PGAツアーのプレーオフシリーズは2018-19シーズンから、4試合から3試合に減り、ツアーファイナルとなるツアーチャンピオンシップのフォーマットも変更されました。
そのツアーチャンピオンシップに新しく採用されたフェデックスカップ・スターティング・ストロークス(FedExCup Starting Strokes)とフォーマットの変更についてまとめています。
目次
1. ツアーチャンピオンシップの旧フォーマット
ツアーチャンピオンシップの旧フォーマットでは、「リシードポイント」と「ツアーチャンピオンシップ用のポイント配分」により年間王者が決定されていました。
1.1 (旧)リシードポイント
リシードポイントとはツアーチャンピオンシップ前にポイントをリセットし、ランキングに応じて再配分されたポイントのことを指しています。
順位別のリシードポイントは以下の表のとおりとなっています。
Rank | Points | Rank | Points |
---|---|---|---|
1 | 2000 | 16 | 304 |
2 | 1800 | 17 | 288 |
3 | 1520 | 18 | 272 |
4 | 1296 | 19 | 256 |
5 | 1280 | 20 | 248 |
6 | 1120 | 21 | 240 |
7 | 960 | 22 | 232 |
8 | 800 | 23 | 224 |
9 | 640 | 24 | 216 |
10 | 480 | 25 | 208 |
11 | 384 | 26 | 200 |
12 | 368 | 27 | 192 |
13 | 352 | 28 | 184 |
14 | 336 | 29 | 176 |
15 | 314 | 30 | 168 |
1.2 (旧)ツアーチャンピオンシップ用のポイント配分
フェデックスカップ(FedexCup)プレーオフではレギュラーシーズンの4倍のポイントが配分されていますが、ツアーチャンピオンシップでは全ての選手に年間王者の可能性があるようにするために、別のポイント配分を使用しています。
ツアーチャンピオンシップ用のポイント配分は以下のとおりとなっています。
Rank | Points | Rank | Points |
---|---|---|---|
1 | 2000 | 16 | 212 |
2 | 1200 | 17 | 204 |
3 | 760 | 18 | 196 |
4 | 540 | 19 | 188 |
5 | 440 | 20 | 180 |
6 | 400 | 21 | 172 |
7 | 360 | 22 | 164 |
8 | 340 | 23 | 156 |
9 | 320 | 24 | 148 |
10 | 300 | 25 | 142 |
11 | 280 | 26 | 136 |
12 | 260 | 27 | 130 |
13 | 240 | 28 | 124 |
14 | 228 | 29 | 118 |
15 | 220 | 30 | 112 |
2. スターティング・ストロークス(ツアーチャンピオンシップの新フォーマット)
2018-19シーズンから新たに導入されたフェデックスカップ・スターティング・ストロークス(FedExCup Starting Strokes)についてまとめています。
スターティング・ストロークスというシステムでは、ツアーチャンピオンシップ前のフェデックスカップ(FedexCup)のランキングに応じて、ストローク数によるアドバンテージが与えられます。
ランキング1位で迎えた選手には10ストロークのアドバンテージが与えられ、順位に応じてアドバンテージのストローク数が変わっていくことになります。
2.1. スコアリング・システム
順位別のストローク数のアドバンテージは以下の表のとおりとなっています。
Rank | Starting Strokes | Rank | Starting Strokes |
---|---|---|---|
1 | -10 | 16 | -2 |
2 | -8 | 17 | -2 |
3 | -7 | 18 | -2 |
4 | -6 | 19 | -2 |
5 | -5 | 20 | -2 |
6 | -4 | 21 | -1 |
7 | -4 | 22 | -1 |
8 | -4 | 23 | -1 |
9 | -4 | 24 | -1 |
10 | -4 | 25 | -1 |
11 | -3 | 26 | E |
12 | -3 | 27 | E |
13 | -3 | 28 | E |
14 | -3 | 29 | E |
15 | -3 | 30 | E |
2.1. スターティング・ストロークス導入のメリット
このシステムを採用することは、以下のようなメリットがあります。
- レギュラーシーズン、プレーオフシリーズの成績を年間王者獲得のアドバンテージとして反映させることができる
- 視聴者はリーダーボードを見ることで、細かい計算をすることなく、誰が年間王者に近いのかが一目でわかるようになる
- ツアーチャンピオンシップの優勝者と年間王者が同じ選手になるためメディアとファンの関心を集中させやすくなる
よりシンプルにわかりやすくすることで、プレーオフシリーズ、そしてツアーチャンピオンシップを盛り上げるために、スターティング・ストロークスのフォーマットが導入されることになりました。
3. 新旧システムにおける順位別の年間王者の可能性の比較
PGAツアーが公表した「ツアーチャンピオンシップにおける順位別の年間王者の可能性」の試算は以下のとおりとなっています。
(旧)リシードポイント・システム | (新)フェデックスカップ・ストロークス | |
---|---|---|
1 | 28.8% | 27.1% |
2 | 11.0% | 14.6% |
3 | 0.8% | 10.3% |
4 | 6.4% | 7.1% |
5 | 5.1% | 4.8% |
6-10 | 3.1% | 3.1% |
11-15 | 2.1% | 1.9% |
16-20 | 1.6% | 1.1% |
21-25 | 1.1% | 0.7% |