RBCヘリテージとチューリッヒクラシックの2連戦を終えて、キャデラックマッチプレーは出場権がないためオープンウィークとなる石川遼です。
現時点で獲得しているフェデックスカップポイントは213ポイントで、ランキングは142位となっているのですが、シード権ラインと見られる450ポイントまでは237ポイント、シード権の安全圏内となる500ポイントまでは287ポイントが必要です。
そのような状況なのですが、現時点で出場権を有していない世界ゴルフ選手権シリーズと四大メジャーを除くと、出場できるレギュラーシーズンの試合数は14試合となっています。
その石川遼のフェデックスカップポイントに関する展望を、PGAツアー後半戦、日本ツアー、Web.comツアーとの入れ替え戦、2015-16シーズンのPGAツアーの日程などを見ながら考えていきたいと思います。
目次
2014-15シーズンのトーナメントのフィールドの強さの一覧
チューリッヒクラシックを終えた時点でのPGAツアーの、それぞれのフィールドの強さと、石川遼の出場したトーナメントでの成績と獲得ポイントは以下の表のとおりとなっています。
*SOF:世界ランクの獲得ポイントを決定するフィールドの強さ(Strength Of Field)
*FedeX:獲得したフェデックスカップポイント
個人的には2014年はアジア開催のCIMBクラシックに出場を回避して、ギリギリまで日本に帰国せずに、PGAツアーのザ・マックグラッドリークラシック、OHLクラシック、サンダーソンファームズオープン(裏開催)の3つに出てほしいと考えていました。
というのも、フィールドの強さではフライズドットコム(191)、シュライナーズ(195)の2つよりも、先の3つのトーナメントはフィールドが弱いためです。
フィールドの強さはザ・マックグラッドリーが”162″で、OHLクラシックは”68″と、フェデックスカップポイントが500ポイント設定のトーナメントにも関わらず、フィールドが非常に薄いため、特にポイントを大きく稼ぎやすいトーナメントでした。
2014年のフライズドットコム、シュライナーズの時の状態の石川遼であれば、サンダーソンファームズを含めた3試合で150ポイント程度は稼げていた可能性が十分にありましたので、今となっては日本帰国がやや早すぎた気がしないでもありません。
また、今回のチューリッヒクラシックはポイントを獲得しやすいトーナメントだったので、しっかりとポイントを稼いで欲しかったのですが、残念ながらそれはなりませんでした。
フィールドの強さと過去の成績から見る狙い目のトーナメント
現時点では全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権、WGC-ブリヂストン招待、WGC-キャデラックマッチプレーの出場権がありませんので、最大で14試合に出場できるという状況です。
全米オープンと全英オープンは予選会で出場資格を獲得できる可能性があり、全米プロゴルフは世界ランキング100位以内などでも出場できますが、現時点では出場資格を有していないので、前提からは外してあります。
先に述べたようにシード権当確ライン上に達するためには450ポイント、安全圏内には500ポイントが目安となるのですが、単純に14試合で237ポイントを獲得するには1試合平均で16.9ポイント、287ポイントを獲得するには20.5ポイントを獲得する必要があります。
それぞれトーナメントでの順位にあてはめると500ポイントのトーナメントでは50位で21ポイント、54位で17ポイント、300ポイントのトーナメントでは36位で20.5ポイント、42位で17ポイントとなっています。
ただし、これはすべての試合で予選通過をした場合で、これからはトッププレーヤーでも予選落ちが十分にあるフィールドが強いトーナメントが多くあることを考えれば、14試合すべてで予選通過を想定するのは、楽観的すぎると言えます。
そのため以前の投稿でも紹介したようにフィールドが弱いトーナメントでの上位進出が非常に重要になります。
そしてフィールドの強さも重要なのですが、コースとの相性も大切になります。チューリッヒクラシックは2015年の500ポイント設定ではフィールドが一番弱かったのですが、リッキー・ファウラーが2年連続で予選落ちしているように、相性というものがあることは否定できません。
そこで2014-15シーズンの後半に開催されるPGAツアーのトーナメントで昨年のフィールドの強さに基づいたランキングの一覧と、そのトーナメントでの石川遼の過去の成績の一覧を見て行きたいと思います。
その一覧は以下の表のとおりとなっています。
過去にトップ10入りしたことがあるのがザ・メモリアルトーナメント、AT&Tバイロン・ネルソンチャンピオンシップです。ただ、両トーナメントともにその後の成績が芳しくありません。
メモリアルは9位タイのあとは2年連続で57位タイ、バイロン・ネルソンは10位タイのあとは75位タイとなっているため、ものすごく相性が良いとも言い切れないのですが、予選落ちがなく比較的相性が良いと考えて良さそうです。
フィールドの強さとして狙い目なのが500ポイントのトーナメントではAT&Tバイロン・ネルソンチャンピオンシップ、フェデックスセントジュードクラシック、ザ・グリーンブリアクラシック、RBCカナディアンオープン、ウィンダムチャンピオンシップ、ジョンディア・クラシックの6つです。
そして当然のことながら裏開催の300ポイント設定のバラクーダチャンピオンシップ(WGCブリヂストン裏開催)、バーバソルチャンピオンシップ(全英OP裏開催)の2つも重要になります。
できれば、この8つのトーナメントで237ポイント、もしくは287ポイントを獲得したいところですが、そのためには平均で29.6ポイントから35.9ポイントが必要となります。
そうなると500ポイントの試合ではコンスタントに35位から41位、300ポイントの試合では11位から17位に入ることが必要となります。
もちろんそれ以外のトーナメントでもポイントを獲得できる可能性はあるわけですが、トップ10クラスのプレーヤーでも予選落ちの可能性が少なくない、分厚いフィールドのため、かなり良いプレーをする必要があります。
裏開催と侮ると痛い目にあうレベルの高さ
300ポイントの裏開催だと簡単にポイントがとれそうに思えます。確かに無名の選手が多くなり、世界ランクは低いため世界ランク算定の基準である「フィールドの強さ」という観点では弱いフィールドになりますが、プレーのレベルそのものは低くありません。
丸山茂樹があるインタビューで米PGAツアーは世界の各ツアーの実力を以下のように評価していると話しています。
- US-PGAツアー
- ユーロピアンツアー
- ウェブドットコムツアー(US-PGA下部)
- アジアンツアー
- 日本ゴルフツアー(JGTO)
裏開催となると下部ツアーであるウェブドットコムツアーのプレーヤーが多く出場しますが、かなりレベルが高いです。丸山茂樹はウェブドットコムに岩田寛が参戦することを勧めない理由として「わざわざ下部ツアーに飛び込んでいって、打ちのめされる必要はゼロ。」と話すほどです。
昨シーズンのウェブドットコムの賞金ランキングで15位のダニエル・バーガーは現在フェデックスカップランキングで18位、ウェブドットコムで5位だったジャスティン・トーマスはフェデックスカップランキングで40位と、PGAツアーでは新人なのですが、活躍しています。
そのようなレベルの選手がPGAツアーを目指して、虎視眈々と手ぐすねひいているのが、ウェブドットコムツアーで、下部ツアーだからと言って決して甘くはありません。
以前よりもウェブドットコムツアーのレベルが上がっていますので、質の良くないプレーをすればプエルトリコのように思うようにポイントを獲得できない可能性もあります
また世界ランキング上位の選手が出場しないだけで、PGAツアーのシード権を持っている選手が当然のことながら出場します。
これらの選手にとっても裏開催は、PGAツアーでの初優勝、優勝で2年シードを確保、フェデックスカップポイントの獲得で来季のシード権確保のために照準を定めているトーナメントの一つとなりますので、簡単ではありません。
そのため裏開催でも500ポイントの試合で上位に入るような質の高いプレーをしないと、ポイントの設定が低いこともあり、思ったようなポイント獲得とはなりませんので、油断すると痛い目にあいます。
早い段階でポイントを獲得できなければ日本ツアーのシード権と来季のスケジュールにも影響が
現時点では最大14試合に出場できる状況なのですが、それを実現するためにはプレーヤーズからフェデックスセントジュードまで6連戦、一週オープンウィークを入れてトラベラーズからバラクーダまで7連戦という日程をこなす必要があります。
このようなスケジュールを組むことになれば、体力的にも精神的にもキツイのですが、さらに昨年優勝したセガサミーなどの夏の日本ツアーには出場できなくなります。そうなると日本ツアーの5試合出場義務という問題が浮上してきます。
4月30日以降の日本ゴルフツアー、PGAツアー、ウェブドットコムツアーとの入れ替え戦(Web.com Tour Finals)の日程は以下のとおりとなっています。PGAツアーの2015-16シーズンのスケジュールは、各トーナメントの公式サイトに記載されていた日程を元に作成しています。
フェデックスカップランキングで125以内に入ればザ・バークレイズからのプレーオフにまわり、そうでなければウェブドットコムファイナル(入れ替え戦)の4試合にまわることになります。
この2つのパターンを大まかにではありますがシュミレーションしてみたいと思います。
(1) フェデックスランキングで125位以内でフルシード、プレーオフ2戦目で敗退した場合
昨年と同様にPGAツアーのプレーオフに進んで2戦目で敗退した場合には、2015-16シーズンのPGAツアー開幕までに、日本に帰って3試合から4試合出場できる可能性があります。
125位内でフルシードを獲得しても、年内のトーナメントのフィールドが弱いことを考えれば、次のシーズンのシード権確保のために、できるだけ多くのトーナメントに出場する試合が重要になります。
しかし、PGAツアーの年内のトーナメントにすべて出場すると、日本ツアーで残っているトーナメントは、カシオワールドオープンとゴルフ日本シリーズJTカップの2試合しかありません。
ポイントが早い段階で稼げず、夏に日本ツアーに参戦できなければ、5試合の義務を果たすために、PGAツアーの年内の試合を早めに切り上げざるをえなくなりますので、2013年のように早い段階で上位フィニッシュしないと来季のシード権に響いてくることになります。
もしPGAツアーに残ることを選んで、5試合の出場義務を果たせない場合には、現在保持している長期シードが停止になり、2016年の日本ツアーには主催者推薦での出場となります。
石川遼であれば日本ツアーの主催者推薦は難しいことではありませんので、割りきってPGAツアーに残ることも選択肢とはなりそうです。
(2)入れ替え戦にまわることになり、制限付きのシード権を確保した場合
入れ替え戦にまわるとシード権を獲得できても制限付きのシードとなり、優先順位の入れ替えが来季の途中で行われるため、多くのポイントをシーズン前半で稼ぐ必要があります。
2013年の時は2試合目のシュライナーズホスピタルで大きくポイントを稼げましたので、この問題はさほどクローズアップされませんでしたが、2014年と同様の成績であれば、もう少しPGAツアーに残る必要がでてきます。
また、PGAツアー公式サイトによるものでなく、フライズドットコムオープンの公式サイトで発表されている日程によると、入れ替え戦の第4戦終了から、2015-16シーズンのPGAツアーの開幕まで中1週しかないと予想されることも問題となります。
そうなるとウィンダムから中2週で入れ替え戦、入れ替え戦の最終戦から中1週で来季のPGAツアー開幕となると、8月から本格化する日本ツアーに10月まで出場することが全くできなくなります。
さらにPGAツアーでのポイント獲得を優先して、11月までに残ることになった場合には、出場義務試合数を満たすことが難しくなります。
シード権を確保せずに日本でプレーすると様々なジレンマが
セガサミーカップ前後の3試合の日本ツアーに出場すれば、シーズン後半の日程にも柔軟性をもたせることができるのですが、そこまでに十分なフェデックスカップポイントを稼いでいない場合には、PGAツアーの来季のシード権はさらに厳しい状況になることが予想されます。
5月から7月に日本に戻る日程を組んだとしても、フェデックスカップランキングで125位以内に入れず、入れ替え戦にまわることで、最悪11月まで日本に戻ることができなくなれば、結局、日本ツアーの出場義務試合数を満たせなくなる可能性があります。
そして5月から7月に日本に帰らず、PGAツアーでの来季シード権を確定させてプレーオフに進む、もしくはそれでも入れ替え戦の末にシード権を確保した場合でも、日本での出場義務試合数を満たすために、新シーズンの年内のトーナメントを早々に切り上げた場合には、年明けのPGAツアーの出だしから多くのポイントを稼がないと、今年同様の問題が生じる可能性が出てきます。
一番、恐ろしいのは日本に帰国したことによりフェデックスカップランキングが最終的に151位以下になってしまい、さらに入れ替え戦でもシード権を逃してしまうことです。
フェデックスカップランキングで125位に入れば、PGAツアーが採用するプライオリティランキングシステムにより、多くの試合に出場することができます。
しかし、そのフルシードを逃してもランキングで126位から150位に入っておけば、優先順位は低いものの、裏開催のトーナメントやフィールドが薄いトーナメントは出場できる可能性があります。
参考:【PGAツアー基礎知識】トーナメントの出場優先順位を決定するプライオリティ・ランキングシステムについて
フェデックスカップランキングで126位から150位に入っておけば、フルシード権を逃すことにはなるものの、裏開催のトーナメント4つ、ウェイティングでの繰り上げ、主催者推薦などで15試合ほど出場できる可能性が残されます。
ただ、この場合はトーナメントでのウェイティングも多くなるため調整が難しくなりますし、少ない出場試合数で多くのポイントを稼がないといけなくなり、次のシーズンのシード権確保のハードルがあがることになります。
いちばん問題なのはフェデックスカップランキングで150位以下になってしまい、入れ替え戦でもシード権を逃してしまうことで、そうなった場合には、ウェブドットコムツアーから這い上がるか、日本に戻って世界ランキングを上げてから再チャレンジすることになってしまいます。
チューリッヒクラシック終了時点で142位まで落ちましたが、それでも下位にはマルティン・カイマー、ビクター・デュビッソン、チャール・シュワルツェル、タイガー・ウッズ、アンヘル・カブレラ、アーニー・エルス、スティーブ・ストリッカーというような実力者がいますので、油断すると150位すらも安泰ではありません。
全米オープンと全英オープンの終了時点が1つの目安に
このような、もつれつつある問題を一気に解決するのはトーナメントで優勝して2年シード権を獲得する、もしくは500ポイントのトーナメントで単独2位になって一気に来季のシード権を確定させる、複数のトーナメントでトップ10、トップ5に入ることでシード権を確定させてしまうことです。
しかも、日本の出場義務試合数を満たす上で、一番ベストなのは全米オープンまでにそれをやることなのですが、フィールドが厚いトーナメントが続くため、事は簡単ではありません。
いろいろな事情を考えると、マスターズまでにシード権のメドをつけた2013-14シーズンのような流れが一番良かったのですが、今となってはとにかく1試合でも早くシード権を獲得することです。
どんなに悪くても全英オープン終了時点で400ポイントは超えておかないと、かなり精神的にキツイ状態でシーズン終盤にプレーすることになってしまいます。
一度、PGAツアーのシード権を逃してしまうと、再度つかみとるのは容易ではありませんので、心技体ともに良い結果の残せる状態に、1日でも早く仕上げてくれることを期待しています。
石川遼のシード権に関する最新記事はこちらです。
コメント
お疲れ様でした。
おはようございます。
遼君・良い感じになったのでドキドキで寝付けませんでした。本当に悔しい結果になってしまいましたねぇ
やはり池ポチャが致命傷に・・
シ-ド獲得の為「帰国せず」海外で頑張って欲しい
ところですが・・
国内戦も色々な縛りが有る為大変でしょうねぇ。
おっしゃるとうり・心技体共に結果を残せる状態に
なってくれる事を願ってやみません。
迷いからの抜け出しが出来ます様に願うばかりです。
皆さんと共に・歓びを分かち合う日を待ってます。
遼君・ファイト~!!
上昇していきそうというタイミングで、池に入れてしまうことが多かったので、もどかしい展開でした。池のあるホールになるとショットが不安定になっているので、池に対する苦手意識もあって、プレッシャーになっているのかもしれません。
日本ツアーとの兼ね合いも含めて、石川遼がどのように決断していくのか、注目しています。
とにかく結果を残すしかありませんので、頑張って欲しいです。
詳しい出場予想をありがとうございました。
全米オープンまでですと毎週の6試合で、全試合出場は肉体的にも無理でしょうから4~5試合、全英オープンだと10試合あるわけですが、7~8試合ぐらいが出場できそうですね。
現在の状態だと、全試合予選通過も無理かもしれませんので、golfさんの仰る通り、やはり1~2試合はトップ10フィニッシュで200ポイント近くは欲しいところです。
これらは松山選手のように、日本ツアーを断ち切っては欲しくはないのでの苦悩ですが、なんとか頑張って7月までにメドをつけてもらいたいものです。
もし、石川選手が今年度5試合の出場条件を満たさず、来年から日本ツアー登録をしなかった場合、復帰するにはどのような条件があるのでしょうか。
シード権のない選手が主催者推薦で出場できる回数は上限があるのですが、JGTOの会長の裁量で、ある程度は、そのリミットを外すことができたりもするようです。
石川遼が出場を希望すれば、シード権が停止されても、ほとんどのトーナメント主催者が推薦することにOKすることは間違いありません。今田竜二は日本ツアーのシード権を持っていませんが、2013年は6試合、2014年は5試合に主催者推薦などの枠で出ています。そのため、まずはそれだけの試合数は確実に出場できると予想されます。
さらに日本ツアーもスポンサーの引き留めに苦心していますので、スポンサーが強く要望すれば、石川遼の主催者推薦の回数の上限を外すことにJGTO会長がOKを出すことになるのではないかと予想されます。事実上、出場義務試合数を設定したのはPGAツアーに行っている2人に、日本ツアーに出て欲しいための策なので、尚更、そうなるのではないかと思います。
一番シンプルなのは、石川遼が主催者推薦などで出場した試合で優勝することです。そうすれば新たにシードが与えられます。松山英樹が昨年いろいろと出場義務試合数の問題で騒ぎになった時、ダンロップフェニックスで優勝したことで、資格停止の対象にならないシード権を獲得していました。結局はツアー登録をしなかったので、関係なくなったのですが。
石川遼も同様に主催者推薦で出た日本ツアーの試合で優勝すれば、問題なく復帰できるはずです。また優勝できなくても、主催者推薦で出る試合で賞金をしっかり稼いで、そのシーズンのシード権ラインに到達すれば、復帰できると予想されます。
ただ、おそらくですが、現時点では石川遼のチームは、PGAツアーの出場を削ってでも日本ツアーに戻って、5試合に出る考えでいるような気がします。あくまでも個人的な直感ですが・・・。
これらのスケジュールの決断は「今後、プロとしてのキャリアをどう重ねていきたいのか」という問題も絡んでくるので、彼がどのような決断をするのか、注目しています。
とにもかくにも早くポイントを獲得してしまうことが一番の解決策なので、プレーヤーズ以降のトーナメントで頑張ってもらいたいです。
丁寧な解説、本当にありがとうございました。
選手登録しなくても出場機会は与えられそうなので、その件に関しては、心配しなくてもよさそうですね。
今シーズンの松山選手は選手登録しなかったので、当然ですがマスターズの賞金は、今年度の賞金ランキングに反映されていません。
しかし、生涯賞金にも加算されないのはいかがなものでしょうか。
これも同様に今シーズンの成績は、以降日本に戻って来たとしても、加算されないのでしょうか。
このような成績が残っていかないことが、そんなことはないであろうけれど、石川選手が来年以降に選手登録をしなかった場合の懸念です。
度々ですが、golfさんに時間があればで結構なので、そのあたりのことはどうなっている教えていただければ、幸いと思っています。
将来的にはわかりませんが、現行のルールであれば日本ツアーに登録していなければ、たとえ日本人がメジャーで獲得した賞金があっても、日本での生涯獲得賞金には加算されないことになると思われます。
また、元々のルールとして、日本ツアーに登録していても、「日本ゴルフツアー(JGTO)と世界ゴルフ選手権シリーズ(WGC)での出場試合数の合計が16試合」を超えないと、四大メジャーでの獲得賞金は日本ツアーの賞金に加算されないルールになっています。
松山英樹の場合は、2014年シーズンは日本ツアーに登録し、シード権も持っていましたが、日本では2試合にしか出場していないので、海外メジャー3試合(全米、全英、全米プロ)での獲得賞金は日本の賞金として全く加算されていません。そのため当然のことながら日本での生涯獲得賞金にも加算されていません。
このような元々のルールがあるので、今シーズン石川遼がメジャーに出れることになって賞金を稼いでも、先の「16試合」の規定を満たさない限り、日本での獲得賞金には加算されないことになるはずです。
実際に2013年シーズンに石川遼は全米プロゴルフ選手権で4万8500ドルを稼いでいるのですが、日本ツアーでは4試合にしか出なかったため、日本ツアーでの獲得賞金には加算されていません。
海外をメインとしてプレーした場合には、世界ランクが上位でWGCの4試合に出れたとしても、残り12試合を日本ツアーに出ないといけません。石川遼は2014年にアメリカと日本を往復しながら日本ツアーに多く出ましたが、それでも10試合にとどまっていますので、PGAツアーをメインとして戦った場合には、メジャー賞金を加算するルールの基準となる16試合に到達するのは、至難の業です。
そのため、現行のルールやツアー制度が維持される限り、PGAツアーをメインとしてシーズンを戦う場合には、JGTOのシード権やツアー登録の有無に関わらず、メジャーでの獲得賞金は日本ツアーでの生涯獲得賞金に加算されることは、ほぼ無いと言えます。
ただ、将来的にルールやJGTOの運営体制が変われば、当然のことながら、遡って認定される可能性はゼロではないとは思います。
ご質問の答えになっていますでしょうか?
早速のご回答、ありがとうございました。
日本ゴルフツアーの縛りはきついものなのですね。
松山選手の不登録から分かった事柄を、本当に詳しくありがとうございました。
記録を録っておきながら、16試合をこなしていなかった石川選手の2013年の成績を知りませんでした。
恥じ入ります。
お手数をかけて済みませんでした。
今後も、当たり前のことを質問や教えを乞うことがあると思いますが、笑ってお許しください。
勿論、このお礼と私自身の反省のコメントへの返信は結構です。