた残り13試合をすべて予選通過した場合には1試合平均で21.91ポイント、3万1355ドルの獲得が必要な状況となっているのですが、ホンダクラシックでの目安はポイントでは単独34位(22ポイント)、賞金では単独37位(3万1360ドル)となります。
現在の順位は必要最低限のラインとなりますので、最終日は少しスタート時間が遅くなりますが、少しでも順位を上げてフィニッシュをしてくれることを期待しています。
ROUND4:スコアを2つ落とし39位タイでホールアウト
最終ラウンドの石川遼はスコット・スターリングスとの組み合わせで、現地の午前11時15分、日本時間の2月27日午前1時15分に1番ホールからスタート予定となっています。
その最終ラウンドの速報と分析です。
最終ラウンドの石川遼のホールバイホールとプレーの詳細は以下の表のとおりとなっています。
今日は2バーディ・2ボギー・1ダブルボギーと2つスコアを落としたものの、風が吹き全体的にスコアが伸びていないため39位タイでホールアウトし、最終的には37位タイでのフィニッシュとなりました。
3番パー5では5.9mのバーディパットを決めてスコアを伸ばしたのですが、続く4番パー4ではバンカーからバンカーへと渡り歩き、リカバリーショットも寄らずボギー。
5番パー3ではティショットを池に入れてしまいダブルボギー。7番パー3ではティショットを左のラフに入れてしまい、難しいリカバリーショットとなり寄せれずボギーとイーブンパーまで後退してしまいます。
ここまではショットが安定せずピンチの連続だったのですが、8番から18番までの11ホールではパーオンに8回成功するなどしてチャンスを作ることができました。
11番パー4で4.7mのバーディパットを決めることができたのですが、その後は4.5m、3.0m、2.5mといったバーディチャンスは決めることができず、この日は2つスコアを落としてプレーを終えることになりました。
フェアウェイキープ率は57.14% (8/14)と高い数字ではなかったのですが、そのうち3ホールはファーストカットにボールがとまっていますので、表面上の数字よりは良い内容でした。
それが反映されストロークスゲインド・オフ・ザ・ティー(SG:OFF-THE-TEE)は0.745と4日間で一番良い数字となりました。
30ヤードを越えるアプローチショットに関してはパーオン率が50.00%にとどまり、5番では池に入れてしまうなど足を引っ張ってしまいました。
そのためストロークスゲインド・アプローチ・ザ・グリーン(SG: APPROACH-THE-GREEN)は-1.290と4日間で初めてマイナスとなっています。
ショートゲームに関しては、ボギー2つがラフとバンカーからそれぞれ寄せきれなかったものでした。さらに1.8m、1.7mといった微妙なパーパットを残してしまうこともあるなど、キレがあるという状態ではありませんでした。
しかし、後半に入ってバーディパットが入らなかったものの、3番で5.9m、11番で4.7mという良いバーディパットを決め、先ほどの微妙な居距離のパーパットを決めることができています。
それらをストロークスゲインドのスタッツはしっかりと反映していて、ストロークスゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(SG: AROUND-THE-GREEN)は-0.392となった一方で、ストロークスゲインド・パッティング(SG: PUTTING)は0.780とプラスになっています。
ショット全体のスコアへの貢献度は-0.937となっていますので、パターでカバーすることで崩れてしまうのを食い止めたといえるスタッツとなりました。
公傷制度において重要になるフェデックスカップ(FedExCup)の獲得ポイントに関しては16.5ポイントとなり、昨日の時点では21ポイント程度からはやや落としてしまい、昨日よりも順位を落としたことが影響を与えています。
予選落ちをして賞金とポイントの獲得がないことよりは一歩前進したとは言えるのですが、大きく前進したとも言えない結果となりました。
これで公傷制度で与えられた出場資格は残り12試合となるのですが、試合数も折り返しに差し掛かりつありますので、次に出場予定のバルスパーチャンピオンシップでより良い結果を残したい状況です。
WGC-メキシコチャンピオンシップの出場資格はないためオープンウィークとなる間に、よりプレーのクオリティを高めていってくれることを期待しています。
最終的なホンダクラシックの結果と最新のランキング情報は以下のページに掲載しています。